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2016.07.07

渡航費・参加費 全部タダ!スカラシップ枠でAppleの会議に行ってきた。

Kindai Picks編集部

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毎年、6月にサンフランシスコで開催されるApple主催のWWDC。このイベントに日本人でただ一人スカラシップ枠にて参加した近畿大学経営学部3年の山田良治さんが、その驚きの体験の数々をレポートします。

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【ライタープロフィール】
山田良治(やまだ・よしはる)
個人事業をするものの、年間5万円程度しか売上のない素人アプリエンジニア。今年こそは!と“毎年”奮闘中です。
近畿大学経営学部 経営学科 3年生 
布施ゼミ所属




WWDCとは?


WWDC(World Wide Developers Conference)とは毎年6月にサンフランシスコで開催されるApple主催の世界開発者会議で、参加チケットは通常15万円と高価ながら、世界中から5,000人の開発者が集まる一大イベントです。

そもそも僕は、大学1年次から「起業したい!でもお金がない!」という不純な動機からiOSアプリの開発を始め、今までに3本のアプリを出しています。

◆SchooLife◆

◆麻雀点数自動計算機◆

◆サンマ点数自動計算機◆

アプリで食べていくことの難しさも身にしみてわかり、すっかり反省して心機一転頑張ろう!と考えていた時にWWDCについて知り、応募しました。
参加への意気込みはこちらで詳しく取り上げていただいております。

▼マイナビニュース
「WWDC16」のスカラシップ枠に日本から選出された近畿大学在学の山田良治さんを直撃! - 参加料全部出してくれるって「アップル凄いなあ」

今回僕は、Appleが発行する「スカラシップ枠 + 旅費支援枠」でWWDCへ参加しました。WWDCでは、世界中から350人の学生にチケットを無償で提供する「スカラシップ枠」を用意し、その中からさらに125人に旅費・ホテル手配までしてくれる「旅費支援枠」を設けています。幸運にも今回、僕はその両方が得られました。
 
スカラシップの応募資格は、

1) Appleデベロッパーアカウントを持っており、iOSアプリをリリースしている。もしくはファイルで提出できる。
2) 在学中の学生である。もしくはSTEMオーガナイゼーションのメンバーであること。

の2つだけです。
提出するアプリはプロレベルのものは求められていません。1年あれば十分アプリは作れますので、学生であれば誰にでもチャンスがあるというわけです!


申し込みから出国まで

今年は4月19日に発表があり、スカラシップ申し込みが開始されました。5月1日に締め切りなのでスピーディに書類やエッセイ、推薦状などを集めなければいけなかったので、結構しんどかったものです。でも効率よくやればできます!詳しくは、僕のブログに書いてます。

▼近畿大学生の全力投球ブログ

提出すると、5月10日には結果が返ってきました。近大の合格通知を見たときのようなパワーみなぎる嬉しい気持ちになり、家族みんなに電話!もちろんFacebookでも盛大に自慢しました(笑)


スカラシップ受賞メールです。ガッツポーズしました。

驚いたことに、今年度、日本人の学生では私一人だけだったのです! その後、マスコミからの取材も2件ありました。


いざアメリカへ!


6月11日の11時ごろにサンフランシスコに着きました!スケジュールは13日のKeynote(基調講演)あたりまでは、参加者には公開されていないので、この日はゆっくり体を休めるか、少ない観光のチャンスです。僕は寝ました。10時間のフライトで疲れたので…。


手配していただいたホテル。市内の中心地区にあって移動が超便利でした。


スカラシップオリエンテーション


翌12日はスカラシップ受賞者だけのオリエンテーションがあります。「アメリカ人のコミュニケーション力ってすごいに違いない… きっと一人でいるのは僕だけだ…」と思ってナーバスになっていましたが、着いてみれば、世界中いろんな所から学生が来ているので、僕と同様に一人でいる子もたくさんいました(そりゃそうだ)!それからは開き直ることができて、ようやく楽しみだしました。

しばらく待っていると会場に案内され、限定セッションが始まります。エンジニアちっくな話を想定していましたが、実際は「デザイン」と「パッション」の話でした。Appleがどのようなテーマを持って行動しているか、ということが伝わって来る素晴らしいセッションでした。デザイン大事!


WWDCの参加チケット。現地で貰えます。一般・報道・関係者・学生など参加タイプによってひもの色が異なります。今年度、学生は赤色です。

その後、ランチを終えると目の前の公園で集合写真を撮ります。するとそこへ、Apple CEOのティム・クックが!みんなが一斉に、自撮りのため彼のもとに押しかけたので僕も参戦したのですが、何しろ350人もいるので時間切れになってしまい撮ることが叶いませんでした。
ティムとの2ショットのチャンスはほぼこの一回こっきりですから、集合写真は前列中央に並ぶのが賢いやり方だと思います(そこにティムが来るので)。来年はそうしよう!


Keynoteを待っている時に、一緒に並んだ人に撮影して貰いました。パーカー2枚着ていても寒かったです。


Keynote開幕!


前列で見るには「朝3時から並んだ」「俺は2時」などの情報を得ていたので、楽しむために前で見よう!と思い、Facebookで知り合った日本・ドイツからの社会人参加者との3人で、7時間ほど並びました。

絶対に真似しないでください(笑)。 夜中のサンフランシスコは風も強く非常に寒いし、寝てないので意識が朦朧としながら英語でのスピーチを聞くことになります。さらに、今回からKeynoteの会場が変わってシビックセンターという2階席のある会場になり、問題なく全員会場に入れますし9時起きの人でも2階の良い席で観られたとの報告があったので、全く並ぶ必要がなくなりました(笑)。

内容についてはたくさん新しい部分があったのですが新商品が出るわけでもなかったので、コンシューマー向けの発表というよりは開発者側が「かゆいところに手が届くようになった」というような発表が多いと感じました。


Keynote開始前の会場。ライブ前みたいな感じ


2日目から最終日まで


2日目以降はモスコーニウエストという会場で1日を過ごすことになります。することは基本的に2種類で「セッションを受ける」か「ラボに参加する」です。

セッションは、今回の変更点について、“デザインをどうするか”“ゲストスピーカーセッション”など様々なイベントが3、4つ並行して行われています。自分がこれだ!と思ったものを選択して参加します。

ラボでは、Apple公式の開発者やデザイナーから直接コンサルティングを受けることができます。これは絶対に参加したほうが良いと思いました!正直、セッションは近年ネット公開しているので後で見られますが、ラボはここでしか受けられません。


Appleのソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長のクレッグ・フェデリキと2ショット!

僕はユーザーインタフェースラボに行ったのですが「SchooLife(前述)」というアプリで悩んでいたところや、凝り固まった考えになっていたところをうまく解きほぐすことができて、とても身になる素晴らしい体験でした!(8月ごろにアップデート版を出します!)


その他の楽しみ方


WWDCの他の楽しみ方としては、周辺で開催されるXamarin & Microsoft WWDC Partyのようなテックイベントや、クパチーノでのテック企業巡りなどがあります。僕は、SFエンジニアの会というのに参加したり、フリマアプリで有名なメルカリさんへ訪問したりしました。プロの凄さを目の当たりにして、正直凹みました…。憧れます!

モスコーニでのイベントは大体が17時か18時ごろに終わるので、夕方から夜の空いている時間にいろんなイベントに参加してみましょう!


隙を見て観光したフィッシャーマンズワーフのアシカです。100匹くらい気持ちよさそうに寝ています。


The Bash


最終日の夜に開催されるバッシュだけは特別です。これは、お酒を飲んでご飯を食べてライブを見ながら騒ごう!というイベントです。サンフランシスコでは飲酒が21歳からなのですが、今年の5月で21歳になったのでギリギリセーフで参加できました。

正直これも参加必須だと思います!超楽しいですし、いろんな人とたくさん喋れました。この時だけはみんなエンジニアということを忘れて踊ったり騒いだりしていました。僕も踊ってました(笑)


バッシュの会場。ディスコみたいな雰囲気です。


まとめ


WWDCに行く前には「世界を見てみたい」と言っていましたが、まさしく世界を知ることができました。日本とアメリカの違い、アマチュアとプロの違い、Appleと他の企業の違い、エンジニアについての考え方の違い。様々なことを知り、たくさんのことを考えました。今後生きて行く中でかけがえのない経験まで!
「エンジニアに興味がある」「世界を見てみたい」「Appleが好き!」という人は、来年一緒に参加しましょう!僕ももう一度挑戦します!

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