2019.06.20
コミュニケーション戦略広報の真髄を見た!! 都内の仏教系大学 新米広報の近畿大学インターンシップ
- Kindai Picks編集部
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はじめまして!大正大学広報課の長野と申します。都内の仏教系大学 新米広報の私が、1週間、近畿大学でコミュニケーション戦略を学ばせていただいた体験をレポートします。
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インターンシップのきっかけは、研修会講師 世耕部長との出会いから
私が勤務する大正大学は、東京都豊島区の西巣鴨に位置する仏教系の大学です。
学生数5000人ほどの中規模大学であるこの大学に、2018年6月、新しく広報課という部署が誕生しました。私はその広報課に異動となり、「大正大学の戦略的広報」業務を仰せつかったのです。
この新しい広報課のため、はるばる大阪から「あの」近畿大学の世耕部長が研修会講師としてやってきてくれたことが、このインターンシップに参加させていただくきっかけとなりました。
講演での世耕部長のお話は、面白いの一言!!時間の経過を全く感じさせず、あっという間に世耕ワールドに引き込まれてしまいます。余韻冷めやらぬまま講演会は終了し、その後の懇親会で、世耕部長がふとこんなことを仰ったのです。
世耕部長「近大広報室では、他大学さんや企業さんからインターンシップ受け入れているんですよ。」
え!?あの近畿大学で広報の現場を体験できる!?すぐに心を決めた私は、振り向きざま3つ先の席で顔を赤くしている上司に直談判。
私「部長!近畿大学さんにインターンシップ、行きたいです!!」
部長「世耕部長、うちの新米広報の受入れをお願いしてもよろしいでしょうか。」
世耕部長「いつでもどうぞ!」
こうして、『大正大学の戦略的広報』を厳命されていた私は、完成間近の大学案内最終チェック作業を放り投げ、1週間のインターンシップに参加させていただくことになったのです。
大学カラーの違いに驚く
近畿大学さんの広報といえば、大学業界だけでなく、社会でも先進的広報が話題になっています。「近大マグロ」や「つんく♂さんプロデュースの入学式」は誰もが知っているのではないでしょうか。
期待を胸に、近畿大学の最寄駅、長瀬駅から近畿大学に向かいます。これが近畿大学への入口となる「まなびや通り」です。
THE・学生街!
一方こちらは、都内にある某仏教系大学の地元商店街アーケード。(年齢層高め)
商店街の先にある大学という共通点があることが分かり、なんだか少し緊張がほぐれてきました。そのまま10分ほど歩くと…なんともかっこいい校舎が目の前に!
こちらが近畿大学。大きすぎてフレームに収まりません。
都内の某仏教系大学の正門。大きいと思ってたのに…。
さっきは共通点があるなんて言ってすみません、と思うほどのスケール差がある正門…。大勢の近大生に交じって、学内に足を踏み入れます。
学内に軽快な音楽が流れ、学生の明るい笑い声が。
都内の某仏教系大学で流れる音楽といえば、厳かなチャイム(とお経)くらいです。
まだ目的の広報室にもたどり着いていないのに、自大学との違いにやや落ち込みながら、広報室が入る建物に到着。そして、何よりも驚いたのは広報室のオフィスでした。
ここはベンチャーやIT企業なの?と思うような光景が目の前には広がっていました。
広報室入口には、今までに受賞した広告賞の数々がずらり!
都内の某仏教系大学の受賞歴…。しかも2位。
ノートPCを複数使い、内線はPHS、席はフリーアドレス制。
都内の某仏教系大学では、まだまだデスクトップPCが主流。内線も固定。
全員が見えるところに大型モニターを設置。リアルタイムでニュースが流れる。
都内の某仏教系大学の情報発信。
情報が活発に行き交うオフィス
広報室が扱うのは、情報。近畿大学の広報室では、一日に行き交う情報量が膨大なのです。まず、一日2回の新聞クリッピング作業。
これを一人一人がやることで、それぞれの頭に最新情報がインプットされます。
出勤をしたら、まずは新聞をチェック。
関連記事をクリッピングし、まとめます。
日々舞い込む取材依頼数もとても多かったです。これらの情報は、受けてからすぐに「Slack」というアプリで共有し、全員が一律対応できるようにしています。この手法、戻ってからすぐに導入させていただきました!
そして、一番驚いたのは、ミーティング風景。
近畿大学広報室でのミーティングは、一切沈黙の時間がないんです!上司や部下もなく、忖度もない!
この日私が参加した『交通広告』に関するミーティングでは、どのような広告内容にするかを、参加者全員が絶え間なくアイデアを出していき、その場で検索したパソコンやスマートフォン情報も交えスピーディーに話合いを進めていきます。
また別の日のミーティングは、ブレーンストーミング形式。『Kindai Picks』に掲載する記事を、その時の旬な情報、たとえば「後輩にしたいジャニーズランキング」や「高校生の間で流行ってるアプリ」をみんなで共有し、アイデアを出していきます。
近畿大学さんが広告を出すときに重視しているのは、「面白いと感じるか」「世の中で話題になるか」「バズるか」。全員がそれを念頭に置いて考えるので、ミーティングが活発で楽しい。たくさんの情報がインプットされ、それをすぐさま全員で共有して同じ知識レベルになること、それらによってアウトプットの質の高さが保たれているのだと実感しました。
全員がコミュニケーション広報を体現
私がこのインターンシップ期間中にひしひしと感じたのは、近畿大学広報室の皆さんのコミュニケーション力でした。
この光景、近畿大学の広報室ではよくある光景。誰かがふっと発言すると、必ず近くの人が反応し、こんな風に輪になって話合いが生まれます。「ミーティングするよー。」「何かアイデアある?」とその都度声をかけているようではダメで、言葉がなくても、自然とコミュニケ―ションがとれる、そんな風通しが良い職場にしていかなきゃ、と強く思いました。
そして、一週間の滞在中、広報室の皆さんが大阪名物をたくさん体験させてくれました!
お好み焼きとモダン焼きの違い、知りませんでした
関西のソースはウスターが基本?!
こちらは近大名物の近大マグロのお寿司。研究成果を学内で食べることができるなんて、最高の学内広報!
かに道楽!
グリコ!!
串カツだるま!!!
そして、日々お忙しい立場にある世耕部長や加藤室長も丁寧にお時間を割いてくださいました。
私の質問に対してすべてひとつひとつ丁寧に回答してくださった加藤室長、現状の大学広報に対する思いやこれからのあるべき姿について熱くご指導いただいた世耕部長、どうもありがとうございました。
広報室の皆さんもお忙しい中、積極的にさまざまな業務に同行させてくださり、多くのことを学ばせていただきました。こんなに素敵な皆さんがいて、魅力的な広報を展開している…コミュニケーション戦略を広報室の皆さんが体現している、それこそが近畿大学躍進の真髄なのではないでしょうか。私はこの一週間で近畿大学さんのファンになりました。
さあ、そして最後は、東京で行われる「近畿大学報道関係者懇談会」。期待を胸に、インターンシップのフィナーレとなるビックイベントを迎えます。
第一部は講演会。報道関係者がずらり。参加者はなんと100名超!皆さん熱心に世耕部長の講演に耳を傾けます。
第二部の懇親会、こういったイベントの懇親会参加者数は、通常かなり減ってしまうものですが、写真の通り、ほとんどの来場者が参加しています。
近畿大学の研究成果を、教授の話を聞きながら賞味することができる貴重な機会としているからこそで、これは多くの研究成果を誇る近畿大学さんだからできることですね。
関西の大学が東京でもこれだけ人気があり、期待されているのは、もちろん近畿大学さんが持つ研究成果や取組みが財産となっていることはもちろん、近畿大学広報室の皆さんの、日頃のコミュニケーション戦略の賜物なのだと確信したのでした。
最後に
この1週間で体験した業務環境、仕事のスタイル、仕事への取組み方など、多くが自大学にはなかったものでした。日々の情報量の多さや業務進行のスピード感についていくのに必死で、一週間があっという間に過ぎていきました。
これから自分の大学に戻り、このインターンシップで得た学びを、自大学の強みを活かしつつ、いくつ反映できるのかを目標として、2年目の広報戦略を立てていきたいと思います。
大正大学 学長室 広報課 所属
2004年入職。管理部署を経てアドミッションセンターで学生募集を7年担当した後、2018年6月に新設された広報課に配属される。2年目に入り、インターンシップ中に世耕部長から直伝された「SKP」「TTP」を駆使した広報展開を目論み中。主な業務は広報戦略の立案、プレスリリースの作成、取材対応。公式HP・SNS管理など。アドミッションセンターと連携し、学生募集広報も行う。大正大学マスコットキャラクターのティー・ダックや伝道掲示板が人気のInstagramは日々ゆるゆると更新中。
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