2023.12.11
年間2000時間以上!?24時間開放の自習室を使いこなす、近大の自習室マスターに活用法を聞いてみた
- Kindai Picks編集部
9171 View
近大のアカデミックシアターには、24時間開放で快適に勉強と向き合える最高の自習室があるんです。今回は、年間利用2,000時間以上(!)の猛者など、自習室を使いまくっている近大生たちにインタビュー! いったい、どんなふうに自習室を活用しているんでしょうか。
この記事をシェア
文理の垣根を越えて社会の諸問題を解決に導くための学術拠点「アカデミックシアター」には、約7万冊の蔵書を持つ図書館(ビブリオシアター)や、アメリカのニュース専門放送局CNNがプロデュースしたカフェなど、学生の勉強を手助けする設備が完備されています。
館内のオープンスペースでは、本を読んだり課題に打ち込む学生の姿がよく見られます。しかしそれ以上に、アカデミックシアターには勉強する環境として最高な場所があるのです。
その場所とは、自習室!1階は約100席、2階約150席を持つ2フロアに分かれていて、Wi-Fi環境や電源用コンセントテーブルも完備! PCを使った作業ももちろんできます。
さらには、映画館や新幹線を予約するように、わかりやすい座席予約システムを採用していて、〇月〇日の〇時〜〇時と、日時を指定して席を確保できるのです。近代的だ……!
そして、自習室は24時間開放! 女性専用の自習室もあるため、誰でも安心していつでも自習室で勉強できちゃうんです。
そんな近大の自習室を最も使いこなしている近大生とは、いったいどんな人物なんでしょうか?今回は、1年間の自習室予約時間を参照して、最も予約時間が長かった2名にインタビュー。いったいどうして、そこまで自習室を使っているのか。まずは、女性専用自習室を最も利用していた、建築学部の西田さんにお話をお聞きしました。
利用時間973時間! 院試を乗り越えるための救世主が自習室だった!?
建築学部建築学科4年生 西田 真菜さん
昨年自習室予約時間: 973時間
――まずは、自己紹介からお願いできますか?
西田さん:よろしくお願いします! 建築学部の4年生で、建築物の外観や内部のデザインなど、建築設計の要素の一つである意匠建築を学んでいます。
――建築学科って、模型を作ったり、課題を提出したり……たくさんある学部の中でも学業が忙しいイメージ。昨年の自習室の予約時間が973時間と、めちゃくちゃ利用されていたのもやっぱりそれが理由でしょうか。
西田さん:模型作りやシート作りなどの作業をするために利用していました。建築学部って、とにかく課題の提出物が多いんですよね。
――やっぱり! それにしても973時間ってめちゃくちゃ長いですよね……。誘惑とかなかったですか? 例えば、遊びたいとか……。
西田さん:もちろん、誘惑がないことはないですよ(笑)。ただ、その誘惑に負けないための場所が私の場合は自習室でした。あと、建築学部には作業で使える製図室があるんですが、コロナ禍は利用できなかったんです。それも自習室の利用時間が延びた理由かも。今はもう使えるようになったんですけどね。
建築学部の製図室のようす
――西田さんは入学当初から、自習室をたくさん使っていたんですか?
西田さん:3年生の途中までは祖父母が住む奈良の家から大学に通っていて、毎日往復3時間くらいは通学に時間がかかっていたんです。なので、今のように大学にこもって作業っていうのはできませんでした。自習室のヘビーユーザーになったのは、3年生の冬に一人暮らしをするようになってからですね。
――往復3時間はなかなか大変ですね……。一人暮らしをはじめてから自習室をたくさん使えるようになったんですね。
西田さん:そうですね。去年は建築の新人コンペに出場したので、夏休みの間もひたすら自習室で作業をしていました。とはいえ、わたしも973時間も使っていたとは気付いていなかったので、正直ちょっと驚いています。
――制作以外だと自習室はどんなふうに活用していますか?
西田さん:最近だと大学院の入試があったので、試験勉強で自習室をたくさん使っていました。
――なるほど! 進学されるんですね。試験勉強はどんなスタイルで行ってましたか?
西田さん:日中はカフェやゼミ室に行ったり、自習室に行ったりと、いろんな場所を使って集中を切らさないように勉強していました。ずっと一つの場所で集中し続けるっていうのが苦手なタイプなんですよね。
――それはわかる気がします! 一つの場所でずーっとってなると集中力って途切れますもんね。リフレッシュできそうな勉強場所は大事ですよね。
西田さん:そうなんですよ。でも、ゼミ室やカフェは開いている時間が限られていますよね。なので、いろいろ渡り歩いたのちに、夜中に自習室に来て勉強するっていう生活でした。
ピーク時の西田さんの1日
――深夜の自習時間がえらいことになってますね……。これは相当ハードな気が。
西田さん:院試の前は、だいたい夜の10時ごろに自習室に入って朝まで勉強。それから一度家に帰ってシャワーを浴びたり身支度をして、また大学に……っていう生活リズムでした。今は、院試も終わって少し落ち着いていますけどね。
――あの、睡眠時間は……?
西田さん:夜間利用してるときは、ほぼほぼ寝てなかったですね。とはいえ、机でちょっと仮眠したり、ゼミ室でイスを2つ並べて少し横になったり。イスを並べて寝るのは、建築学部では「あるある」かもしれません(笑)
――絶対に布団で寝たくなる自信があります……。夜中から朝方に自習室で勉強している人って、西田さんのほかにも結構いましたか?
西田さん:深夜まで利用する人は結構いるんですけど、朝方までとなるとさすがに全然いませんでしたね(笑)。夜遅くなっても、1Fの自習室は24時間女性専用ですし、夜中でも建物の電気がついているので、一人でも怖くないのがこの自習室のいいところです。
――なるほど! 女性一人だと不安じゃないの? と、心配してしまいましたが安心しました。
――4年生ということは、最後の課題の卒業制作があると思いますが、どんなものを作りたいとか決まっていますか?
西田さん:まだテーマを決められてなくて、絶賛悩み中なんです……。でも、アカデミックシアターのなかにレーザーカッターや3Dプリンターが使えるTHE GARAGEという施設があって、まだ使ったことがないので、卒業制作で活用していきたいと思っています。
発明家・カズヤシバタ氏に聞く!近大の次世代モノづくりスタジオ「THE GARAGE」の魅力
――新しい機材を使ったチャレンジですね。最後に、自習室の気に入っているところを聞いてもいいでしょうか!
西田さん:みんなちゃんと勉強していて、自分も勉強しなきゃ!って気持ちになれるところです。予約システムはとても便利なんですが、利用の30分前までに予約しないといけないので、もし可能なら15分前でも予約ができるようになれば、もっと便利になる気がしています。
――改善点まで教えていただき、ありがとうございます!
脅威の年間2,000時間超え! 自宅じゃ無理でも、自習室なら全集中
理工学部電気電子工学科4年生 加藤 聡真さん
昨年自習室予約時間:2,066時間
――まずは自己紹介をお願いします!
加藤さん:理工学部で電気電子学科を専攻していて、電気や電子の回路設計・制御など、電気に関するいろんなことを幅広く勉強しています。
――先ほどインタビューした建築学部の学生さんは、自習室の予約時間が973時間。ちなみに加藤さんは、2,000時間以上でダントツでした。どうしてこんなに自習室を……?
加藤さん:2000時間も予約してたんですね(笑)。自分でもちょっとびっくりです。利用していた理由ですよね、うーん……単純に勉強がとても忙しくなったからですかね。授業で大きな実験がはじまって、レポートをまとめなきゃいけなかったり、大学院への進学を考えていたので、受験勉強のために使ったり。当時は、やっていたバイトも一度やめて勉強に専念していました。
――バイトもやめて……!えらすぎる……。ちなみに、いつごろから自習室を使うように?
加藤さん:たしか、2年生の後期にボリュームのあるレポートを提出する課題があって、それから自習室を利用するようになりました。「課題をやりたいけど、どこか集中して勉強できる場所はないかな〜」って友達に話したら、自習室を教えてくれて。
――なるほど。ちなみに、実際に自習室を使ってみてどうでしたか?
加藤さん:いろんな場所で勉強にトライしてきたんですが、やっぱりすごく集中できますね。周りに人がいたり、顔を上げたときに前に人がいるとあんまり集中できないタイプなので、窓際か端っこの席を予約することが多いです。
――机にパーテーションが付いたブースタイプの席もありますが、あえてオープンな場所を使うのにも理由が……?
加藤さん:パーテーションがある席も使ってみたことがあるんですけど、周りから見られなすぎてサボってしまうというか……。人の目とかって大事だと思うんですよね。「自習室いてるのに、寝てるやん!」みたいになってしまうと、ダメだ〜! みたいな意識が働くというか。
――人の目に触れなさすぎて少し気が抜けてしまうのは、よくわかります。誰かに見られているからこそ、ちゃんと勉強しよう! っていう気持ちになるというか。
加藤さん:だから自習室はガラス張りなのかも。でも、やっぱり人気なのはパーテーションがある席ですね。一人で集中したいって人も一定数いるので。自習室の中ではパーテーション席は少ないので、もう少しだけ席数を増やしてもいい気もします。
――これだけ自習室を使っている加藤さんですが、家に帰っても勉強したりするんですか?
加藤さん:いや、家では全く勉強しませんよ(笑)。映画やゲームが好きなので、一人暮らしの自分の部屋だと趣味の誘惑にはやっぱり勝てなくて。そういう意味でも、自習室がなかったら課題提出も院試の勉強もここまで全力で取り組めなかったと思うので、めちゃくちゃ感謝してます。
ピーク時の加藤さんの1日
――お昼前から夜までまとめて自習室で勉強して、終わったら自由時間。メリハリがありますね。ちなみに、加藤さんは自習室でどんなふうに勉強されているんでしょうか?
加藤さん:僕、前もって計画を立てて勉強をするのが苦手なんですよね。PCやノート、資料など、勉強道具一式をつねに大学に持っていって。で、今日は勉強するぞ!っていう気分になったら、まとまった時間で自習室を予約するようにしています。僕みたいなタイプの人も少なくないと思うので、長時間の利用ができることや、すぐに予約できるシステムも自習室の魅力ですね。
一番端が加藤さんのお気に入り席
――近大内で、自習室のほかに勉強で使ったりする場所はありますか?
加藤さん:ビブリオシアターは、知識の入り口になる本がかなり充実しているのが魅力なんですが、中央図書館もよく利用します。中央図書館は研究やレポートに使うような専門書が多く揃っているので、調べ物をするときに重宝していて。
老朽化していた旧本館から10号館に移転。大規模なリニューアルを経て、蔵書数は以前の約3倍となる50万冊に
――最後に、まだ近大の自習室を使ったことがない方に向けて、オススメポイントをお聞きしてもよろしいでしょうか?
加藤さん:周りの人もちゃんと勉強している場所だから集中しやすい。僕みたいに家では全く勉強できない人は、一度自習室を試してみてもいいかもしれませんね。無料でいつでも利用することができるし、学生生活の中で、自分を勉強モードに切り替えられる場所が一つあると便利だと思います。
まとめ
自習室を活用しまくっているおふたりが言うように、予約のしやすさ、長時間利用のしやすさ、快適さ……とにかく挙げるとキリがないほど、勉強に集中できるポイントが自習室にはありました。おふたりのように、課題提出やテスト前はもちろん、資格の勉強や個人の制作活動など、さまざまな用途で使ってみるのもいいかもしれませんね。
家では集中できない! 課題提出期限が迫ってる! そんな近大生のみなさん! ぜひ、自習室を活用してみてはいかがでしょうか?
この記事をシェア