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2019.01.21

やってみなはれ!その行動が自分の人生をどう変えるか?「KINDAI studentサミット2018」第一部レポート

Kindai Picks編集部

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ビジネス
オリジナル記事
KINDAIサミット

今年で3回目となる「KINDAI studentサミット」。今年のテーマは、『Catch the ワンチャン~やるべきことにとらわれずやりたいことをやれ~』です。日本で活躍する、近大出身のビジネスリーダーやゲストが登壇し、学生とディスカッションを重ねました。

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スピーカー
西本 博嗣 氏
ノーリツ鋼機株式会社 会長 
平成5年 近畿大学商経学部卒。
山下 智弘 氏
リノべる株式会社 代表取締役
平成9年 近畿大学理工学部卒。
森川 亮 氏
C Channel株式会社 代表取締役社長

モデレーター
坂本 大典 氏
株式会社News picks 取締役 事業開発責任者

「近大生に新たなチャンスを掴む行動力を身につけてほしい」というミッションを掲げる「KINDAI studentサミット」が2018年9月22日(土)に近畿大学東大阪キャンパスにて開催されました。サミットのビジョン通り、学生たちに出会い、刺激、チャンスを与える機会として好評で、毎回多くの学生が集います。

今回の『Catch the ワンチャン~やるべきことにとらわれずやりたいことをやれ~』をテテーマに、3人の日本を代表する経営者をスピーカーにお招きし、学生たちに、貴重なお話をしていただきました。

経営者の方々が今の事業を行った経緯や、それまでの過程、さらには大学生時代のことまで振り返ったトークセッション。

その中から今回は、より印象に残ったお話をピックアップしてレポートします。


ビジネスの世界では、毎秒毎秒チャンスがある




ーー人生のターニングポイントとは?

西本:今の会社(ノーリツ鋼機株式会社)では、様々な事業を展開しています。元々は、写真を現像する機械で世界トップシェアを占めていたのですが、デジカメが流行りだして、事業が衰退してきたタイミングで社長になって、色々なビジネスをし始めました。

医療関係や農業など、やっていることは様々ですが、全てに共通点があって。それは、人々の生活や人生をより豊かなものにしたいというものです。そういうビジネスをこれからも展開していこうと思っています。

私にとってターニングポイントとかはないです。気がついたら今の自分がいるというような感じです。

特に大事にしていることや言葉などもありません。常にふわっとしているように心がけていますね。ふわっとしているというと、ダラダラとしているイメージかもしれませんが、そういうわけではなく、常に動けるようにしているということです。

前でも後ろでも、右でも左でも、フットワークを軽くしておくと、ビジネスにおいて何か提案されたときにも、パッと行動に移すことができますよね。私の場合、普通の人が1週間かけて動くことを、たった1秒で始めます。

実は、それによってライバルに勝てることが多いんです。ビジネスの世界では、毎秒毎秒チャンスがあって、それぞれが仕事に繋がっていきます。常に、動ける状態にしておくことで、出会ったチャンスを、全て掴んできました。そうして、気づいたら今のようになっていましたね。




森川:私は、「C CHANNEL(シーチャンネル)※」という事業を行っていて、韓国をはじめ、中国など海外にも進出しています。前職では、LINEの立ち上げなど、様々なビジネスに携わってきました。
※森川亮氏が2015年に新たに始めたかわいいものに敏感な女子のための動画配信プラットフォーム

基本的に、新しいものが好きなタイプの人間ですね。人は、新しいチャレンジを重ねていく方が成長できると考えていて。ですので、なるべく卒業を続ける生き方をしていければ、と思っています。なので、過去にはLINEの社長をしながら、新たに起業したりしていました。

人生のターニングポイントという話でいうと、色々あるなと感じます。私は26歳の頃から、ずっと新しい事業をしていて、今ビジネスとして儲かっていることをしても、なかなかシェアを獲得できないということに気がついたんです。

その頃から、「将来的に絶対大きくなるけれど、今はまだちょっと早いよね」というビジネスに真面目に取り組んできました。やはりそういうビジネスは、最初のうちはうまくいきません。しかし、少しでもシェアが獲得できるようになると、たちまち圧倒的なナンバーワンになれるんです。そういうことを繰り返し行ってきました。

26歳の頃はまだ会社員でしたが、ビジネスの現状に気づけたからこそ、今の事業、今の自分があるのではないかな、と思いますね。


自分で選んでいるかそうでないか


ーー人生の中で心残りに思っていることは?



西本:私は、後悔や心残りといったものは一切ないですね。

山下:逆に私は、しっかりと心残りがあります。私は現在、リノべる株式会社の代表取締役として、古い住宅を現代風にリノベーションして、再流通させるというビジネスをしています。昔から経営者になりたいな、と思ったことはなかったのですが、私の思い描いていたリノベーションの会社が当時はなくて。それなら作るしかないな、と思ったのがきっかけです。やりたいことが決まっていて、そのために社長になった、というような具合です。

私の心残りといえば、大学生の4年間です。大学が本当に楽しくなくて、ずっと行きたくないと思っていました。なので、学生時代の思い出といえば、クラブチームに所属して頑張ったラグビーと、朝日新聞社でのアルバイト。ラグビーとお金、それだけの学生生活でしたね。

大学時代の4年間を全くうまく活かせていないな、と思っています。正直、無駄にしてしまったとも感じています。大学時代の友人もいないですし。今の学生が羨ましいな、なんて思いますね。

しかし今日、近畿大学に来るときは、同じ近畿大学のはずなのにすごくワクワクしたんです。それはどうしてだろう?と考えたときに、自分で選んでいるかそうでないかの違いなんだなと気づきました。学生の頃は、なんとなく選ばされているような気がしていて。無理やり行かないと、と思っている4年間だったので、そういう意味では、勿体ないことをしたな、と今でも思っています。




森川:私も、どちらかというとあまり失敗したことがないな、と思える人生を送っています。というのも、失敗というのは、成功するまでするかどうかだと思っていて。途中でやめてしまえば失敗になるのではないでしょうか。

失敗にも、良い失敗と悪い失敗の2種類があると思っています。自転車の失敗なんかは、良い失敗ですよね。転ぶからこそ、乗れるようになります。逆に、何も考えずにやって失敗することは悪い失敗です。

そこで、あえて失敗という観点から私の人生を振り返ってみると、20代の頃ですね。今考えると、ちょっと早すぎることが多かったなと思います。将来こうなるだろう……という構想があって、「今やらないと」と思いすぎていたところがありました。

20代の頃はギャラリーの経営をしていたんです。その頃、アートにはまっていて。アーティストを目指していました。アートの学校に通っていたのですが、先生に才能がない、と言われてしまって。それでもやっぱり、アートの世界に名を残したい、という気持ちが強くあったので、日本中の美大に通い、学生の絵をたくさん購入しました。それを利用して、ギャラリーを作って運営したのですが、全く売れなくて。あれは失敗でしたね。

他にも、30代の頃は、渋谷のスターバックスの横に、コーヒーが無料で飲めるカフェを作りました。家賃800万円だったのですが、怪しがられてしまって、少しも売れなかったです。あれも失敗でした。

ーー大学生にアドバイス



西本:今回のサミットのテーマにもある「チャンス」というお話をしたいと思います。私は、チャンスの掴み方には2種類あると思っています。一つは、自分で掴むこと。もう一つは、チャンスが勝手にやって来ることです。

先ほども述べたように、チャンスはそこら中に転がっています。あとは、それをキャッチできるかどうか。自分を騙して、ごまかして生きているようでは、そんなチャンスに気づくこともできませんよね。

大学生のみなさんには、チャンスを掴んでもらうためにも、いつでもキャッチできるようにしておいてもらいたいです。やってくるチャンスに気づけるような鋭いアンテナを、広く張っておいてくださいね。

山下:とにかく、常に人に興味を持っていてもらいたいです。何が今の自分を作っているんだろう?と考えたときに、やはり、それまでに出会った人、かけてもらった言葉、経験してきたこと、だと思うんですよね。

私自身、大学生時代のアルバイト(朝日新聞者でのアルバイト)や、ラグビーのクラブチームで様々な人に出会ってきました。そのときに接した大人たちは、見た目も考え方も発言も、人によって全然違っていました。そういう違いを感じる時間があり、違いについて考える時間があったからこそ、今の自分があると思っています。

ですので、人に興味を持って、多くの人と接する機会を設けて欲しいな、と思いますね。

森川:世の中で成功している、と言われている人は、何かダントツですごいものを持っている人だと思うんです。しかし、今の日本の学校からは平均を求められますよね。大げさに聞こえるかもしれませんが、私は、学校でも得意分野だけすれば良いと思っています。

ジャンルやカテゴリーはなんでも良いのですが、何か一つ、これだけは誰にも負けない、というくらい一つのことを突き詰めてみてください。そういうものがあると、後々に活かすことができるはずです。

何か一つだけ得意で、ずば抜けているものがある人も評価される社会になって欲しいと思っています。経営者目線から言うと、何か尖っているものがある人の方が経営者になれます。自分のことについて、深く深く考える時間を取ってみてください。きっと、将来のみなさんの役に立つことと思います。


それぞれの個性豊かな経営者の方々のお話はいかがでしたか?サミットの一部始終を動画で見ることができますので、ぜひご覧ください!


(終わり)


文:藤田真奈
編集:人間編集部

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