2017.09.12
マンガ図書館?それともくつろぎの空間?アメリカ人から見た近大アカデミックシアター
- Kindai Picks編集部
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マンガ、24時間自習室、CNNカフェなど、話題を集めるアカデミックシアター。
外国人の目にはどう映るのか。アズワンランゲージ株式会社のクレアさんが、アカデミックシアターを体験します。
英語記事はこちら!
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こんにちは!アズワンランゲージ株式会社のクレアです。日本在住8年目で緑茶とわらびもちを愛する、ジョージア州出身のアメリカ人です。普段は翻訳やライターの仕事をしています。
アズワンランゲージ株式会社
http://www.asonelanguage.com(日本語)
http://www.asonelanguage.co.jp(英語)
7月4日、近大キャンパスでひときわ目を引く超モダン建築「アカデミックシアター」の中を探検してきました。いくつも建物が繋がったユニークな設計の「アカデミックシアター」は近畿大学キャンパスに今年4月にできたばかり。私が見てきた大型施設の全貌をご紹介します。
ほとんどの壁がガラスでできていて、自然光が多く入ってくる。一般的な大学の建物とは比較にならないほど明るく、廊下の各所に設けられたガーデンの木々が美しく輝き、見ているだけでとてもリフレッシュできる。建物の中は迷路のように廊下が複雑に交差しているが、迷うのもまた楽し、意外な本との出会いが待っている。
たくさんの書籍
美しく配列された本たちは、まるで芸術。本を取り出して崩してしまうのが、もったいなく感じるほどで、大学にいるとは思えない。
各本棚の横には黒板が置いてあり、学生たちが思い思いの言葉やイラストを残す。誰でも自由に書いて良いらしく、何か書いてみたくなる。
マンガもあります!
2階に上がってみると、そこはマンガの棚がいくつもある空間。マンガ本の横にはマンガのテーマや物語に関連した書籍が置かれていて、手に取ってみたくなる。たとえば『のだめカンタービレ』ファンなら、クラッシック音楽についての本を読めば、物語の世界をもっと深く感じられるはず。
2階はテーマごとに分けられた22,000冊のマンガを自由に読める夢のようなエリア。面白そうなマンガがたくさんあって、どれを読もうか迷ってしまうが、マンガを楽しみながら日本語を勉強するのはとても効果が上がりそう。やわらかいソファーに腰掛けて心地良さそうにくつろぎながら、マンガを楽しむ学生がたくさんいた。
留学生リアルボイス#1
日本語のマンガをおもいきり堪能した後は、英語のマンガとDVDが充実しているエリアへ。ここで米国からの留学生コートニーさんに会った。彼女は今、近大で社会学と心理学を学んでいるそう。
彼女は毎日アカデミックシアターに来て自習したり、授業の復習をしている。24時間の女性専用自習室も彼女がよく使う施設の一つ。
インターナショナルスタディーズ エリア
英語のマンガはインターナショナルスタディーズ エリアにたくさんあり、DVDを観られるようにコンピューターもたくさん備わっている。本棚を覗いてみると、私が昔から大好きなマンガを発見!一冊手にとって中央にある螺旋階段を上る。
インターナショナルラウンジ
階段を上ると、そこはインターナショナルラウンジ。留学生が交流できる明るいエリア。
窓から外を眺めると、眼下に広がるのは迷路のように広がるビブリオシアターやアクトなどの屋根。まるでアカデミックシアターの模型を見ているかのよう。
ここでも学生達がカラフルな色の椅子に座って一緒に勉強したり、休憩したり、快適そうに思い思いの時間を過ごしている。日本語能力試験の案内や勉強会のお知らせが壁に掲示してある。
英字新聞のThe Japan Timesが置いてあり、英語で日本のニュースを読むことができる。とても静かで落ち着く空間なので、新聞にも集中できる。
女性専用自習室
コートニーさんも利用するという、24時間利用可能な女性専用自習室。
事前に席を予約して、ICカードを使って入室する。女子学生にとって安心して勉強できるスペースがあるのは重要。
コーヒーはいかが?
これ以上ないほど充実している学習エリア。そしてもう一つ、私が勉強に必要と考えるのは気持ちを切り替えられる場所。そうカフェ。ありがたいことにアカデミックシアター内にカフェは2つもある。
3階のインターナショナルラウンジを出てまっすぐ向かう先は、2階のCNN Café。CNNの本拠地ジョージア州出身の私でもCNN Caféは見たことがなかった。近大、クールです。
このカフェのエントランス付近には画面がいくつもあり、CNNニュースが英語で放送され続けている。そしてカウンターの上にはヘッドラインニュースの文字放送。良質の英語が溢れる環境で、入り口近くの席に座っていた学生達は、友だちとおしゃべりしたり、勉強したり。
カウンターそばにはコーヒーを立って飲めるテーブルや、中にもグループで座れるテーブルがいくつかあり、とても広く感じる。英語ネイティブにとっても、最新ニュースを知ることができる貴重な場所なはず。マグカップなど、かわいいCNNグッズも売られていた。
そして次は、1階にあるAll Day Coffeeカフェに行ってみた。
淹れたてのコーヒーをポットで注文できるサービスがあり、グループでの勉強会や会議、友達とのパーティにも活躍しそう。建物のエントランスに近い場所にあるので、コーヒーを飲みたくなったら気軽に立ち寄れる。授業や勉強の合間に、たくさんの学生が来ていた。
人が多く行き交う適度な活気がある空間で、待ち合わせや友だちとおしゃべりするのにぴったり。ここでもグッズが販売されていた。おしゃれでありながら、シンプルモダンなデザインが心地良いカフェ。
留学生リアルボイス#2
今回のアカデミックシアターツアーの終盤に出会ったもう一人の留学生シンさんは中国出身。彼のキャンパスライフと近大の教授について語ってくれた。
自分の日本語のレベルが足りないと感じることもあるけれど、どの教授も親切にサポートしてくれ、授業を理解できるように導いてくれるそう。キャンパスがきれいで魅力的なだけでなく、教授のおかげでシンさんは近大ライフを満喫している。留学生は、これを聞くと心強いはず。
アカデミックシアターって、結局どんなとこ?
アカデミックシアターは一般的な大学の建物とは違って、とにかく広々としていて開放感があり、リラックスできる。アカデミックシアターで出会った学生は、どの顔も楽しそうなのが印象的だった。快適すぎて随所に置かれたソファで眠っている学生も。自然光が、建物にポジティブなエネルギーをさらに注ぎ込んでいる。
自習できる広いスペースやカフェ、圧倒されるほどの蔵書が並ぶビブリオシアター、そして様々な種類の英語版・日本語版マンガを楽しめるエリアもあり、アカデミックシアターは誰もが快適に学べる施設だった。
実際に探検してみて、毎日多くの学生がこの場所を訪れるのに納得。近大 東大阪キャンパスを訪れる機会があれば、アカデミックシアターは必見。そして、マンガの後においしいコーヒーを飲むのが私のおすすめコース。巨大迷路で迷わなければの話ですけど。
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