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2016.02.08

発症前に「タミフル」の服用も。インフルエンザ予防の正しい基礎知識とは

Kindai Picks編集部

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インフルエンザ

毎年、秋から冬に感染者が急増するインフルエンザ。人によっては重症化する恐れもあり、感染対策が必要です。効果的な予防法から感染してしまった場合の対処法まで、インフルエンザにまつわる疑問を、近畿大学病院教授であり感染対策部部長の吉田耕一郎先生にお聞きしました。

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国立感染症研究所が2016年1月26日に発表した情報によりますと、2016年1月11日~17日のインフルエンザ患者数は全国で2万369人にも及び、2週前の4,290人と比べて5倍以上に急増しています。中には、インフルエンザ警報を発令する都道府県も……。

そこでインフルエンザの基礎知識から予防方法まで、近畿大学病院教授であり感染対策部部長の、吉田耕一郎先生にお話を伺いました。


吉田耕一郎(よしだ こういちろう)

医師/博士(医学)/近畿大学病院教授/感染対策部部長

専門:感染症、深在性真菌症、院内感染対策
感染症の診断と治療、特に真菌による感染症を研究してきました。抗菌薬耐性菌対策など、院内感染対策についても実践しています。
教員情報詳細



インフルエンザに感染した場合の症状とは?


ーーインフルエンザに感染した際の症状の特徴について、教えてください。

インフルエンザの特徴として、突然症状があらわれること、38℃から40℃くらいの高熱が出ること、そして筋肉痛・関節痛や倦怠感などの全身症状が強く出ることなどが挙げられます。ただし、インフルエンザの場合も発症してから2〜3日経つと、風邪と同じように鼻水や咳といった症状が目立つようになります。

ーー病院では、どのような検査で感染を判断をするのですか?

先程お話ししたような症状から判断することもありますが、通常は長い綿棒のようなもので鼻の粘液を採取して、インフルエンザの抗原(身体の免疫が反応する物質)の有無を調べます。これは「迅速診断法」と言って、その場ですぐに結果がわかるのがメリットです。ただし、発症してから12時間以内だと検査に引っかからないこともありますので、そのような場合には再度検査を受けにきていただく場合もありますね。


効果的な予防法や、ワクチン接種の有効性について


ーーインフルエンザに感染しないために、効果的な予防方法を教えてください。

マスクの着用、手洗い、うがいなどをするのはもちろん、できるだけ人混みを避けたり、体力が低下しないよう食事や睡眠に気を配ったりするのも大事です。それから、乾燥しているとインフルエンザウイルスに感染しやすくなるため、室内では必要に応じて加湿器を使用するようにしましょう。

ーー予防接種を受けると、どのような効果があるのでしょうか?

インフルエンザワクチンを接種すれば必ず発症しないというわけではありません。ただし、ワクチンを接種したグループとしなかったグループを比較し、発症確率を抑えられることは確かめられています。ワクチン接種によってインフルエンザが発症しなくなる確率は、およそ60%から80%くらいですね。それに、もし発症したとしても重症化を防ぐ効果がありますので、やはりインフルエンザの予防接種は受けておくのがお勧めです。また、高齢者の場合は肺炎を併発する可能性もありますので、肺炎球菌ワクチンも接種するのが望ましいでしょう。

ーー インフルエンザの予防接種は、いつごろ受けるのが望ましいでしょうか?

接種してから効果があらわれるまでに2週間程度かかりますので、できれば流行が始まる11月から12月くらいには受けておくのが良いとされています。ただし、先程お話ししました通り、今年(2016年)は流行が遅れていますので今からでも受けた方がよいでしょう。


感染してしまった場合の対処法


ーー インフルエンザに感染してしまった場合の治療方法について、教えてください。

飲み薬、吸入薬、注射薬などで治療をします。なお、発汗によって脱水状態になることがありますので、水分補給にも気を配るようにしましょう。

ーーもしインフルエンザに感染してしまった場合、どのような対処が望ましいでしょうか?

発症後5日間、あるいは解熱後2日間は、患者さんからウイルスが排出されると言われていますので、その間は仕事や学校を休んで感染を広めないようにしましょう。

ーー家族がインフルエンザに感染した場合は、どうすればいいですか?

ご家族にインフルエンザ患者がいる場合は、個室で安静にしてなるべく他の人と接触しないようにし、本人はマスクを着用するようにしましょう。なお、家庭内でインフルエンザ患者が出てからワクチンを接種しても予防効果は期待できませんが、特定の対象者においては、インフルエンザの治療に使うお薬を事前に飲むことで予防する方法があります。

ーーインフルエンザの感染予防に使用する薬について、教えてください。

インフルエンザを発症した際に使用する薬「タミフル」「リレンザ」「イナビル」は、特定の対象者については、予防目的で使うことも認められています。高齢者、心臓や肺の慢性疾患、糖尿病、腎機能障害などの病気の方は、同居のご家族がインフルエンザを発症した場合48時間以内(理想は36時間以内)にこれらの薬を使用すれば予防効果が期待できます。持病などの影響で重症化する恐れのある方は、かかりつけのお医者さんに相談してみてください。

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インフルエンザは、これからまだまだ猛威を奮っていくことが予想されています。正しい知識を身につけて、適切な予防や対処ができるようにしておきましょう。

※本記事は2016年に公開されたものであり、記事内の情報はすべて当時のものです。

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