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2021.10.01

卒業後も研究室と一緒に仕事ができるのがメリット!話題の病体分子解析学研究室を取材しました

Kindai Picks編集部

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オリジナル記事
OB・OG
研究
薬学部

様々な企業と産学連携の取り組みをしていることで注目されている薬学部の病体分子解析学研究室。企業との共同研究による商品開発が活発に行われており、その結果は多くのメディアにも取り上げられ、学生にも人気の研究室のようです。
今回、卒業後も研究室に関わっているOB・OGが多いと聞き、その理由を解明すべく、東大阪キャンパス38号館にある薬学部病体分子解析学研究室をリサーチしてきました!お話を伺ったのは多賀教授と卒業生のお二人です。

多賀 淳(たが あつし)
 平成2年 薬学部薬学科卒業・平成4年 薬学研究科修了
 薬学部医療薬学科 教授

久保田 千晶(くぼた ちあき)
 平成28年 薬学部創薬科学科卒業・平成30年 薬学研究科修了

監物 杏菜(けんもつ あんな)
 令和2年 薬学部医療薬学科卒業
                     ※トップ写真右から順に掲載


化粧品や食品の場合は半年や1年で、自分が携わったものが商品として世に出る可能性がある!



左から久保田さん、多賀先生、監物さん

――病態分子解析学研究室の研究内容について教えてください。

多賀先生
名前の通り様々な分野に当てはまるのですが、薬学の分野で言うと癌と糖尿病をメインにしており、癌ではマーカーを探したり、病気の原因解明をしたりなど、糖尿病に関しては予防のための食品や食品添加物を天然物から探したりですね。また久保田さんや監物さんに研究してもらっていたのは、QOL(Quality of life)いわゆる生活の質を上げる美容とか健康の分野で、通常であれば使われないもの(大型魚の皮)からコラーゲンを抽出するなど、SDGsやQOLに貢献できるテーマという2本柱で研究しております。

――様々な企業と共同研究をしていらっしゃいますが、どのような経緯で取り組まれているか、また在学生が携わるメリットや取り組む上で伝えたいことはどういったことでしょうか。

多賀先生
食品製造会社のUHA味覚糖さんとの共同研究を例にあげると、この研究室は2013年に始まったのですが、その年にたまたま黒門市場の魚屋さんがすっぽんコラーゲンをテーマにした共同研究を大学に申し込まれて、それが化粧品になったことがありました。ちょうどその時にテレビ東京『ガイアの夜明け』の取材で近大がテーマを探していて、UHA味覚糖さんは近大マグロを使った製品開発がしたいと要望があり、それならクロマグロの皮からコラーゲンが採れますよっていう自然な流れで、一緒に研究することになりました。

在学生が携わるメリットとしては、やはり産学連携だと学生からも目標が定めやすく、見てわかりやすいゴールを設定して研究できます。薬学の癌とか糖尿病の研究だとどうしてもアウトプットするまで、10年ぐらいのスパンになるので、なかなか見えてこないんです。先輩からずっと受け継がれてきたものが、タイミングがよければ成果に出くわすことができるかもしれません。一方、美容については、化粧品や食品の場合は半年や1年という期間で運がよければ大学在学中に、自分が携わったものが商品として世に出るのを見ることができるメリットがあります。

活躍している卒業生を集めてOB・OG会を盛大に開きたい




――卒業生は研究室においてどういった関わり方をされていますか?

多賀先生
今日来てくれている二人もですが、今でも割と一緒に仕事をしたりしているんです。展示会とかで卒業生の上司にあたる方と話したりして、結局繋がることになったりしますね。卒業生の方から今の近況報告に顔を出してくれることも多くあります。

――多賀先生にとって研究室OB・OG会は研究や在学生にとってどのような意義があると感じておりますか?

多賀先生
研究室ができてまだ日が浅い方なので、研究室OB・OG会というよりは近大全体の校友の皆様のおかげだという場面がよく見受けられます。うちの研究室で商品を出すたびに、OB・OGの方がすごく応援してくださって、販売のイベントを告知すると来てくれてたくさん購入してもらえますし、人も呼んでいただきとても感謝しています。そのイベントに参加する学生が、近大の大先輩と話す機会にもなるし、先輩と繋がれることに意義を感じます。

――研究室としての今後の目標、また卒業生に期待することを教えてください。

多賀先生
研究室の出身者、活躍している卒業生を集めてOB・OG会を、大きな会場を借りて開催したいですね。うちの研究室は女性の比率が高いですが、久保田さんのように起業して活躍している卒業生が、どんどん出てきているので、そんな人を集めて交流会ができたらいいなと思っています。

卒業生のお二人にも研究室の思い出を聞いてみました!




――卒業生のお二人の現在の仕事内容を教えてください。

久保田さん
卒業して化粧品メーカーの研究職で3年ほど働いたのち起業したのですが、元々、研究室で研究していた成果を活かして、自分の会社でプロダクト開発をして化粧品の販売をしております。近大マグロの皮から抽出したコラーゲンを配合した、オールインワンジェルの化粧品があるのですが、それをネットやエステサロンなどに販売しています。

監物さん
現在、コンテンツマーケティングの会社にいまして、ウェブディレクターや営業の仕事をしているのですが、今年の7月に株式会社PRiMAというグループ会社を立ち上げまして、そこの役員として携わっています。研究室のほかに、学生の時に学外活動として女子学生団体に入っていたこともあって、女子大生のプロモーションやマーケティング支援事業を展開しようと思っています。



――お二人が在学時の研究内容で最も印象的な取り組みは何でしょうか。

久保田さん
一番印象に残っていることはUHA味覚糖の社長の前で研究成果をプレゼンしたことです。UHAさんと共同研究している中で、コラーゲンの抽出法や、このコラーゲンはこういったものですと説明するスライドを作りました。プレゼンから課題はたくさん出てきたのですが、その経験を通じてそうした場にどんどん出ていきたいなという風に思いました。

監物さん
朝日新聞社主催のSDGsに貢献したことを発表する、「大学SDGs ACTION!AWARDS」という大会で準グランプリを受賞することができたことです。2年間ずっと研究していたテーマを多賀先生の勧めで、SDGsという言葉がまだ世にそれほど広まっていない、私も知らないような時に、予選まで短期間ではあったのですが、自分の研究テーマで資料作成し、発表したことが印象に残っています。プロダクトは「梅塩ちゅあぶる」といって熱中症対策の塩分補給になるもので、原料は梅干しを作る時の副産物なのですが、それを再利用してちゅあぶるにしたのです。プロジェクトの最初の打ち合わせの段階から参加して、実験も自分でして、製品化や販促活動までしました。


当時の思い出の品を前に語ってもらいました。

――お二人が在学時に研究室で得たご経験で、今でも活きていると実感しているのはどういったところでしょうか。

久保田さん
まるまる全部活きています。「この研究は何のためにやっているの?」というのを在学中から理解できたし、多賀先生の取り組みを見たり、取材でのアウトプットまでトータルで見れ実戦形式で学べたことが大きいですね。どんなにすごいことをしていても、活かせないと意味がないということを、学ぶことができました。

監物さん
対応力が身についたことです。今日中にこの実験を終わらせる!と取り組んでいる時に、急に今から打ち合わせが入った際など、想定外の事態にも臨機応変に対応しました。先ほどの大会(大学SDGsACTION!AWARDS)でも、動画審査があったのですが、一度もしたことがない音声の編集をしたり、大勢の前での発表も多賀先生の行ってこいの一言で「なんでも飛び込めばできる」と思えるようになりました。

卒業後も研究室と一緒に仕事ができるのが最大のメリット




――卒業してからもOGとして研究室に関わっている理由は何でしょうか?

久保田さん
今もコラーゲンの研究に関することで一緒に仕事をしているからですが、今後さらに違った仕事でも関わっていけたらいいなと考えています。

――当時の研究室と今の研究室で変わったと思う点、または変わらないと感じる点はございますでしょうか?

監物さん
研究のスタイルなど変わったところはほとんどなく、先生の今の研究成果もいろいろ拝見したのですが、コロナの状況下で、研究室の人数も制限されているのに、変わらず研究成果をどんどん残して、商品が出ているのはすごいことだなと思います。



――今後、お二人はOGとしてどういう風に関わりたいと思いますか。また、後輩たちに期待することがあれば教えてください。

久保田さん
これからも研究室発の新たなヒット商品の開発や地域貢献の活動を広げていってもらいたいなと思います。

監物さん
研究する時はする、遊ぶ時は遊ぶとメリハリがついた研究室だと思っていて、だからこそ、良い商品が世に出て行っているのかなと思います。そういうのが続いてくれれば嬉しいです。


取材・文:笑屋株式会社
企画・編集:近畿大学校友会

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