2017.06.29
もたもたしてると手遅れに!突発性難聴は最初の2週間が肝心
- Kindai Picks編集部
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Kinki Kidsの堂本剛さんが左耳の突発性難聴と診断され入院したことが分かった。突発性難聴とは、その治療方法は?
近畿大学メディカルサポートセンター加藤早月看護主任に聞きました。
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突発性難聴とは
Kinki Kidsの堂本剛さんが左耳の突発性難聴で入院されました。
突発性難聴とはどんな症状がでる病気ですか?
突発性難聴になると、次のような症状が現れます。
・難聴(急に片側の耳に起こることが多い)
・耳が詰まった感じ
・耳鳴り
・めまい(一回限りの場合が多い)
この病気は片方の耳に発症することが多く、少し耳が聞こえにくいと感じても痛みがないために、「そのうち治るだろう」と放置してしまいがちです。
しかし、治療が遅れれば難聴になる危険性を含んでいる怖い病気でもあります。
急に耳が聞こえにくくなるんですね。
そうなんです。耳は、外耳・中耳・内耳からできていて、音は外耳から入り、中耳にある鼓膜を振動させ、耳小骨そして内耳にある蝸牛(かぎゅう)へと伝わり、蝸牛にある有毛細胞が電気信号に変換し、脳神経を経て脳に音として認識させます。
この音の伝わる経路のうち、どこかに障害が起こると難聴といい、音が聞こえにくくなるのです。
難聴は障害が起こる場所により、大きく感音難聴と伝音難聴の2つに分けることができ、突発性難聴は感音難聴に区分されます。
<感音難聴>
内耳・聴神経の異常で起こるキーンといった高い音の耳鳴り
内耳にある蝸牛の障害によって起こる
<伝音難聴>
外耳・中耳の異常で起こるザーといった、ラジオのノイズのような低い音の耳鳴り
耳垢がたまり外耳道が詰まった場合や、中耳炎などで鼓膜に炎症が起こる
生活習慣など考えられる原因は何かありますか?
一般的に原因は不明ですが、ウィルス感染説(ストレスなどで、免疫力が低下したとき、内耳にウイルスが感染して起こる)や血流障害説(なんらかの血流障害が引き金となり、内耳にある蝸牛の有毛細胞に障害が起こり、脳に上手く電気信号が送れなくなって起こる。糖尿病や心臓病などの生活習慣病の人に多くみられる)が原因ではないかという意見もあります。
治療の方法
とても怖い病気だということがよくわかりました。具体的な治療方法を教えてください。
副腎皮質ステロイドの投与が一般的ですが、循環改善薬、ビタミン剤などの投与も行われています。
しかし、何よりも心身そして耳の安静が重要です。大きな音は避け、身体や心を休めましょう。
何か普段の生活からできる予防方法はありますか?
まず、ストレスをためないことが大事です。あとは、気分転換や休息をとり、疲れを貯めこまないようにしましょう。
また、適度な運動(ジョギングなどの有酸素運動)半身浴などで、血液の循環を良くし、血行を良くすることを心がけることも予防になります。
症状がでたら、すぐに病院に行ったほうがよいですか?
病気に気づいたら一刻も早く耳鼻科を受診しましょう!!
突発性難聴が疑われたら、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診し、治療を開始することが重要です。
難聴が発症してから、早期に治療を開始するほど予後が良好である(聴力が改善する)といわれています。遅くても発症から2週間以内に治療を開始することが望ましく、1カ月を過ぎると、予後は極めて不良になり、通常は著しい改善が望めないといわれています。
急に耳が聞こえにくくなったら、すぐに耳鼻咽喉科を受診してください。
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