2019.06.25
英語習得に近道なし!英語のスキルを身につけるには
- Kindai Picks編集部
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英語のスキルを身につけようといざ取り組んでみても、実際に学んでみると思うように身につかない…。そんな思いをしたことはありませんか?英語習得のコツを、言語教育が専門の近畿大学国際学部の教授に聞いてみました。
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大村吉弘(おおむらよしひろ)
近畿大学 国際学部 国際学科グローバル専攻/教授
英文法や英語の習得に関する第二言語習得理論、教授法などをはじめとする英語教育を専門としている。
英語が話せない原因は?

世間でよく言われているように、英語のシャワーを浴びるように聞き流せば1週間で話せるようになりますか?

1週間で英語が身につくとかいう話は、まったくの夢物語ですよ。

どうして簡単に英語を話すことができないのでしょうか?

でも、日本語は気が付いたら話せてたけど、英語は苦労しても苦労してもなかなか話せるようにならない、という人がたくさんいますね。
これは、何が原因だと思いますか?

だいたい12歳くらいまでであれば苦労しないで言葉を自然と身につけることができます。この期間を過ぎると言語習得は難しくなると言われます。

言葉というのは脳の左側でつかさどられているのですが、レネバーグは怪我をした人の言葉はどうなるのかに注目し、大人は脳の左側に怪我を負うと話せなくなるが、子どもは言葉を回復するという調査結果を発表しています。


その期間を臨界期と言っています。

どのくらい勉強すれば身につくの?


母語習得時には毎日10数時間その言葉を聞き続けますが、第2言語学習時には週に2~3時間教室で習うだけです。
その中でも、実際の生きた英語のインプットは非常に限られています。



それに対して第2言語学習時は授業という形で、教科書の文章を読んだり聞いたりするだけで、トピックも自分に直接関係のない話題がほとんどです。そして教師からの一方的な話が多い状況だといえます。

つまり、一旦身につけているものを学びなおすことになるのです。
英語習得のコツは?


それに対して第2言語学習は、生活上必ずしもその言語が必要ではないので、試験に合格するなど、外因的なモチベーションの場合が多いといえます。
それだけではなく、英語ができれば、世界が何倍にも広がり情報もたくさん得られて楽しい、外国人とコミュニケーションを取りたい、という内因的なモチベーションを持つことも大事でしょう。

たとえば、「自転車に乗る」ことを例にすると、みんなが競輪選手やオリンピック選手レベルを目指したり、プロのスキルを身につけたりしませんよね。
でもたいていの人は、自転車で買い物に出かけるくらいのレベルには到達しています。
英語も、みなさんが目指すべきレベルは、不自由なく4技能でコミュニケーションが取れるレベルです!多少のなまりは恥ずかしがらず、「個性」として考えることです。


・近道はない(日々の努力が大切)→1週間で話せる、聞き流すだけは×
・多量のインプット(いっぱい聞いて、いっぱい読む)→TEDなどの動画を見たり、近大生は語学教育センターで多読本を借りて読みましょう!
・できるだけ英語を使う機会を作る(相互コミュニケーションが大事)→間違いを怖がって使わないより間違って覚えましょう!ネット英会話は実践的でおすすめです。
・英語ができれば、世界が広がり色んな人と話せる!といったようなモチベーションを持つことも大事です。
・日本では会話ばかりが注目されますが、読み書きもそれ以上に重要です!
以上になります。
英語習得は決して簡単ではありませんが、誰でも時間をかければ、必ず身につくものです。
努力はきっと報われます!がんばりましょう!

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