2020.04.30
コロナ禍の今、帰省もできないので「遠隔で母の味を受け継ぐ会」を考えたらハートフルだった
- Kindai Picks編集部
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2020年の母の日は5月10日の日曜日。今年は新型コロナウイルス感染拡大によるお店の休業でアルバイトが減り、母の日にプレゼントができないという学生もいるはず。しかも、外出自粛中で帰省もできない状況……。そこで、収入減にあえぐ地下アイドル兼ライターのみほたんが考えたのは「遠隔で母の味を受け継ぐ会」!遠隔で繋いで料理を教えてもらい、いつもお母さんがつくってくれた思い出の料理を子どもがつくり、画面越しで一緒に食べるというもの。果たして学生はお母さんの味を自分でもつくり上げることができたのでしょうか!?
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こんにちは、地下アイドル兼ライターのふくもりみほです。自宅から失礼します。
もうすぐ母の日ですね! 皆さんは何か計画していますか?お花やプレゼント、スイーツを贈るのがやっぱり一般的かな?
私も毎年、何かやろうかな……と考えはするのですが、当方万年貧乏地下アイドル。父親の還暦祝いですら「家族の似顔絵」という幼稚園児並みのプライスレスプレゼントで乗りきった過去が。
しかも今年はこのコロナ禍。ライブは中止、バイトも休業中のなか、こんな状況でプレゼントなんて贈っても「それより自分のことをしっかりしなさい!」と逆に呆れられるのではと想像しています。
「元気な顔を見せて感謝を伝えることが何よりのプレゼント」なんていうのも聞きますが、全国的な外出自粛が呼び掛けられている今、帰省なんてもっての他。
何週間も生身の人間と会っていない寂しさから毎日ぬいぐるみを抱えています
あれ? ちょっと待って! 母の日に何かしたくても「お金がない」「帰省ができない」って学生のみんなも同じなのでは……?
そこで! この状況で、私にも学生さんにもできる母の日のプレゼントって何だろうと考えてみました。
「オンライン帰省」にもう一工夫を
デスク周りにもぬいぐるみが増えています
「母の日 嬉しいもの」と検索してみたところ、トップかつ定番のフラワーギフトに次いで嬉しいという意見が多かったのは、一緒に食事や旅行をするなどの体験そのものでした。さらに「会えるだけで嬉しい」「一緒に何かできたら嬉しい」なんてハ~トフルなママンたちの言葉が並んでおりました。
お金じゃない……一緒に同じ時間を過ごすことが大切なんだ!
少し前から「オンライン帰省」というワードが世間を賑わせましたよね。ビデオ通話がいちばん妥当なのかもしれません。しかし……それだけなら母の日じゃなくてもできますよね。
そこで、母の日だからできるもう一工夫を考えてみました!
それは、ビデオ通話でお母さんの手料理を教えてもらいながら一緒にクッキング!
離れていても同時進行で同じ料理をつくって、できあがったものをそのまま通話を繋ぎながら一緒に食べれば、気分は実家の食卓になるのでは!?会えて嬉しい気持ちも、より一層アップすることでしょう。
顔を見て喋ることで親は安心するっていうし、ネットさえあればビデオ通話はタダ。自分も実家の味が食べられて嬉しい!一石二鳥以上のオンライン母の日になるのでは!?
というわけで、学生さんとお母さんに協力してもらって、実際にやってもらいました!
子どもの頃の大好物をお母さんから教えてもらう
協力してもらったのは、総合社会学部3回生の佐藤耀さん。
今日はよろしくお願いします!
よろしくお願いします!今日はお母さんからラザニアを教わりたいと思います。
ラザニアといえば板状のパスタ、ミートソース、ホワイトソースを重ねてつくる手間がかかるメニュー。
ラザニア!すごい豪華なメニューが出てきた……!
僕の大好物なんです!実家では何かイベントがあるたびにお母さんがつくってくれました。
それは素敵ですね!
佐藤くんのお母さん、シェーラさん。名古屋のご実家からビデオ通話を繋いでくれました。
今日はよろしくお願いします!
よろしくお願いします!お母さんはお名前を拝見すると、海外のご出身なんですか?
そうなんです!祖父母がフィリピン人とスペイン人です。僕は普段、お母さんとは日本語と英語ごちゃ混ぜで喋っているんです。
うまく日本語が話せないところもあって、材料は間違って伝わっているかもしれません……(笑)。でも、ラザニアづくりに挑戦してくれるのはすごく嬉しいです!
それでは早速つくっていきましょう!
First, chop the garlic……。
え!?ニンニクないよ!? I don’t have garlic!!!
いきなり材料が足りてない(笑)
玉ねぎをみじん切りにし、きつね色になるまで炒めたら、ひき肉を加えて一緒に炒めていきます。
お家でラザニアが出てくるなんて、お母さんは料理上手なんですね!
そうなんですよ!クリスマスなどのイベントのときだけではなく、小さな頃、友達を家に連れてきたときにたくさん料理をつくってくれました。もちろんラザニア以外も。友達の間では、お母さんはすごく料理上手で評判でしたねー!
めっちゃ羨ましい!佐藤くんはラザニアは好きでも自分でつくるのははじめてですか?
はい、何度も食べてるくせに、どんな風につくられているかよくわからないので、はじめて好物の詳細を知ります。
ヨウ〜!?次はground meat(ひき肉)を炒めますよ〜!!?
お母さん待って!!佐藤くんはまだ玉ねぎをみじん切りにしてます!!!
はじめての調理にまごつく佐藤くんに対し、つくり慣れているので手際が半端ないお母さん。
この、お母さんがずんずん先にいってしまう感じ、めっちゃ実家って感じがしていいな……。
お母さん〜!ひき肉炒め終わったらどうしたらいいの!?
カットトマト缶、オレガノ、トマトペーストを入れて煮込むの!
オレガノない……。言ってなかったと思うんだけど!?あと、トマトペーストってこれ!?
これはトマトペーストじゃなくて、トマトソースじゃないかな……。トマトペーストって多分、トマトを煮詰めて濃くしただけのやつです。
マジか!トマトペーストがいまいちよくわかってなかったな〜。まあいいか、入れちゃお。
めちゃくちゃ味が変わる間違いではないけど、少しずつ違いが出てきているのが最終的にどうなるのだろうか……。
ラザニアを茹で……。
ミートソース・ホワイトソース・ラザニアを層になるように重ねていきます。
ちなみにさっき、ミートソースに直接ホワイトソースを混ぜようとしていましたね……。
すいません……。
「ストーーーップ!!」ってめっちゃ叫びました。焦り過ぎて写真を撮りそびれてしまった……。
まさか別々になっているとは思ってもなくて。ラザニアって、ものすごく手間がかかるものなんですね。
層状に具材を重ねて、さらにチーズをかけて、それをオーブンで2、30分焼かないとダメですしね。
僕の好みに合わせて、すごく手の込んだものをつくって来れていたんだなと知りました。お母さんに感謝しなくちゃ。
チーズを乗せ、バジルを振ってオーブンでこんがり焼き目がつくまで焼き上げます。
うお~!!おいしそうにできていませんか!?というか、学生さんなのにオーブン付きレンジなんですね!
ラザニアははじめてですけど、料理は結構好きなんです。自粛期間で時間があるので、今はスパイスを数種類集めてカレーをつくったりしています。
すごい!
あ、いい匂いがしてきました!
途中バタバタした部分もあったけど、無事に完成〜〜〜!!!
めっちゃおいしそう!はじめてつくったにしては大成功なのでは!?
こちらはお母さんが送ってくれた、お母さんお手製ラザニアの画像。どちらもおいしそうです。
画面越しでも会えれば嬉しい・料理を受け継いでもらうともっと嬉しい
それぞれが遠隔でいただきますをして、実食タイム!
お味はいかがですか!?
おいしいです!足りない材料はあったけど、お母さんの味に近いような気がします!
塩加減とか、舌が覚えているから再現度は高いかもしれませんね。ふたりともすごくおいしそう!自分ひとりではラザニアなんてつくらないから羨ましい!
いっぱいあるので皆さんもどうぞ〜!
わ〜い!お母さん、お茶目で素敵だな……。お母さん、今日の会はいかがでしたか?
私が息子につくっていた料理を、自分でつくれるようになるというのは成長を感じて嬉しいです!オンライン会議ツールで会話をするのがはじめてだったので、はじめは少し不安なところもありました。でもやっぱり息子に会えるのはいいですね。じつは去年の11月くらいから会っていなかったので……。久々に顔を見れて安心しました!
そうなんですね……!GWに帰るから、年末年始は友達と過ごす学生さんも多いでしょうしね。
こんな事態になるとは思ってもいなかったので、僕もGWに帰省する予定でした。
佐藤くん的に、今回の遠隔でお母さんの料理を教わる企画、いかがでしたか?
僕は大好物ですけど、お母さんはラザニアが好きというわけではないんです。
そうだったんですか!?
こんなに工程が多くて手間がかかるものを、僕の好物だというだけで何度もつくってくれていたんだなと発見があり、嬉しくなりました。今回はニンニクやオレガノがないなど不備もありましたが、次回はもっとおいしいものがつくれると思うので、友達とホームパーティするときなど、実家の味を披露したいですね!
「自作のラザニアだよ」ってホームパーティーで登場したらめっちゃテンションあがるなぁ~!ぜひつくってみてください!
あとは、コロナが収束したらまっさきに帰省します!
佐藤くん、お母さん、今日はありがとうございました!早く収束して、無事に帰省できる日を祈ってます!
すぐにできる!「お母さんの味を受け継ぐ」という親孝行
お手製ラザニアおいしそうだったなぁ~!
佐藤くんとお母さんのやりとりも、すごくハートフルで微笑ましかったです。
じつは私もこの記事を書いていて、実家の味が恋しくなり「あの料理のつくり方教えて!」と思わず母に連絡してレクチャーしてもらいました。
途中でまさかの「鍋を毛布でくるむ」という工程が出てきて「こんなに手間がかかっていたのか!」とビックリ。
ネットで調べたレシピ通りつくっても何かちょっと違ったのは、こういう一手間があったり、お母さんしか知らない隠し味があったり。家庭ごとに違うつくり方を知ることで、改めてお母さんへの感謝の気持ちが湧くかもしれませんね。
母のレシピを聞いてつくった「イカと里芋の煮物」「きんぴら」。
ゴボウを、包丁でささがきにするでもなく細切りにするでもなく「ピーラーで削ぐ」という、おそらく少数派な調理法をする我が家のきんぴら。何回つくっても「家のきんぴらとは違う!」となっていた謎が、お母さんに直接聞くことで、家を出て14年目にして解けました。
「オンライン帰省」が呼び掛けられているものの、ビデオ通話でお母さんと改めて何を喋ればいいのかわからないって人もいるかもしれません。でも、一緒に料理をつくれば自然とコミュニケーションもとれますよね。
「Zoom」で繋ぐなら、バーチャル背景を実家のダイニングルームにしちゃって徹底的に帰省感を出すのも面白そう。
今年の母の日はどうしよう……とお悩みの皆さん、ぜひ試してみてくださいね!
(おわり)
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