2024.02.09
阪神タイガース・佐藤輝明選手に野球少年が質問!「どうすれば野球がうまくなれますか?」【それってなんなん?相談所】
- Kindai Picks編集部
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少年野球チームから届いた「どうすれば野球がうまくなれますか?」という質問。野球少年たちからの相談に、近畿大学野球部OBである、阪神タイガース・佐藤輝明選手が答えます。
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大阪府・箕面市で活動している小学生の軟式野球チーム「西南少年野球団エンデバース」のキャプテン・かんたくんから届いた「どうすれば野球がうまくなれますか?」という相談です。
バッティングや守備、ピッチングなど、野球にはおさえなければいけないポイントがたくさん。「今よりもうまくなりたい!」と情熱あふれる野球少年たちを連れて向かったのは……
奈良県生駒市にある、近畿大学体育会硬式野球部(近大野球部)のグラウンド!
近大野球部は、1949年の創部から関西学生野球連盟で49回のリーグ優勝、全日本大学野球選手権では4回優勝……と、これまでに多くのプロ野球選手を輩出してきた、伝統ある野球部です。
昨年、38年ぶりに日本一に輝いた阪神タイガースで、24本塁打(セ・リーグ4位)、92打点(セ・リーグ3位)を記録。 シーズン終盤の9、10月には打率.356、9本塁打の活躍で月間MVPに輝くなど、チームの偉業に大きく貢献した佐藤輝明選手(さとう てるあき)選手も、近大OBのプロ野球選手のひとり。
佐藤 輝明(さとう てるあき)選手
1999年3月13日生まれ。兵庫県西宮市出身。仁川学院高校から近畿大学を経て、2020年ドラフト1位で阪神タイガースに入団した左のスラッガー。2023年は24本塁打(セ・リーグ4位)、92打点(セ・リーグ3位)を記録。身長187センチメートル、体重93キログラム。右投左打。
阪神・佐藤輝明選手って何がすごいの?筋肉の専門家と近大野球部の監督・後輩が証言!
そんな佐藤選手が、母校での自主トレーニングの合間に、悩める野球少年にアドバイスをしてくれることになりました。
お悩みを投稿してくれた「西南少年野球団エンデバース」のキャプテンのかんたくん(手前の列右から2番目)と一緒に、小学5・6年生の子どもたちが集まりました。
どうすれば、もっと打球を遠くへ飛ばすことができる?
思うようにプレーができないとき、どうやって気持ちを切り替えたらいい?
どうしたら選球眼がよくなる?
と、聞きたいことはたくさん。「プロ野球で大活躍する佐藤選手に会える!」と前日に監督から知らされて、昨夜は緊張で寝られなかったという子もいたそうです。
ドキドキしながらグラウンドで待っていると……
佐藤選手が到着!
まずはトレーニングを見学することに。
リラックスした表情で、軽めのランニングをする佐藤選手。
昨シーズン、躍進を見せた佐藤選手は今年も大注目の存在。たくさんの記者やカメラマンに囲まれていました。また、この日は球団が発行している雑誌『月刊タイガース』の表紙撮影も行われていました。
撮影の後は室内練習場に入り、入念にストレッチ。
野球少年たちも特別に室内練習場に入れていただきました。
プロ野球選手のトレーニングを間近で見られるという信じがたい状況に、少年たちの目が釘付けに。
続いて、キャッチボールと打撃練習。
打撃練習中の佐藤選手を見つめる野球少年たちの身体も自然と動き出します。
パワフルなバッティングで、鋭い打球を量産。
子どもたちからは、一球ごとに「すげえ…」という声が漏れていました。
あこがれの佐藤選手の練習風景を見ているうちに、あっという間に時間が過ぎ、いよいよ、待ちに待った質問タイムです!
野球少年たち:よろしくお願いします!
佐藤選手:よろしくお願いします。じゃあ、誰から質問いきましょうか?
かんた:はい!
最初に手を上げたのは、キャプテンのかんたくん。
かんた:佐藤選手のようにホームランを打ちたいです。どうすればバッティングが上手になりますか?
自分のスイングを見てほしいとリクエストしたかんたくん。プロ野球選手に素振りを見てもらえるという、滅多にない状況に「おお〜」と少年たちの歓声が上がる中、かんたくんは緊張しながらバットを振ります。
佐藤選手:おお、ええやん! スイングに関してはあんまりいうことないね。あえて言うなら、目線を考えようか。素振りのときも、ピッチャーがいる位置をしっかり想定して練習するのが大事やで。
続いては、タイガースの帽子をかぶってきていた阪神ファンのたけるくんからの質問です。
たける:僕は打撃が苦手で、なかなか遠くへ飛ばすことができないんですが、どんな練習をしたら佐藤選手のように遠くへ飛ばすことができますか?
佐藤選手:飛ばすことができない……なんでやろなぁ。君も一回、振ってみようか?
たける:はい。
佐藤選手:うんうん、さっきの子にも言ったけど、まずはピッチャーの位置を想定して振ることが大事。それと、バットをボールの下から上に当てるようなスイングの角度も大事やな。特に軟式やと、バットを後ろから入れて、ボールに力をしっかり伝えるように意識しないと遠くまで飛ばない。ミートしたときに打球が上がって遠くに飛んだら、いいスイングができてるサインやから。
次に質問したのは、「チームで一番タイガースを愛している子」と、監督から紹介されたかずきくん。
佐藤選手に「でも、帽子かぶってへんやん(笑)」とつっこまれ、手首にタイガースのリストバンドをしてきたことをアピール。
かずき:たまに試合中、集中できないことがあるんですけど、集中力を高めるにはどんなトレーニングをしたらいいですか?
佐藤選手:集中できないって、ベンチでボーッとしてるの? それとも守備のときにポケーっとしてるの?
かずき:センターの守備のときです。
佐藤選手:センターかぁ。外野ちょっと暇やもんな(笑)
気さくな佐藤選手の受け答えに笑う子どもたち。
佐藤選手:守りながら、ピッチャーがどういう球投げてるのかとか、相手バッターの苦手なコースはどこなのかとか見てみたら? そういうのを見ると相手の弱点とかがわかる。逆に、自分は周りからどう見られてるのかなとかも考えていたら、暇じゃなくなるし、集中力もキープできるんちゃうかな?
あおと:佐藤選手は打席に立つとき、どんなことを意識していますか?
佐藤選手:打席ではまず、ホームランを打つことを考えてる。そのために、ピッチャーがどういう球を投げてくるかを予想したり、相手の球速にタイミングを合わせてイメージしたり、あとはミーティングで考えたことをしっかりバッターボックスで出すにはどうしたらいいのかとか、いろんなことを意識しています。何も考えずに打てる人なんて基本的にいないから、とにかくいろいろ考えながら打席に立つことが大事やな。
じんだい:思うようにプレーができないときは、どんなふうに気持ちを切り替えていますか?
佐藤選手:エラーしたらどうしようとか、次も三振しちゃったらどうしようとか、自分の考えてることって、すぐにプレーに出てしまうよね。だから、「三振したけど、次は絶対打とう!」とか、「さっきエラーしたけど、次はうまく距離を取るぞ!」とか、常にいいことを考えています。そうやってプレーすると、しっかり気持ちの切り替えができるから、やってみてください。
こうたろう:選球眼※をよくするためには、どうしたらいいですか?
※打者がボールとストライクを判断する能力
佐藤選手:質問する相手、間違ってるやろ(笑)
佐藤選手:ボールの見極めって難しいけれど、基本は練習でも試合でも、ストライクをしっかり打つこと。練習で自分のストライクゾーンをしっかり意識して、ゾーンから外れた球は打たない。そうやって練習を続けると、試合でも少しずつボールが見えてくるようになると思うよ。
質問タイムを終えた野球少年たちの感想は?
かんた:バッティングの指導では、何を意識すればいいのかを話してくれて嬉しかったです。この経験を忘れずに、これからも野球をがんばります。
あおと:迫力があるバッティングを見て感動しました。
たける:すごく身体が大きくて、僕もあれだけ大きくなりたいと思いました!
りゅうざぶろう:僕たちでもわかるようにしっかりと教えてくれてうれしかったです。
子どもたちの質問に、とても優しく、ていねいに答えていただいた佐藤選手、本当にありがとうございました!
最後はみんなで記念撮影。
「バモーーーーース!!」
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編集:人間編集部
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