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2023.10.06

【夫婦で近大卒業生】先輩方に導かれ、後輩のサポートへと歩みだしたおしどり夫婦

Kindai Picks編集部

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大学
オリジナル記事
OB・OG

近畿大学1年生の時に出会い、多くの共通点と偶然から結婚した二人は、ともに尊重し、共有する時間を大切にしあう夫婦になりました。30年を銀行員として過ごした松下雅也さんは、直美さんとともに、近大卒業生との絆を深め、母校を盛り上げようとしています。

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松下 雅也(まつした まさや)

1987年(昭和62年)商経学部経済学科(現経済学部)卒業。近畿相互銀行(現・関西みらい銀行)に入行し、30年勤務したのち退職。現在はJA三井リース建物株式会社に勤務している。全国経済産業リーダーズクラブ関西地区会員。


松下 直美(まつした なおみ)

1987年(昭和62年)商経学部経済学科(現経済学部)卒業。協和銀行(現・りそな銀行)に入行し、雅也さんとの結婚、出産を機に退職。現在は元の職場にてパートナー社員として復帰している。




11クラスで女性はたった5人!? 学生時代に出会い、近大にはたくさんの思い出がある




――お二人とも同じ学部のご出身ですが、どんな出会いだったのですか?

直美さん:私たちの時代は女性が本当に少なく、商経学部経済学科700人のうち女性は5人だけで、一人もいないクラスもあったんです。主人とはクラスが隣同士で、そちらのクラスにも女性が一人いたんですよ。確か、学科全体のカリキュラムが前半と後半に分かれていたんですよね。私と彼女は後半の部で、女性は2人きりだったもので、よけいに仲良くなって、いつも一緒にお昼を食べていました。そこにいつの間にか主人が合流するようになって、親しくなっていった感じです。

雅也さん:A~Kの11クラスがあり、私がKクラスで、彼女がJだったと思うんです。いったいクラスはいくつあんねん!って感じでした(笑)。それでもだんだん同じメンバーで集まるようになって、最終的に男性5人女性2人の7人グループになったんです。

直美さん:だいたい、いつもその7人でわちゃわちゃとボウリングに行ったり、喫茶店でたむろしたり、日帰りであっちこっちへ出かけたりしていましたね。主人は当時からお出かけが好きだったのですが、車を持っていなかったもので、電車で移動していましたね。


学生時代の友人と旅先にて。二人でもよく出かけた。

――お二人でよく行かれた場所や、忘れられないエピソードはありますか?

雅也さん:一番出かけたのは授業で使った21号館ですけど、ほかの時間は当時あった「なぎさ」っていう喫茶店かな。2人きりじゃなくて、仲間内みんなでたむろしていました。

直美さん:大学通りから1本外れたところにあって。「キッチンカロリー」っていうのもありましたっけ。

雅也さん:その近くに「當里屋(アタリヤ)」っていうゲームセンターがあって、その隣くらいにパチンコ屋もあったね。

直美さん:そうそう。私たちの時代にはパチンコ屋さんが全盛でしたね。まだ携帯電話が普及していなかったので、「○○さんがいない」となると、探しに行くのはまずパチンコ屋さん。たいていそこで見つかるんです(笑)

忘れられないエピソードといったら、キョンキョンですね。バブルの頃でしたから学園祭がとてもにぎやかで、当時アイドルだった小泉今日子さんが来られたんですよ。人気絶調の時でしたから学祭とは思えないくらいすごい人で……私も長時間並んで、ちらっと見た覚えがあります。

雅也さん:私も一緒に見たかった(笑)まさか(並んでいるはずがない)と思っていたので……。まあ、そうやってお付き合いし始めたんですけど、途中で別れちゃったこともあったよね。

直美さん:まあ、ついたり離れたりして、26歳になる年に結婚しました。今年で33年目くらいですか。「決め手は?」と聞かれると難しくて困るんですけど、でも、大学で出会ったからこそとは思います。


今できることをする! 二人の時間を大切にするために




――ところで、お二人は旅行がお好きだと伺いました。

雅也さん:そうですね。旅行は毎月行っていますよ。私は海外が好きで、コロナ禍前は海外旅行が多かったんですが、コロナ禍以降は国内中心になりました。47都道府県を制覇しようと決めて、あと1、2か所です。

直美さん:今は親の介護をしているので、長期の旅行は難しいんですよね。でも、それをくよくよ考えていても仕方がないから、逆転の発想で「今できることをしよう」って二人で決めたんです。でも、2泊3日だと親も私たちも不安だから、1泊2日ならどうか。それなら親も留守番できるし、私たちの不安も少ないなって。それでもまわりから「行き過ぎ!」って言われるくらい行っていますね。

8月は京都で、7月は城崎、6月は北海道、5月も京都。4月は仙台、3月は島根の出雲、2月は富士山と福岡の2回行っています。1月は鹿児島ですね。この先も決まっている範囲だと、来月は福岡、10月は長崎……。



雅也さん:家から関西国際空港まで車で行って、車を置いて朝7時の便に乗るんです。すると8時過ぎに着くから、レンタカーで回りながら遊ぶんです。帰りも夜遅い便がありますから、まるまる1泊2日使えるんです。海外も好きですけど、今は「日本っていいなぁ」と思います。

――どこかお気に入りの町はありますか?

雅也さん:福岡はいいですよね。空港から町まで近いし、食べ物もおいしいし、歌舞伎も見れるし。コンサートも福岡で見たりしますね。

直美さん:意外とチケットが取れるんですよ。東京とかだと取りにくいんですが、福岡が意外と穴場で(笑)

雅也さん:大阪にもコンサートのために行きますね。最近では妻が郷ひろみのファンなので一緒に行きました。ユーミンも行ったね。あとはスーパー銭湯。二人でしょっちゅう行っています。

直美さん:毎週末よね。うちでは週末に家でほとんどお風呂に入らないんですよ。近所に朝6時から営業しているスーパー銭湯があるので、起きてすぐに出かけて、サウナで整えて、そこからそのまま出かけます。出かけた先で温泉に入って帰ってくることもありますよ。たとえば神戸に住む親の介護に出かけて、帰りは温泉に寄って気分を変えて帰ってくるとかね。


先輩方との出会い、縁、知人からの相談……常に近大が近くにある




――何かと共通点の多いお二人ですが、卒業後のお仕事も金融系で共通ですよね。

雅也さん:そうです。私が卒業して入ったのは近畿相互銀行だったんですけど、合併で近畿大阪銀行、関西みらい銀行と変わっているんですね。今はリース会社ですから、金融といえば金融ですね。妻も学校推薦で協和銀行に入ったんですが、合併や名称変更でりそな銀行になりました。

直美さん:お互い別々の銀行に入ったのに、結局どちらも同じグループになったという(笑)

雅也さん:それに二人とも簿記の一級を持っているんですね。たまたま同じようにダブルスクールで同じ専門学校の別校舎、彼女は実家がある京都の校舎で、私は梅田の校舎に通って、同じ資格を取得したんです。示し合わせたわけじゃなく、ほんとたまたまですよ。

――社会に出てからはいかがでしたか?

雅也さん:銀行員として外回りをしていると、東大阪とか八尾とか、中小企業の社長様に近大卒業生が圧倒的に多いんですね。すると、大学の話になったときにすごく盛り上がるんですよ。ちょっと贔屓していただいている感じさえしましたから、仕事としては大きなプラス材料だったと思います。今回、この取材をご紹介いただいた亀田宗一さん(モアコスメティックス株式会社 代表取締役)も、私が関西みらい銀行美原支店の支店長の時にずいぶんとお世話になったお客様なんですよ。「松下君、近大やったな!」といろいろ可愛がっていただいて、お取引の幅が広がったのは事実ですし、今こういった形で母校との縁をつないでいただけたというのは、本当に感謝しかありません。

直美さん:ほんと、卒業生にはご活躍されている方が多いですよね。社長さん方だけでなく、芸人さんやタレントさんやスポーツ選手、いろいろな業界で見たり聞いたりしますよね。そういう方を目にすると「あ、がんばってはるな」と嬉しいし、お友達の間で盛り上がったりします。
あと、私個人で言いますと、どこそこのお子さんが近畿大学へ行ったとか、何学部で何をしているといった話題が出ますし、その延長線でご近所さんから「子どもが近畿大学を目指しているんだけど」といった相談を、主人と2人で受けたこともありましたね。

雅也さん:あったね~。……とはいえ、私自身が大学でしっかり勉強していたかと聞かれれば、「社会勉強はしていた」としか答えられないんです(笑)
なので、相談を受けた時は「結構自由な校風ですよ」「個性を生かせますよ」っておススメするようにしています。


息子さんも近大出身(写真左)。今や立派な社会人に。

――息子さんも近大生だったとか。

雅也さん:そうです。でも、強いたとか後押ししたとかはまったくないです。私たち夫婦と同じで、いろいろ受験した中で……。

直美さん:そこしか受からなかった(笑)

雅也さん:近大あるあるですよね(笑)

直美さん:それでも息子はサークルとかWELLNESS(近畿大学学園学生健保共済会)とか、楽しくやっていたようなのでよかったです。私たち7人グループも誰一人欠けることなくいまだに関係が続いているので、息子が当時のお友達と交流を続けてくれるのは本当に嬉しく思います。


母校を盛り上げたい! 先輩たちの手伝いと後輩との出会い




――現在は近畿大学とどのように関わっていらっしゃいますか?

雅也さん:私は15年ほど前に、先ほどお話に出た亀田さんから「校友会の香粧品支部を立ち上げるから」とお誘いいただいて、2015年の設立以来、香粧品支部でお手伝いしています。それから最近では、やはり亀田さんの紹介で「全国経済産業リーダーズクラブ」にも参加させていただいております。やっぱり母校ですから、もっと盛り上げたいと思いはあります。

直美さん:私は直接的に関わることはないんですけど、息子が近大生の時には、保護者として入学式や学園祭などのイベントに参加させていただきました。上本町のホテルで催されたホームカミングデーに主人と2人で参加したこともあります。これからも私で何かお役に立つことがあれば、お声掛けいただければと思います。

雅也さん:あと、新卒業生歓迎会ってありますよね。企業に就職したばかりの人たちがいて、彼らからいろいろな質問を受けるんです。自分では望む答えをちゃんと出せているかわからないんですが、「活躍してほしいな」と応援したくなるんですよ。幸いそうした彼ら彼女らと出会える立場になってきているので、出会った若者たちとその縁を、今以上に大切にしていきたいと思います。



――では最後に、ご夫婦の今後についてお聞かせください。

雅也さん:まあ仲良く(笑)

直美さん:元気に仲良く、健康で、ずっと旅行を続けられるといいですね。


取材・文:笑屋株式会社
写真:井原完祐
企画・編集:近畿大学校友会

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