ネット上にある近畿大学関連ニュース記事を収集するキュレーションメディア「Kindai Picks」を、近大広報部が2015年10月に開設した。
大学自らがメディアとなって、ネット上に散乱する近大関連ニュースを収集し再発信するスタイルは、他大学のみならず企業を含めて見渡しても珍しい。新しいオウンドメディアの形を提示する取り組みだ。
Kindai Picksの開設は、それだけ近大が数多く記事になっていること、すなわちメディア向け広報が奏功していることを示してもいる。近大は広告宣伝と広報の機能を一体化して発信力を高め、2014年度には369本ものニュースリリースを配信した。大学志願者数で2016年に3年連続の全国トップが確実視されており、こうした取り組みは志願者獲得の原動力になっている。

加えて、アマゾンジャパンと連携してシラバスから直接オンラインで教科書を購入できるシステムや、保護者が授業の出欠や成績を照会できるサービス、新入生向けのハッシュタグを提示して入学前から友達作りを支援するなど、「大学がそこまでするのか」という賛否を一部伴いながらも、独創的な話題性のあるサービスやトピックを提供し続けている。

2016年の国際学部の新設、2020年3月までに400億円を投じる大規模なキャンパス整備計画などプロジェクトに事欠かない近大は、今後も広報力の強化で、従来型の大学の序列を超える近大ブランドを確立させたい考えだ。

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