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2022.11.07

【競泳メダリスト・寺川 綾さん】水泳は生涯スポーツ。これから先も積極的に関わっていきたい

Kindai Picks編集部

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OB・OG
寺川綾

2012年ロンドンオリンピックに出場し、100m背泳ぎと4×100mメドレーリレーで銅メダルを獲得した元競泳選手の寺川 綾さん。50m・100m背泳ぎの日本記録保持者でもあります。2013年12月に現役卒業後は、水泳の普及活動や水着デザインに携わるなど多方面で活躍。2016年からはテレビ朝日系報道番組『報道ステーション』に出演しスポーツキャスターも務めています。今回は、現役卒業後のセカンドキャリアについてお話を伺いました。



寺川 綾(てらかわ あや)
50m背泳ぎ・100m背泳ぎ日本記録保持者。
2007年法学部 経営法学科(当時)卒業後、ミズノ株式会社に入社。
2001年に世界水泳選手権に初出場。翌年、2002年パンパシフィック水泳に出場し200m背泳ぎで銀メダルを獲得。アテネ、ロンドンオリンピックの2大会出場、福岡・上海・バルセロナ世界選手権の3大会出場を果たし、数多くの国際大会でも活躍。ロンドンオリンピックでは個人種目(100m背泳ぎ)、リレー種目(4×100メドレー)の2種目で銅メダルを獲得。現在は、スポーツキャスターをはじめ多方面で活躍している。


スポーツキャスターや水着デザイン、水泳教室のコーチなど多方面で活躍




――本日はよろしくお願いします。引退会見の際、引退ではなくあえて“卒業”とおっしゃっていたのがとても印象的でした。2013年に現役を卒業されてから、具体的にどういったお仕事をされていらっしゃいますか?

現在、報道番組のスポーツキャスターをはじめ、全国各地で開催される水泳教室のコーチやイベント参加など、水泳に関わるお仕事に携わらせていただいています。




2014年には、はじめてデザインを担当したミズノの競泳用水着『TERAKAWA AYA COLLECTION』2014年秋冬モデルが発売されました。

『TERAKAWA AYA COLLECTION』水着はすべて、公式大会での着用もOK。

新作コレクションとなる『21AW AYA COLLECTION』では、“水にまつわるスポーツ”をコンセプトに、カヌーや水泳をモチーフにしたこれまでの競泳水着にはないカラフルでポップなマリンデザインを採用しています。


緑の色味や濃さにもこだわり、試行錯誤を繰り返しようやく納得のいくカタチに仕上がったという。よく見ると、カヌーを漕いでいる人の色が異なる

現役の頃から、ファッション感覚で楽しめるデザイン性の高い競泳水着があったらいいなとずっと思っていたんです。競泳水着は無地やダークトーンなど落ち着いたデザインのものがほとんど。自分のお気に入りのものを身につけていると、それだけで気分が上がって幸せな気持ちになりますよね。辛く大変な練習を楽しめるきっかけになればと思い、デザインしました。

あとは、地方で開催される水泳教室のコーチやスポーツイベントへの参加、講演会の登壇などさまざまです。

参加者からの「楽しかった」が、やりがいや達成感に


――ミズムスイムチームのコーチとして、選手から相談を受けたりアドバイスをされることもあるのですか?

そうですね。アドバイスというほどではありませんが、選手が息抜きをする時間というイメージが近いかもしれません。

私が所属しているスイムチームのメンバーもそうなんですが、アスリートの多くが葛藤を抱えながら戦っています。「練習をしてもタイムが伸びない」「自己ベストを更新できない」など、さまざまな悩み・不安を抱えているんです。

いつもと環境を変えてプール以外の場所で会う機会を増やして、選手が気分転換できるよう心がけています。

――ありがとうございます。選手から相談を受けるだけではなく、テストスイマーとしての活動も続けていらっしゃるのですか?

現役を卒業してからは全然やってないですね。もちろん、『TERAKAWA AYA COLLECTION』の発売前に、完成した水着を着て泳いでフィット感や伸縮性を確認することはあります。ほかのレース用水着は、現役アスリートの意見を参考にした方が良いかなと思います。

――さまざまなお仕事に携わっていらっしゃると思うのですが、どのような瞬間にやりがいを感じますか?

水泳教室に参加した子どもたちや保護者の方から「楽しかった!」「また参加したい!」と言っていただけた瞬間ですね。参加者の声を直接聞けるのは、私にとってやりがいや達成感につながっています。



また、スポーツキャスターとして選手インタビューを通じて相手の思いや言葉を受け止めて、みなさんに伝えられるのも大きなやりがいのひとつです。

約25年間の競技生活は、私の人生そのもの。これから先も積極的にスポーツに関わっていきたいと思っています。

一筋縄ではいかない仕事と育児の両立




――スポーツキャスターや水泳教室のコーチをされながら2児の母として育児に奮闘していらっしゃると思うのですが、どのように仕事と育児を両立されていますか?

出張で家を空けなければならないことが多いので、仕事と育児の両立ができているかは難しいところですが、絶対といったルールを決めないことですね。できる時に無理のない範囲でできることをやる!そして遊ぶ時は全力で遊ぶことですね。

――1週間の仕事のスケジュールはどんな感じですか?

特に決まっていなくてバラバラです。例えば、今週だと平日に一泊二日で広島出張があって小学校でトークショー、翌日は参加者の子どもたちとスイミングを行う予定です。都内に戻って仕事をしてから、週末は福島県で水泳教室という感じで全国各地を飛び回っている感じですね。



水泳教室という形でジュニア選手の子どもたちを指導させていただくときもあれば、水泳をはじめたばかりの方と一緒にプールに入って水に慣れる練習をすることもあり、内容も対象者もさまざまです。



――選手の育成にも力を入れていらっしゃるんですか?

いいえ。現役の時からたくさんの素晴らしいコーチにお世話になり、選手を育てる大変さは痛いほどわかります。現役時代は選手強化合宿や日本代表合宿など、とにかく合宿が多く、今思うとコーチは家族との時間を犠牲にして私たちと真剣に向き合ってくれていたんだなと感じます。ただでさえ毎日育児でてんやわんやなのに、選手を育てて成果を出すためには気構えが必要かなと思います。

座右の銘は“一期一会”




――25年間という長い選手人生のなかで、学生時代の経験が活きたなと感じる瞬間はありましたか?

目標に向かって仲間と一緒に何かに取り組む喜びでしょうか。インターカレッジに向けて、みんなで決めた課題を一つずつクリアしていく達成感や目的意識を持つことの大切さは、大学4年間の経験が大きいですね。

――学生時代、水泳以外で思い出に残っていることはありますか?

朝練に行って授業が終わったらまた練習という感じで、常に時間に追われて過ごしていた思い出しかないかも……(笑)。 テストやレポート提出の直前になると、友達のノートをコピーさせてもらって勉強していましたね。

水泳や勉強以外で印象に残っているのは、やっぱり生駒祭(学園祭)かな。水上競技部は揚げパン屋さんを出店したんですよね。生駒祭をやったのは11月のはじめ頃だったと思うんですけど、写真を見返すと私たちみんな半袖なんです(笑)。

1・2年生がパンを揚げて、3・4年生がお客さんの呼び込みという役割分担だったんですけど、びっくりするぐらい揚げパンが売れて。パンが足りなくなって、汗をかきながら急いで自転車で買いに行ったのも楽しかったですね。生駒祭は、水上競技部の一員であるということを再認識できた機会でもあります。

また、大会で優勝した際に校友会からお祝金をいただいたので、先輩含め水上競技部でご飯にいったのですが、みんなからすごく感謝されたのもいい思い出です(笑)。


           学生時代の寺川さん

――寺川さんの座右の銘を教えてください。

座右の銘は“一期一会”です。近大在学中は大阪で暮らし卒業後、上京したタイミングで当時ミズノの専務と出会い、「とにかく泳ぐことだけを考えて」と声を掛けてくださいました。専務との出会いがあったからこそ私はずっと水泳を続けてこれたと思っています。
現役を卒業した後もこうしてスポーツのお仕事に携われるのは、人とのつながりがあるからこそです。

現在、スポーツキャスターとして携わらせていただいている『報道ステーション』も取材記者やカメラマン、ディレクターなど番組作りには多くの人が関わっています。これは、このお仕事に携わらなければわからなかったことで、とても貴重な経験をさせていただき感謝しています。



――今後の目標を教えてください。

大好きなスポーツに携わるお仕事をこれからも長く続けていくことです。スポーツキャスターや解説などのお仕事もいただく機会が増えてきたので、全力で取り組んでいきたいと思います。

――ありがとうございます。それでは最後に、卒業生に向けてのメッセージをお願いします。

近大で学んだチャレンジ精神や強い気持ち、パワーを忘れないよう、さらにパワーアップしていろんなことに全力投球していってほしいなと思います。近大は卒業生が多いことも強みだと思うので、何か困ったり悩んだりしたら、近畿大学の仲間に助けてもらいながら、どんなときでも前向きに、近大で学んだことを心に止めてチャレンジし続けていってほしいなと思います。



取材・文:笑屋株式会社
企画・編集:近畿大学校友会
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