2023.05.08
つんく♂プロデュースがすごい!でか美ちゃん、KINDAI WELCOMESの入学式リハーサルに潜入し、大感動!
- Kindai Picks編集部
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毎年ド派手な演出で話題の近畿大学の入学式。今年は音楽プロデューサーのつんく♂さんが3年ぶり8回目の総合プロデュースをつとめました。そんなつんく♂さんの手腕が光るリハーサルの現場に、タレントで音楽活動もしているでか美ちゃんが潜入! パフォーマンスを行う現役近大生の新ユニットKINDAI WELCOMESに密着し、ハラハラドキドキの現場を臨場感たっぷりにレポート。ハロプロファンじゃなくても感動間違いなし、つんく♂さんの金言の数々、見逃すべからず!
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こんにちは。でか美ちゃんです。またまた来ちゃいました、近畿大学〜!
まずは軽く自己紹介を。バラエティーに出たり、ラジオパーソナリティーだったり、音楽したり、いろいろやってるので肩書きはタレントということにしている者です。そして、そんなあらゆる方法で稼いだお金から生活費を引いた額を、そのままハロプロにぶつけている者でもあります。
近大といえば、ド派手な演出の入学式が毎年話題になりますよね。
今年はつんく♂さんによる、3年ぶり8回目の総合プロデュースだったんです。
そんな今年の入学式、大成功だったのですが、実は私……
前々日に行われたリハーサルを見学させていただいていました!
今回の入学式の目玉はなんといっても、KINDAI WELCOMES!
つんく♂さんが書き下ろした楽曲を提供する、現役の近大生だけで結成された新ユニットです。
これまで入学式でパフォーマンスをするユニットは女性限定で結成されていましたが、今回注目なのは何と言っても、男女混合であること! どんな風に盛り上げてくれるのか楽しみです。
実は私、以前、近畿大学さんには大変ありがたい思いをさせていただいておりまして。
2019年のリハーサル風景
KINDAI WELCOMESの前身となる、KINDAI GIRLSさん! 練習から2019年の入学式パフォーマンスまでの過程を取材させていただいていたんです。
それだけでも嬉しいのに、なんと、入学式の日に
2019年入学式当日
初めてつんく♂さんと会わせていただいたんです。
この時のことは、一生忘れられないだろうなあ……。
憧れの存在が目の前にいるという事実と、そんな憧れの方の瞳に自分が映っている事実! 思わず泣いてしまった私に温かく対応してくださったつんく♂さんは、まさに「好きな人が優しかった」でした。
ハロプロヲタク号泣!つんく♂プロデュースの近大入学式にぱいぱいでか美が潜入【KINDAI GIRLS】
さて、残念ながら新型コロナウイルスの影響で、私が取材させていただいた2019年を境に、KINDAI GIRLSの入学式パフォーマンスは行われていません。
今年は待ちに待った3年ぶりの舞台。そこで、満を持して結成されたのが、新ユニット「KINDAI WELCOMES」なんです。
ダンス指導を担当されている木下菜津子先生。ハロヲタ的には「なっちゃん先生」と呼びたくなります
リハーサルでは、つんく♂さん、木下菜津子先生、振付屋かぶきもん(SHU110&みつばちまき)先生による直々の指導も拝見できるとのことで、ハロプロヲタク、つんく♂作品信者の私として、見逃すわけには!
ということで
貴重なリハーサルの模様を、でか美ちゃんによる独占取材で、お伝えしていこうと思います!
つんく♂さんへのインタビューは記事後半で!
新ユニット「KINDAI WELCOMES」のリハ現場に密着!
というわけで……来ちゃいました! リハーサル現場!
お揃いの青いTシャツを着ているKINDAI WELCOMES
会場の雰囲気は、本番さながらの緊張感。
全力の笑顔でパフォーマンスするメンバー
この日、中心になって練習を指導しているのは、木下菜津子先生。ハロプロの楽曲の振り付けを多く手がけていることでも知られている、ダンサー・コレオグラファーの方です。
KINDAI WELCOMESが入学式でパフォーマンスする、つんく♂さん作詞作曲の「Get the Glory!〜もっと未来へ!〜」、現場で一足先に聞いちゃいました。
待って! これ、私も一緒に歌いたいよ〜!(笑)
と叫びたくなるほどの「THEつんく♂節」がききまくり。一発でグッときたし、何度でも聴きたくなります。前向きなメッセージと、ところどころに入る近大にまつわる歌詞もたまらないです!
話しかけたいなぁ、でも練習しているのに、申し訳ないなぁと悩みながら、見学していると……
メンバーの一人が気づいてくれて、
一時休憩中の皆さんから「でか美さーん」と、呼ぶ声が!
笑顔で迎えてくれました。慌ただしい中なのに、皆優しい〜。
まずは、リーダーの市川満梨奈さんにお話を伺うことができました。
KINDAI WELCOMESって、どういうグループなんですか?
「性別を問わず、ボーカリスト&パフォーマーになりたい人」として募集されたユニットなんです。だから、メンバーはそれぞれ、日本のアイドルやKPOPが好きだったり、ボーカリストに憧れていたり、皆それぞれにやりたいことを持ち寄っています。
さっき練習を見させてもらっていて、フォーメーションの複雑さにびっくりしました。経験値もバラバラかと思いますが、入学式に向けて、リーダーとして意気込みはありますか?
近大名物の入学式ですが、私たち4年生は入学式がオンラインだったこともあって、憧れていた入学式のステージに立てるのがとても嬉しいです。私にとって初めてで最後のパフォーマンスを、めっちゃ盛り上げたいと思います!
入学式だけでなく、二年生の半ばまでは授業もリモートだった市川さんの代。何とか最後の入学式が派手に開催されて良かったです。ここからの1年でたくさん思い出を作ってほしいな。
リハと並行して進む衣装制作の現場。衣装さんたちも本番に向けて大忙し!
分単位で予定が組まれているリハーサル現場。昼食中にお邪魔する形になって申し訳ないのですが、まずは男の子たちから、インタビューを続行します。
「男女混合ユニット」っていう募集要項を見たときは、ぶっちゃけどう思いました?
檜垣抄哉くん
何考えてるんだろうって(笑)。僕は歌もダンスも経験はなかったんですけど、レコーディングとかも経験させてもらえて、すごく面白かったです。
森前勇之介くん
「ボーカリスト募集」って言葉に惹かれて応募してみたんですけど、気づいたらめっちゃダンスしてました(笑)
でも、そうは思えないくらい、皆ダンス上手でしたよ!
吉田素晴くん
そう言ってもらえると、嬉しいです。僕は元々KPOPが好きで、でも家で踊ったりするくらいのレベルだったんですよ。
なるほど、TikTokをやったりとか?
TikTokはやってないです(笑)
ごめんなさい。若者への偏見が出ちゃいました(笑)
衣装合わせしながらインタビューに答えてくれた谷勇紀くん
女の子の割合が多いユニットですが、居心地はどうですか?
居心地とかを意識しないくらい、男子チームと女子チームはすぐに打ち解けられましたよ。持ち前の明るさのおかげですかね(笑)
男子は人数が少ないので、少し女子に押されちゃったりしてるのかな? と思ってたのですが、共学のクラスのような雰囲気で皆仲良さげ。KINDAI GIRLSが何年も続いてきた中で、一度リセットされて結成されたKINDAI WELCOMESだからか、皆フラットに接し合っているのも印象的でした。
続いては、お食事中の女子チームへ! どうしても気になる人がいまして……
今西未空さん
小耳に挟んだんですけど、今西さんはハロプロがお好きなんですよね。
そうなんです! オーディションの時も「つんく♂さんの曲を歌いたいです」ってめっちゃアピールしました(笑)。今日も推しのアンジュルムの上國料萌衣さんがモデルをしている靴下を履いてます!
えっ、待って……
靴下屋! おそろ!
なんと私も上國料萌衣さんがモデルをしている靴下を履いていたのです(笑)。やっぱりヲタって同じ行動取るんだな〜! ハロプロのおかげで可愛い靴下もゲットできて、今西さんとも打ち解けられて最高! ハロプロありがとう!
この後つんく♂さんの前でパフォーマンスすると思うんですけど、今どういう気持ちですか?
やばいです(笑)。ドッキドキ! です。
ハロプロファンがつんく♂さんの書き下ろし楽曲を歌う、踊る、プロデュースされる。その感慨深さは計り知れないと思います。もちろん皆真剣だけど、今西さんの想いの強さとハロプロ愛がお話の中でとても伝わってきて。「私が上國料萌衣だ」くらいの気持ちで本番に挑んでほしい! あと、めっちゃうらやましいよ!
男子の衣装は古き良き男性アイドルっぽさと、腕と腰に巻かれた長いリボンが素敵
女子の衣装はまるでハロプロ!? おなかもバッチリ出しております。まだまだ冷えるから、おなか冷やさないようにね!
とってもチャーミングな方で、常に場を盛り上げてくれた込山さん
練習風景を見た時から何だか気になっちゃって、推せるなぁと思っていた込山さん。まさかの下の名前が、私が推していた元アイドル・嗣永桃子さんと同じ「桃子」だったんです。私は桃子と名の付く女性を好きになる運命なのかもしれません。
取材中、何やらすごい人だとお聞きしたのが、この重水咲乃さん!
高校時代に、ロサンゼルスで行われたWorld of Danceというダンスの世界大会で、なんと優勝した経験があるんですって! すごすぎる!
初心者もいれば、重水さんのようにガチガチのダンス経験者もいる。学年も性別も育った環境も違う。共通しているのは近畿大学に通っていることと、新入生たちに素敵なパフォーマンスを届けたいという気持ち!
ハロプロの大先生! なっちゃん先生へ独占インタビュー
ここで、思ってもみなかったサプライズとして、KINDAI GIRLS時代からダンスを指導されている、なっちゃん先生こと、木下菜津子先生へのインタビューのお時間をいただきました。3年前の入学式の際、ミーハー丸出しでなっちゃん先生との2ショット写真を撮ってもらった私(笑)
今回、KINDAI WELCOMESのダンスの指導をされていますが、印象はいかがですか?
KINDAI GIRLSはモーニング娘。みたいな、先輩が後輩に指導する関係性があって、私も楽だったんですけど、WELCOMESの子たちは、これまで入学式の舞台を生で見ていないし、ダンス未経験者も多いし、全員まっさらな状態で教えないといけなかったので、大変でしたね。
でも今日リハーサルを見学させてもらって、未経験者には見えなかったです!
2週間前は頭抱えてたんですよ。まじでやばいぞって(笑)。毎回私が声枯らすくらいまでリハを続けていたら、ちょうど1週間前くらいのリハで皆、覚醒しましたね。今日も男子が頑張っている姿を見て、ちょっと安心しました。
さっき取材した子が「ボーカルオーディションだと思って受けたんです」と話しているのを聞いて、面白い子たちが集まってるなと思っていました(笑)
でも、そういう子たちがやっぱりキラキラしてくれたりすると、見てて嬉しいし、携われて良かったなと思います。青春だなと思うし。それはGIRLSの時代から変わっていないですね。
なっちゃん先生が見ているのは、ステージの完成だけじゃなく、個人個人が輝けているかということ!それがあの指導に繋がるのですね。だから愛を感じるのか……!
つんく♂節炸裂!? ドッキドキ! のリハーサル見学
いよいよ、つんく♂さんによるパフォーマンスチェックを迎えます。全員が入口に並んで、つんく♂さんの登場を待ちます
メンバー以外の学生さんたちもソワソワ。私もあれから何度かリモートのお仕事で画面を通してつんく♂さんにお会いしているとはいえ、ソワソワします。
と、思っていると!
つんく♂さんが入場!!
うわ〜! つんく♂さんだ〜! 本物だ〜! すげ〜! やば〜! つんく♂さんがいるんですけど〜! まじ〜!?!?!
……未だにやっぱり思っちゃうな。
ここで、学生らしい朗らかな一面が。
つんく♂さんが自撮りしようとして、カメラを向けると、
皆が映り込もうと、すかさずダッシュ!
微笑ましい光景になりました。
2014年に声帯を摘出されたつんく♂さん。メンバーへのコメントは、すべてパソコンからチャット形式で伝えられます。
関係者やメンバーも専用のチャットグループに入り、つんく♂さんからのメッセージを受け取れる体制を整えて、いよいよリハが始まりました。
会場を動き回って、メンバーの表情や動きの一つ一つを確認していくつんく♂さん
時には立ち上がり、というか時にはどころか、つんく♂さんは常に体育館の端から端まで動き回りながら、身振り手振りを交えてメンバーに指導、そして鼓舞していました。
会場の隅で見学していたら、謎の2ショットが撮れました
一通りパフォーマンスをチェックすると、何やら腕の振り方を執拗に気にされています。
すると、パソコンの前に座り、全員を一度モニターの前に。
私やスタッフさんはスマホから、会場の全員がつんく♂さんのコメントを確認します
まずは、チャットの第一声はパフォーマンスをする上での気持ちについて。
「私には関係ない話って思わないで」
この一文にドキッとした子、実はいたんじゃないかなぁ。自分は他の人よりできている方と思っていても、できていないからもっと頑張らなきゃと思っていても、「新入生を歓迎する気持ち」から目線が逸れては本末転倒ですもんね。
静まり返った体育館には、ポツポツとつんく♂さんのタイピング音だけが響いていました
続いて、話は先ほどの腕を上げる振りについて。
発泡スチロール!?
時々繰り出される、つんく♂さんならではのコメントに一同笑いながら、つんく♂さんの発する一言一言を噛み締めていきます。
私のテンションが上がったのが、ハロプロでも鉄則とされる「16ビート」についてのコメント。
日本という国で暮らしていると、表から入るリズムの取り方の方が身に染みているんですよね。
裏を取る、ということは実は簡単なようで難しいのかも。
つんく♂さんはメッセージを送った後、すぐに身振り手振りを加えながら、16ビートとは何ぞやを伝えていました。メンバーはメモを取ったり、つんく♂さんの一挙手一投足を見逃さないように見つめたり、真剣です。
16ビートが何か、すべてを一瞬で理解するのはもちろん難しいはず。でも、さっきより着実に皆のパフォーマンスが良くなっている!
跳ねるように音楽に乗り、気持ちを大切に、かつダンスの振り付けもしっかり。
さっきよりメンバーの顔に笑顔があふれているようにも感じました。
WELCOME!の気持ちを精一杯表現するメンバー
何度もパフォーマンスチェックとコメントが繰り返されます
最後に、本番に向けた心がけとして、つんく♂さんはこのようなことをメンバーに伝えていました。
つんく♂さんの例えって想像しやすいですよね。自分がパフォーマンスするときにも参考にしよう……と思いつつ。
「2回とも同じような表現になるようにする」
もし自分だったら「とにかく全力を出せ!」と言っちゃいそうだな……このメッセージの真意、気になります。
つんく♂さんからなっちゃん先生へ、最後の振り付けに「締まった!」感が出るようにと依頼
つんく♂さんからのお題に、なっちゃん先生が即座に数パターンの振りを提案する黄金連携
WELCOMESのメンバーも、それに応えるべく最後まで全力でリハーサルに臨んでいました。
渾身のパフォーマンスには、つんく♂さんもこのポーズ
最後にステージを捌けるときの手の振り方まで、綿密にチェックして、この日の体育館でのリハーサルは終了しました。
自ら動きながら、メッセージを丁寧に送り、ステージと向き合うつんく♂さんの貴重な姿。私が幾度となく心を動かされたたくさんのライブも、こうして作り上げられたのかな。
お互いがお互いのプロ意識を刺激し合って高め合っていく。この繰り返しを本番までに細かく細かく紡いでいって、誰かの感動に繋げるんですね。
つんく♂さん独占インタビュー なぜ入学式でソーラン節なのか
さてさて、お忙しい中、お時間をいただき、ついに念願のつんく♂さんへのインタビューが実現しました!実はここ数年、つんく♂さんのオンラインサロン配信に呼んでいただいたり、何かとご一緒することが多かったのですが、対面はあの入学式以来の3年ぶり! こうしてしっかりお話できる機会があるなんて光栄すぎます!
お久しぶりです! よろしくお願いします!
よろしく! 最近いろいろ出てるみたいやん。見てるで!
うわー! ありがとうございます! おかげ様で、ぼちぼちやらせてもらってます(笑)。早速入学式のことに関してお聞きしたいのですが、女性グループのKINDAI GIRLSから、今年は男女混同のKINDAI WELCOMESになったわけなんですが、男子を入れようと思ったのは、どうしてなんですか?
時代もあるかもしれないけど、つんく♂としてはGIRLSをやりきったんよね。なので、女性アイドルじゃなくて、もっとパフォーマンスを味わうためのユニットを作りたかった。
なるほど! パフォーマンスといえば、今回の演目ではゴスペル調から急に「ソイヤ!」って、ソーラン節の要素が入ってくるのが印象的でした。
曲が完成してから、何かが足りないって思えて。「ようこそ!」と新入生を迎えられるパフォーマンスって何なんやろって考えた末に、歌詞でもなくメロディでもなく、「そうか、お祭り要素が足りないのか」ってひらめいて。
お祭り要素! まさに!
お祭りに行ったときって、太鼓の音とかお囃子を聞くだけで気持ちがアガるわけやん? そこやなぁって思って、一旦完成させた後に、最後に足した。大逆転(笑)
そのお祭り感って、今回のメンバーだからこそ出せた要素なんですか?
メンバーの中にはダンス初心者の人もいるから、例えばKPOPっぽいキレキレ感を表現するのは難しい。けど、体育祭のときとかにクラス皆でやるお祭り感やったら出せるでしょって思って。何より「WELCOME!」って気持ちが伝わるし。
つんく♂さんが今まで近大の入学式のプロデュースを続けてこられた中で、何か軸はありますか?
入学式当日の近大節の様子
入学式では、近大の校歌斉唱の前に「近大節」っていう応援団が啖呵を切る演目(口上)が入ってるんよ。いつからあるものか詳しくはわからないけど、ずいぶん古くからある近大の伝統の一部のはずで。プロデュースを引き受けた時に、過去の入学式のプログラムを見直して、第一に思ったのが「長い」ってことやった。新入生は緊張してやってきてるのに、この長さは耐えられないよなって思ったんよな。
入学式って早く終わってほしいなぁって、皆思いますよね。
なので、過去のプログラムを見ながら、「何を削るか」「どうやって短くするか」をまず考えました。いくつか削ってく中の一つとして「近大節かぁ、これいるかな?」って悩んだんよね。というのも、僕が近大に入学した頃、近大の正門のところで、応援団がこれをやってて、初めて見たときに「えっ!? 古っ」って驚いた記憶があって。きっと知らないとは思うけど、僕が子どもの頃でもすでに古くなってた漫画『嗚呼!!花の応援団』にしか見えなかったんよ。世間はバブリーでディスコディスコしてる時代やのに。
たしかに強烈ですよね(笑)
でも、卒業するまでに何度かそれを目にするのね。応援団に限らず体育会の友達なんかと遊んで盛り上がってくると必ず近大節をやり始める。徐々に体に染みてったと思うんやけど、近大を卒業してミュージシャンになってからも、常に頭の片隅に何となく残ってたと思うんよ。たしかに僕が入学した1987年あたりでは古かったかもしれないけど、そこから30年ほど経った今となっては新鮮というか、ある種トラディショナルだよなって結論付けたわけ。これは近大の継承すべき伝統だと。そういう近大のアイデンティティを危うく消してしまうところでした。
あと、つんく♂さんの指導コメントで「入学式は午前と午後で2回あるから、2回とも同じような表現を目指そう」とおっしゃっていたのが印象的でした。その真意をお聞きしたいです。
KINDAI WELCOMESのメンバーはステージ経験がほぼないか少ないだろうから、めちゃ頑張ると思うんよ。きっと2回とも100%の気力で臨もうとする。「同じことを2回する」じゃなくって「初回」と「最終回」って考えるだろうし。そうするとパフォーマンスに差ができちゃうんよ。
差が生まれるとよくないんですか?
例えば、初回に失敗しちゃうとその後立ち直れなかったり。初回がうまくいったので最終回はそれ以上を目指して、結果空回りみたいなパフォーマンスになったりね。アマチュアゆえにメンタルが左右されやすいわけ。だから1回目も2回目も同じでいいよ。初回やから頑張ろうとか、最終回なんで出し切ろうみたいに思わないでいいよって意味で話しました。
あ〜、私だったら「一回一回の気持ちを大事にしよう」とか言っちゃいそうだなぁと思っていました。
だからこそ、逆に責任を楽にしてあげたかったんよな。「本番は2回しかないから失敗は許されない」というような、皆が背負ってしまいそうなものを取り除いちゃう感じ。「そんなんどうでもええ、歓迎!WELCOME!WELCOME!だけや!」って。
そういう意図だったんですね……! あと、つんく♂さんが登場した後に、すぐに自撮りで皆と撮影されたじゃないですか。つんく♂さんとの今日の取材、実は私も不思議と緊張していなくて、それはつんく♂さんのお人柄あってこそだと思うんですが、あの"即自撮りタイム"は天然人たらしテクですか? それとも意識してます?
「人たらしテク」という言葉にひとしきり笑った後、語り出すつんく♂さん
あれはね、SNS用にこんなことしてるよーっていつものようにパッと写真を撮ろうと思ったら、皆の方からワー! とフレームの中に入ってきた。ほら(カメラロールの連写を見せてくれる)。
ほんとだ! 皆がちょっとずつつんく♂さんの元へ集合してる!
これも時代や世代かなと思うけど、皆、物怖じしてない。数年前ならピシッと直立したままとか、やってもその場でピースくらいだったと思うけど、SNS世代の今はこうなんだぞ! っていう雰囲気がKINDAI WELCOMESや応援部、吹奏楽部、オーバースケールの皆からにじみ出てる。
皆の良さを自然と最初に引き出して気づいてたんですね! 今日はご指導に臨む貴重な姿も見れて胸いっぱいです。
憧れで大尊敬するつんく♂さん。3年前はその存在にただただ圧倒されたり、今回もご登場された時はオーラに押されそうになったけど、不思議なくらいお話しやすくて。
そんなところも含めてつんく♂さんのすごさだと、また新たに大好きなところが増えちゃいました!
そして「何個目がついているの!?」というくらい一人一人のことを見て指導する背中がとってもかっこ良かったです! やっぱり、作品はもちろん、人として憧れる方!
なぜかつんく♂さんと一緒に真ん中に入れてもらいました。WELCOMESの皆、すぐに仲間に入れてくれるし、話しかけてくれるし、本当に可愛いんですよ!
いよいよ本番! KINDAI WELCOMESのお披露目
残念ながら私は、入学式当日はお仕事で参加できず、映像で様子を見せていただきました。
今年も「さすが近大!」と思えるくらい、驚きのボリュームの入学式でしたね。
サプライズゲストとして、卒業生である霜降り明星のせいやさん、コロコロチキチキペッパーズのナダルさん、オリンピックメダリストの寺川綾さんの登場で、会場は大いに盛り上がり。
つんく♂さんは祝辞で、「それ、やり抜いてみて!」というシンプルなメッセージを、自分の経験を踏まえながら、話されていました。実績があるからこその説得力だけど、なんだか遠い成功者の警句には聞こえないのが、つんく♂さんの言葉の不思議なところです。
きっと本気で新入生の可能性を信じているからかな。会場を見渡しながら、新入生一人一人の未来の輝きを受け止める姿が素敵でした。
そして、何よりも、KINDAI WELCOMESのウェルカムパフォーマンス! 映像で拝見したのですが……
皆、全力! でもアドバイス通り、丁寧に、一番は気持ちを大切に。
「近畿大学に入学してくれてありがとう!」という想いのこもったステージに心打たれました。練習の際、指導があった去り際もバッチリでしたね! 本番の笑顔が一番素敵でした!
おわりに
コロナ禍の間、大学の授業はリモートに、キャンパスライフも大きく変わりました。3年ぶりのつんく♂さんプロデュースによる入学式と、初の男女混合ユニットKINDAI WELCOMES。この数年で様々な価値観が変わったけれど、まさにユニット名の通り「近大へようこそ!」という気持ちは全く変わらなくって、その様子を見ているだけで原点に帰らせてもらったような感覚になりました。
つんく♂さんからの祝辞にあった「それ、やり抜いてみて!」。
近畿大学には、様々な夢を持って、もしくは夢を探しに来た新入生がたくさんいます。やり抜きたいと思える「それ」をまず見つけられることが、人生を豊かにする秘訣なのかも。
私は幸運にも今のこの仕事がやり抜きたいこと。私もつんく♂さんの「それ、やり抜いてみて!」の言葉を思い出して、頑張ります!
つんく♂さん、近大新入生の皆さん、そしてKINDAI WELCOMESの皆と一緒に「さあさ 咲き誇れよ」の想いを持って、この春からもやり抜くぞー!
この記事を書いた人
でか美ちゃん
多方面から評価される的確なコメント力を武器に、場所を選ばず大活躍。自身の楽曲の作詞作曲やライブ活動、楽曲提供、グラビア、映画出演、コラム執筆などジャンルやメディアにとらわれず活動中。一度聞いたら忘れられない芸名で活動していたが、いろいろ考えて2021年12月に親しみやすい名前に改名。
写真:古賀亮平
企画・編集:人間編集部
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