2024.02.16
ほぼデジタル? 家族や恋人とシェア? Z世代が使うスケジュール管理アプリの最適解
- Kindai Picks編集部
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大学の授業、部活(サークル)、アルバイト、遊び、推し活に就活……。「人生の夏休み」と言われる大学生活だけど、最近の大学生は忙しすぎる!? 1日に複数の予定があるのが当たり前な大学生たちは、どうやってスケジュールを管理しているのでしょうか。Z世代のスケジュール管理方法を調査します。
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突然ですが、みなさんは日々のスケジュールをどうやって管理していますか? 手帳を使っている人もいれば、スマートフォンなどのアプリを使っている人もいるかと思います。
私はスマホで、カレンダーアプリ(TimeTree)、大学の授業時間割アプリ(すごい時間割)、アルバイトのシフト管理アプリ(シフトボード)の3つを併用しているのですが、友達と遊ぶにも、アルバイトのシフト希望を出すにも、それぞれのアプリで予定を確認しないといけないので、すごく効率が悪いんです。1つのアプリにまとめて、もっとわかりやすく管理したい!
学業に遊びに就活と、なにかと忙しい大学生活。アルバイトを始めたり、部活動やサークルに所属したり、関わる相手も高校生の頃と比べて一気に増えますよね。みんな、どうやって予定を調整しているんだろう? 自分だけでなく、部活やサークルなどに所属してみんなのスケジュールを調整をしている人は、どうやって大勢の人をまとめているんだろう。
そこで、大学生のスケジュール管理事情についてのアンケートを実施し、2人の学生へのインタビューも行ってきました!
近大生のスケジュール管理事情を大調査!
今回、回答してくれた近大生は全部で141人。男性70人、女性70人、性別未回答1人でした。さて、結果を見ていきましょう。Q1.どのようにスケジュール管理をしていますか?
141人中95人と、7割近くの学生が「スマホやPCなどデジタル機器のみ」でスケジュールを管理していると回答。「紙とデジタル機器を併用」している人と合わせると、9割近くの学生がスケジュール管理にデジタル機器を使っていることがわかります。まさにデジタルネイティブ世代ですね。
私もスマホしか使っていないので多数派でした! 紙の手帳を買っていたこともあったんですが、買って満足して使わずに放置してしまうんです……。スマホは肌身離さず持っているので、持ち運びを忘れる心配もありませんよね!
Q2.どのスケジュール管理アプリを使っていますか?(複数回答可)
Q.1で「スマホやPCなどデジタル機器のみ」、「紙とデジタル機器を併用」と答えた人に、複数回答式で「どのスマホアプリを使っているのか」を聞いてみました。
すると、もっとも使用されているアプリは「TimeTree」という結果に。誰かとカレンダーを共有したり、複数のカレンダーを使い分けたりできるのが特徴のアプリです。共有相手と予定ごとにやり取りができるチャット機能や、更新通知機能などもあります。私も「TimeTree」をメインに使っているのですが、まだ便利な機能を使いこなせていません……。もったいない。
その次にアルバイトのシフト管理・給料計算ができる「シフトボード」が多く使われていました。このアプリはシフトを入力するだけで時給や月収を自動で計算してくれます。アルバイト先ごとに設定ができて、色分けやコピー機能も充実しているため、とても便利なんです。
「iPhone標準付属のカレンダーアプリ」も人気が高いようです。新しいアプリをインストールする必要がなく、シンプルな見た目と使いやすさが人気の理由かもしれません。
そのほか、少数ですがカレンダーを可愛くカスタマイズできる「Cahoカレンダー」や、カレンダーにタスクを登録できる「ToDotto(とどっと)」など独自の機能を持つアプリを使用している学生もいました。
Q3.スケジュールを他の人と共有していますか?また、誰と共有していますか?
スケジュールを誰と共有していますか?(複数回答可)
続いては、デジタル機器を使用している人に、家族や恋人などスケジュールをほかの人と共有しているのかについて聞いてみました。
すると、3割の学生が誰かしらとスケジュールを共有しているという結果に。共有相手は「家族」が16人、その次に「友人」(13人)、「恋人」(9人)でした。
また、スケジュール管理のコツとしてこのような意見も集まりました。
・予定が決まったらすぐに記入
・スケジュールは色分けして分類
・予定より1時間長めに見積もって記入
・常にリマインダー機能をオンにする
そして、私と同じようにスケジュール管理に悩む学生の意見も……。
・スケジュール管理が1つのアプリにまとまっていない
・アプリのデータが消えると予定がわからなくなるのが不安
・授業の時間割を反映できるアプリがない
アンケート結果から、大学生のスケジュール管理の実態と悩みがわかったところで、スマホアプリをバリバリと使いこなしている近大生に話を聞きに行きました!
忙しい学生起業家のスケジュール管理方法とは?
経済学部 経済学科 経済心理学コース 3年生で学生起業家の越智健心(おち けんしん)さんにお話を伺いました。越智さんはスケジュール管理アプリを使いこなすだけでなく、自分でシフト管理アプリも作ってしまったとか……?
佐々木:日々のスケジュール管理はどのようにされていますか?
越智:「Google カレンダー」を使っています。元々は「TimeTree」を使っていましたが、友人や事業仲間のほとんどが「Google カレンダー」ユーザーだったので利便性を感じたことから乗り換えました。
佐々木:使っているのはそのアプリだけですか?
越智:はい。授業の時間割もインターンシップなどのシフトも全部入力して、「Google カレンダー」を見ればすべての予定がわかるようにしています。
佐々木:やっぱり集約させたほうが見やすいんですね!
越智:時間割などの毎週決まった時間にある予定は、「繰り返し機能」を使えば毎回入力する手間も省けますし。あとは仕事は水色、授業は黄色といったように色分けしてわかりやすくしています。
佐々木:なるほど、参考になります。スケジュールを共有している人はいますか?
越智:事業メンバー、友達、あとは妹とも共有しています。妹も近大生で、大学の近くに2人で住んでいるので!
佐々木:めちゃくちゃオープンですね!
越智:いつ誰がなにをしているか一目でわかるので、予定を合わせやすいんです。わざわざ連絡して空き時間を確認し合う手間がなくなりました。
佐々木:それは便利かも! でも本当は空いてるのに空いてないって嘘はつけないですね(笑)
越智:そこは信頼関係がありますから(笑)。会議の予定を作成したら「Google Meet(オンライン会議ツール)」のURLを自動発行できたり、参加メンバーを一括で招待できたり、なにかと便利なんです。
佐々木:ビジネスツールとしても活用されてるということですね。
越智:そうですね。
佐々木:ちなみに越智さんの1日のスケジュールはどんな感じなんでしょうか?
越智:朝から動くことにこだわりを持っているので、毎朝5時45分に起きています。45分という設定も意味があるというより、こだわりです(笑)
佐々木:早っ!!! すごすぎる!(笑)
越智:どれだけ早く起きても時間が足りないんですよ……。
越智さんの1日のスケジュール(平日)
佐々木:数時間しか寝てないですよね!?
越智:本当は22時ぐらいに寝たいですが、体に鞭打ってやりたいことに挑戦できるのも、若い今のうちかなと。
佐々木:ちゃんと息抜きする時間は取れてますか?
越智:友達とご飯を食べに行ったりしてますよ! あとは遠出が好きなので、出張ついでに観光地の景色や食べ物を楽しんだり、神社を訪れたり。
佐々木:趣味も仕事の中に組み込まれてる……!
越智:すべての予定を1つのアプリにまとめているので、スキマ時間が一目でわかって便利ですよ。時間の無駄なく趣味も楽しんでいます!
佐々木:それならよかったです! あと、越智さんはご自身でスケジュール管理アプリを作ったそうで……詳しく聞かせてください!
越智:僕は株式会社2ndStarという、バーチャルツアーや建設DXに携わる会社を昨年起業しました。それから縁もあり、KINCUBA Basecamp(近大生起業家の活動支援施設、以下「KINCUBA」)でインターンシップをしています。KINCUBAにはほかにも2人のインターンシップ学生がいて、主に受付業務やイベントの設営などをしています。そこでほかの学生たちみんなのシフトを調整するためのアプリを作ったんです。
佐々木:さらっと言いましたけど、自分で作れるものなんですか!?
越智:起業するにあたってプログラミングの知識は身につけていたので、それを応用して作ったという感じですね。元々はLINEで各々シフト希望を出して、KINCUBAの職員さんに調整してもらってたんですが、そのやり取りが大変で職員さんの負担になってると感じていたんです。
佐々木:だったら自分で作っちゃえと……?
越智:そうですね。他者に自分のシフト希望が見えないようにするなど、自分たちが欲しかった機能も入れました。
佐々木:すごすぎる……。プログラミングの知識があると、よりスケジュール管理がしやすくなりそうです! 越智さん、今日はありがとうございました。
越智:ありがとうございました!
86人の予定をたった1人で管理する吹奏楽部員
続いては、大人数のスケジュール管理を担当している学生に話を聞いてみました。インタビューに答えてくれたのは、近畿大学吹奏楽部で人事部長を務めている文芸学部 文化デザイン学科 4年生の中野香凛(なかの かりん)さんです。
佐々木:中野さんは吹奏楽部で部員のスケジュール管理をされてるんですよね。
中野:そうなんです。3年生の夏に人事部長になってから、全体の出欠管理を担当しています。
佐々木:部員は何人ぐらい在籍してるんでしょうか?
中野:86人ですね。
佐々木:86人……!!! その人数の管理を1人で!?
中野:はい。学期始めに全員から時間割を送ってもらい、あらかじめ誰が遅刻・欠席するのか、曜日ごとに「Microsoft Excel」に打ち込んで管理するようにしています。
佐々木:スマホアプリじゃないんですか? めちゃくちゃ時間がかかりそう。
中野:毎日1〜2時間その作業をして、1週間はかかっています。これが年2回。さらに普段の部活動では、曜日や学年ごとの出欠表を印刷して出欠確認を取る作業に、毎回30分ぐらいかかっていますね。
佐々木:それは手間がかかってますね。どうしても欠席したいときはどうやって連絡するんでしょうか?
中野:私あてに電話での連絡をお願いしています。
佐々木:スマホのアプリやSNSは使わないんですか?
中野:もちろん使いたい気持ちはあるんですが、連絡の手軽さから気軽に休める環境になってしまうのが怖くて。
佐々木:あえてアナログな連絡方法をとっているんですね。
中野:吹奏楽は、まずはメンバーが揃うことが大切なんです。誰か1人でもいなかったら楽器の数が変わるので、合奏のバランスが変わってしまいます。私たちは吹奏楽コンクールの全国大会を目指して日々練習しているので、よりよい音楽作りのためにも出席率を大切にしているんです。
佐々木:そういった大事な目的があったんですね!
中野:そうなんです。デジタルな方法に移行していきたいんですけどね。演奏面の統括をしている学生指揮者と一緒に、大会や演奏会から逆算してどの曲にどのぐらいの練習時間が必要か、1カ月ごとに予定を組んでいます。
佐々木:だから、スケジュール管理専用のアプリではなくて、Excelを使ってるんですね。
佐々木:練習量もすごく多そうです。
中野:平日は授業後に3時間、休日は8時間、週に6日活動しています。
佐々木:週6! みなさんアルバイトとかどうされているんですか?
中野:授業がないときや休日の練習後にバイトをしている人が多いですね。私は早朝のシフトで入れるバイトをしています。
佐々木:早朝からすごい……。それに加えて授業の課題などもありますもんね。時間の使い方が肝になってきそうです。中野さん個人はスケジュール管理アプリを使っていますか?
中野:「シンプルカレンダー」と「シフトボード」を使っています。シンプルカレンダーはほかのアプリとの連携機能があり、カレンダー上でシフトを確認することができるので、予定の調整がしやすく重宝しています。
佐々木:え! 連携できるアプリがあるなんて知らなかった。ほかに工夫されてる点はありますか?
中野:予定の種類ごとに色分けする、ぐらいですかね。
佐々木:学生へのアンケートでも多く挙げられていました! スケジュールは誰かと共有しているんでしょうか?
中野:特にしていないですね。実家暮らしなんですが、中学生の頃からずっと吹奏楽を続けているので、家族にとっては私の帰りが遅くて当たり前というか(笑)
佐々木:わざわざ言わなくてもわかるということですね! 本当に忙しそうですが、休みの時間はどうやって作ってますか?
中野:スケジュール管理アプリのおかげでオフの日はしっかりと休めるようになっています。シンプルカレンダーにシフトアプリを連携させていると、部活がオフの日に誤ってシフトを入れてしまうということも防げるので!
佐々木:スマホアプリがあるからメリハリのある生活ができているんですね! 中野さん、今日はありがとうございました。これからも吹奏楽部を応援しています!
中野:ありがとうございました! 頑張ります!
まとめ
現役近大生へのアンケートから、9割もの学生がスケジュール管理にデジタル機器を使用しており、スケジュール共有機能がついているアプリが人気だということがわかりました! それに付随してか、その中でも3割の学生が予定を他者と共有しているという結果に。スケジュール管理のコツとしては、
1. 予定の種類ごとに色分けする
2. 予定を1時間長めに設定する
3. リマインダー機能を駆使する
など。
ただ私と同じように、スケジュール管理アプリが1つにまとまっていないことで悩んでいる学生も見受けられました。
そして越智さん、中野さん2人のお話を聞いてみて、参考になることがたくさんありました!
越智さんは、家族、友人、事業メンバーと予定を共有することで、予定調整の手間を省き、さらにプログラミングスキルを生かして、シフト管理アプリを自分で制作していたのが驚きでした。
また、中野さんは、大所帯の吹奏楽部のスケジュール管理をする上で、スケジュール専用のスマホアプリよりもExcelが便利だとおっしゃっていました。出席率を高めるためにあえてアナログな手法を取っているのは大人数ならでは。
そして2人に共通していたのが、管理ツールは1つにまとめるということ。予定が連携できるアプリや、授業の時間割は繰り返し機能を使えば簡単に入力できることも知りました。
これらを生かせば、私のこんがらがっていたスケジュールも整理できて、今よりも管理がしやすくなりそうです! みなさんもスケジュール管理のコツをぜひ参考にして、より充実した学生生活を楽しんでくださいね!
この記事を書いた人
佐々木英美(ささき えいみ)
近畿大学 国際学部 国際学科 グローバル専攻3年。近畿大学が好きすぎて、近畿大学広報室でインターンをしている。また国際学部生、舞台役者もしており「3足の草鞋」を履いているパワフル近大生!
写真・取材・構成:オカジマアヤノ
編集:人間編集部
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