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キャンパスライフ

2018.01.19

オカンの1日大学生体験!群馬在住の母が、息子とキャンパスライフしてみた

Kindai Picks編集部

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オリジナル記事
大学
教育

親元を離れて、一人暮らしをすることも多い大学生活。毎日何を食べて、どんな人に囲まれて過ごしているのか、子どもがいくつになれど心配は尽きないのが親心。
そんな思いに応える企画、「オカンの1日近大生体験」、やっちゃいました。

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こんにちは。近畿大学理工学部3年のタキザワです。
大学では物理学を勉強しています。

ある日1件のLINEが入りました。差出人は、群馬県に住むオカンから。




1日近大生体験…?

え、なにそれ…??ってか、どこからそんな話を仕入れてきた?!

聞くと、近大が年2回発行している保護者向け情報誌「KINDAI FAMILY」の、「学生さんと遠く離れて住む保護者の方、学生と一緒にキャンパスライフを体験しませんか?」というトンデモ企画に応募。それに我がオカンが見事当選した模様。

状況がよく掴めないものの、完全にノリ気になっているオカンの勢いに押され…


群馬県よりはるばる7時間!東大阪のキャンパスにオカン登場!




大学のシンボル的な西門前でポーズするオカンと僕


うわ〜!改めて見ると本当に立派なキャンパス!もう、昨晩楽しみで眠れなかった!



その割に朝からめちゃくちゃテンション高いじゃん…。



お母さん、今日は大学生に戻った気分で来たから♡



(ノリノリ過ぎて怖い…)




AM9:30 朝食




せっかくなので、やたら息子の食生活を気にするオカンと、まずは、食堂「KURE」で近大100円朝食を食べるところから、1日近大生体験は始まった。


これが100円?!信じられない!



ここのご飯は美味くて安いし、栄養バランスも良いから、下宿生の命綱になってる。



良かった、ちゃんと栄養のことも考えてご飯食べてるんだね。量もちょうどいい!



と、オカンも綺麗に完食。


AM10:30 近大アカデミックシアターへ




朝食を食べ終わった僕らは、2017年4月に開館したばかりの「ACADEMIC THEATER(アカデミックシアター)」に向かった。学生でも最初は迷うぐらい広くて革新的なアカデミックシアターを見て、オカンも興奮を隠せない。


うわ〜!!ここテレビで見たよ!なんだか海外に来たみたいな感覚になるね!




あれが「CNN Cafe」。アメリカのニュースがいつも英語で放送されてるんだ。ここは「BIBLIOTHEATER(ビブリオシアター)」っていうところで、漫画だけでも2万冊以上あるという、ありえない図書スペース。


ソファもクッションも快適ね…!お母さん、ここで1日中すごしたい!



学生体験しに来たんだから、ちゃんと授業にも出席してもらうからね。はい、次行くよ!




PM12:30 昼食




「オカンが1日近大生体験している!」という噂を聞きつけた学部の友人達が、ぞろぞろと学食「Cafeteria November」に集まった。みんなとは初顔合わせのオカンだが、元々友達だったかのようにいきなり世間話で打ち解ける。



朝食を食べたばかりにも関わらずランチメニューもしっかり吟味し、「ポークジンジャー冷麺」を選ぶオカン。



みんなで楽しくテーブルを囲み、自己紹介など話に華が咲く。

会話の途中、「あいつが愛媛で、こいつが岐阜出身。でっ、こいつらが大阪…」と、友人達をひとりひとり紹介する僕に、

悠一郎を囲む友達がこんなにたくさんいてくれるだけで嬉しい。」と笑顔を見せるオカン。



ランチの流れのまま、みんなで賑やかに3限目の授業のある31号館へ移動。


お母さん、野郎ばかりでなんかすみません!



ううん!すっごく楽しいよ!



友人達の輪に入って、嬉しそうに大学内を闊歩するオカン。



オカンがいる違和感にも慣れ、なんだか僕も楽しくなってくる。



PM1:15 授業参観




近畿大学では授業の始めに、教室前に設置されている端末にICチップを内蔵した学生証をかざして出席登録が行われる。

保護者用ポータルサイト「近大UNIPA」なるものにスマホやパソコンからアクセスすることで、ここで登録された僕の出席情報が、群馬県に住む母でもリアルタイムに確認できるという学生的にはやや迷惑な親に安心を提供するという仕組みなのだが…


いつも俺の出席チェックしてるの?



実はまだ一度もログインしたことないのよ。授業サボるとかそんな心配はしてないから^^




息子を信じるオカンの告白に、少しジーンとしてしまう。




さぁ、いよいよ本日のメインイベント。オカンが大学の授業に参加。



「えっ?誰かのオカンが授業受けてるで…」「親子並んで座ってる…」っと言わんばかりの周囲の表情に気付きながらも、授業が始まってしまえば皆、オカンの存在などどうでもよくなり、すっかり1人の学生と化すオカン。

ちなみに、この日の授業内容は「統計力学」。



英科学誌ネイチャーに掲載されたこともある、世界的な物理学者である堂寺知成教授の授業に、僕が必死で食らいついていく横で、「物理学なんてチンプンカンプン…」とつぶやくオカン。



そんなオカンに気付いたのか、時々細やかな解説を加えるといった気遣いをしてくれる教授。物理学をこよなく愛する学者として、数式に秘められたロマンの一端だけでも、オカンに知ってもらって帰りたい!という熱意がヒシヒシと伝わってくる。オカンの為にありがとうございます。。



オカンにとって長い授業が終わり、感想を聞いてみると、「教授の語りがとても印象に残った」と、その気遣いと熱意がそれなりに響いていたことを知る。愛と熱意は、時に無縁の世界を結びつけるのだ。



PM3:00 自習時間




そして僕は、さっきの授業の復習とレポート作成を兼ねて自習室へ。



息子をみつめるオカン。







まだまだ見つめるオカン。。

ガラス越しとはいえ、オカンの視線が熱すぎるので、僕の自習が終わるまで、オカンは大学の色んな施設を見学してきてもらうことに。


英語村E3[e-cube]



英語嫌いな人でも、遊びながら自然に英語にふれられる施設。学生達に混じって、イケメンネイティヴスタッフによる英語のクイズに参加するオカン。


フィットネス施設KEEP(キープ)





学生が充実した学生生活を過ごせるように、健康のことから精神・心身的なことまで様々な分野でサポートを受けられる環境が整っていることを体感するオカン。


MEDICAL SUPPORT CENTER(メディカルサポートセンター)



よくあるただの保健室じゃない、学内で内科・心療内科の診察を受けられてしまう「KINDAIクリニック」。医学部をもつ総合大学の健康サポートっぷりは最早異常レベル。



感動のオカンは血圧測定も体験。


情報処理教育棟KUDOS(キューダス)



最新IT機器を使い、学生たちが自由に学習できる施設。



その後、近大の施設を満喫してきたオカンと再会すると、大満足の笑顔で一言。


KINDAI クリニックって、健保共済会のおかげで受診料と薬代は窓口負担0円なんだって!すごい先進的だね!




…たった数時間で、僕よりも近大に詳しくなっていた。



PM6:00 近大通り・某店で飲み会




オカンの近大生1日体験は学内に留まらず。授業が終わった頃、友人達が大学近くのに居酒屋に集まってくれた。



オカンの存在を気遣い、みんなで「僕のいいところ」をお題にした山手線ゲームまでやってくれた。(ただし3人であえなく終了。)



なんで物理学を専攻しているのか。
将来はどんな方面に進みたいのか。

僕らだけでは普段しないような話を、皆がオカンの前で真剣に話してくれる中、僕は近大に入学する前の自分を少し振り返っていた。

高校の時に出会った先生に影響され物理が好きになり、大学でも物理学をしっかり学びたいと思った。

当時の第一志望は地方の国立大だったが残念ながら不合格。それと同時に、東京圏内の私大も受けたが結果は出ず、浪人して受験しなおすつもりだった。

そんな時、「近大の理工学部がいいよ」と勧めてくれる人がいて、悩んだ末、手続き期限ギリギリに、「やっぱり関西にいく。」と急遽プランを変更した。

そんな急すぎる決断にもかかわらず、家族全員で車に乗り込み、群馬から大阪まで往復14時間の距離を経て、入学手続きから住まいの手配まで一気に進め、今の大学生活に至っている。

僕がそんなことを思い返している横でオカンがこんなことを話し始める。


入学して間もないときに、関東弁を話すせいでに関西出身の人達によくからかわれて、けっこう悩んでいると電話で話してくれたことがあったから、少し心配してたのよ。


あぁ…最初はそんな事も言ってたかなぁ…。



遠く離れてると、いちいち連絡とって「大丈夫?」なんて聞けないし。男の子の場合は特にね…。



確かに…僕も大学生になってからは、あまり親とそんな会話はしてないです。



なんか恥ずかしいって思っちゃうんですよね。あ、自分で解決しよって思うようになりました。



でしょう。うちもそれからは悩みとか何も話してくれなかったから、今は大丈夫なのかなって実は心配してた。


・・・・・。



でも、今日こうして1日、大学生体験に参加してみて、息子は学びたいことを学べる素晴らしい環境と、こんなにもたくさんのいいお友達に恵まれたようで、本当に安心しました!







その後も会話は尽きることなく、しまいには「みんなで群馬に遊びにいきます!」と計画が浮上。オカンも「いつでも来てね!」とただただ嬉しそうに笑っていた。




こうして「オカンの1日近大生体験」は、あたたかい愛に包まれて幕を閉じた。



オカンの1日近大生体験を終えて…




離れた場所で大学生活を送る僕を、何も言わず遠くから見守ってくれているオカン。それに、いつも当たり前のように周りにいてくれる友人達。その存在の大きさと有り難み、そして深い深い愛を感じる事ができた1日だった。

オカンが大学の授業参観なんて、どうなることかと思ったけれど、親子の距離が少し縮まる、意外と悪くない企画でした。

(終わり)

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