受験アプリのような担任の先生からのメッセージが精神安定剤に

図書館で受験勉強をしていたという五十嵐さんの1年前の再現写真

五十嵐 優美さん
近畿大学 理工学部応用化学科（現役合格）
富山県出身




■ あなたの受験エピソードは？

最初は地元富山県の国公立を目指したものの、センター試験の点数が足りず……。私大なら、祖母の家があり昔からなじみのある大阪に行きたいと思い、近大に的を絞りました。

もともと理系が得意だったんですが、研究職だけでなく営業職なども視野に入れられる理工学部を受験することに。

本格的に受験勉強を始めたのは夏からですね。朝7時から学校の自習室で勉強して、放課後は22時ごろまで塾へ通ってました。


成績が伸びず悩んだことも……

辛かったのは成績が伸び悩んだり、睡眠時間が削られたりしたこと。あと、周りは東京の大学を目指す人が多く、他に大阪の大学を目指す友だちがいなかったのは寂しかったですね……。

でも、図書館に行ったり、塾にずっと閉じこもらず散歩に出かけたりして、息抜きしながら何とか乗り越えました。


■ 近大入学後の大学生活は？

国公立より私立の方がゆるいイメージがあったけど、意外と授業が厳しい！

今は基礎的な知識を固めている時期ですが、実験の授業もあったりして楽しいです。研究が活発だったり、世界大学ランキングにランクインしていたり、入学してみて初めて「近大ってすごいな」と実感することも多いです。


■ 受験生へのメッセージをお願いします！

私が「やっておけばよかったな……」と思っているのが「これを見直せば全部わかる」という資料集やノートを作っておくこと！一冊持っていれば頑張ってきた自信が持てるし、心強い味方になってくれると思います。


試験前に送られてくる担任の先生からのメッセージで緊張がほぐれたという

あとは、私の高校時代の担任がとても頼れる先生だったんですが、まるで「受験アプリ」のように頻繁にLINEのメッセージを送ってくれて。それが精神安定剤のようになっていました。

試験当日は「チョコレートを持って行って糖分を摂る」「お昼ご飯を食べすぎたら眠くなるから注意して」とアドバイスしてくれたのを今でも覚えています。みなさんもぜひ参考にしてみてください！

双子の弟と4歳の妹がいる自宅を離れ、祖父の部屋を勉強部屋に

祖父の家で勉強していたという大塚くんの1年前の再現写真

大塚 大雅さん
近畿大学 経営学部商学科（現役合格）
大阪府出身




■ あなたの受験エピソードは？

学力的に頑張れそうな範囲だったので、志望校は近大一本で、経済学部をメインに、他の学部もいくつか受験しました。

僕は4人兄弟の長男で、下に双子の高校生の弟が2人、4歳の妹がいるので、家ではなかなか勉強に集中できず、最初は塾に通っていました。

でも、受験勉強の途中で大好きだった塾の先生が辞めてしまって……。そこからは僕も塾を辞めて、無理を言ってその先生に家庭教師をお願いしたんです。

家にも自分の部屋はあるけど、より集中するために、すぐ隣にあるおじいちゃん家の空き部屋に、机と最低限のものだけを置いて勉強部屋を作りました。


食事も祖父の部屋の机の上で食べていたという大塚くん

家庭教師の先生にも、初めは週に1日ぐらいだったのが、最後の方は毎日来てもらうようになって。

母も「勉強の邪魔にならないように」と、自宅から持ってきたごはんを部屋の外に置いてくれたり、色々協力してくれました。


■ 近大入学後の大学生活は？

今は部活もアルバイトもやっていないので、1年前と比べるとかなりのんびり過ごしています。この部屋はもう使っていないんですが、受験が終わった時のまま片付けずなんとなく放置していて……ここに来ると色々思い出しますね。

これから高校生の双子の弟たちが大学受験を控えているので、その時はまたこの部屋を使うかもしれないですね。その時は兄として色々アドバイスができると良いんですが……。


■ 受験生へのメッセージをお願いします！

僕の場合、気の合う家庭教師の先生と出会えたことと、塾を途中で辞めることや、無理を言って家庭教師になってもらう……ということを、反対するどころか率先してすすめてくれた親に感謝しています。

「先生を選ぶ」というのはなかなか難しいと思いますが、塾も先生も勉強方法も、自分に合うものを納得するまで追求してみることも大事だと思います。

友だちと同じ大学を目指せない「悔しさ」をバネに必死に勉強

オープンキャンパスや入試対策講座に参加して受験方法について相談したという林さんの1年前の再現写真

林 幸穂さん
近畿大学 農学部応用生命化学科（現役合格）
三重県出身




■ あなたの受験エピソードは？

高校生の頃にコスメコンシェルジュの資格を取ったくらい、美容やコスメに関心があり、産学連携の商品開発をたくさん手がけている近大なら「学生のうちに化粧品開発するのも夢じゃない！」と思ったんです。

両親や担任の先生からは国公立を勧められたけど、偏差値ではなく学生のうちから色んなことを経験できる大学を選びたくて、近大志望を貫き通しました！そして、美容に良い植物などを基礎から学ぶため、薬学部ではなくあえて農学部を選びました。

でも、一緒に近大を目指していた友だちと農学部のオープンキャンパスに行った時、奈良の山の中にあるキャンパスを見た友だちから「やっぱり都会の大学に行きたい」と言われてしまって……。それがショックで、本当に悔しくて。でも、余計にモチベーションが上がりました！


自分で作ったという独自の近大対策ノート

夏ごろから徹底的に受験勉強を始めました。『近大対策ノート』を作って、出題される問題を研究したり、似た傾向の問題をまとめたり、楽しみながら取り組めるように工夫しました。


■ 近大入学後の大学生活は？

合格後に、Twitterで「近大で絶対に夢を叶えます！」とツイートしたら、それを見つけた広報の人からメッセージをもらって……なんと、入学式で新入生総代を務めることになったんです！


新入生総代として入学式の舞台に立った林さん

入学後は、憧れだった農学部での勉強はもちろん、学内のイベント『KINDAI student サミット』の運営メンバーとして活動したり、自分で化粧品のブランドを立ち上げたりと、忙しい毎日を過ごしています。

近大は、自分のやりたいことにチャレンジする学生を応援してくれる環境が整っているので、充実したキャンパスライフを送っています。


■ 受験生へのメッセージをお願いします！

私が受験勉強で最初に取りかかったのは、過去10年分くらいの赤本でした。赤本を研究すると、自分が受ける化学と英語には必ず1問は超難問が入っていることに気づいて「難問は後回しにして、解ける問題で確実に点数を稼ぐ」「部分点を狙う」など対策を練りました。

ポイントを押さえて効率的に勉強するのが大事だと思うので、まずは「早いうちの赤本」がおすすめです！

あとは、自分の得意不得意をはっきりと知っておくのも重要ですね。試験では限られた時間の中で問題を解かなければいけないので、解けない問題を諦めるスピード感も身につけました。

「浪人して近大か……」が正直な気持ちだった

淡路島を出て大阪で孤独な予備校生活を送っていたという久保さんの1年前の再現写真

久保 智紀さん
近畿大学 法学部法律学科（1年間浪人）
兵庫県出身




■ あなたの受験エピソードは？

現役時代は国公立を目指していたんですが、センターで大失敗してしまったんです……。

浪人が決まった後、予備校のない地元の淡路島を出て、大阪にある祖母の家から予備校通いの生活が始まりました。「もう後がない……！」と思ってずっと焦っていた1年でしたね。

毎日授業を受けて、終わったら21時ごろまで自習室で勉強。予備校では友だちが1人もできず、帰宅してから祖母とちょっと会話する程度で、人と話す機会が全然なくて。

受験後、久しぶりに高校の友だちに会ったらうまく声が出なかった時はちょっとショックでした……（笑）


■ 近大入学後の大学生活は？

本命には受からず、正直なところ最初は「浪人して近大か……」と納得できなかったんです。入学後も、仮面浪人や編入を考えていたくらい。浪人したというのも恥ずかしくて、隠していました。

でも、ある時「オープンキャンパスのスタッフって楽しそうだな」と、何気なく学生団体『近大オールスターズ』に参加してみたんです。


『近大オールスターズ』のメンバーとして、オープンキャンパスのイベントで活躍する久保さん

そこでたまたま、自分と同じ浪人を経験した友だちができて、大学生活がどんどん楽しくなっていきました。

語学教育などで自分の道も広がり、今は「近大に入って良かったな」と感じています。


■ 受験生へのメッセージをお願いします！

近大は他の大学と違って英語に高配点を持たせていないので、まずは自分の得意な科目を伸ばすのが良いと思います。

僕が所属する『近大オールスターズ』ではオープンキャンパスで学部ごとのキャンパスツアーを行っているのですが「どう勉強したらいい？」など、受験関連の質問にもよく答えています。

来年受験の人は、ぜひオープンキャンパスに参加して気になることを何でも質問してみてください！

周りと比べないようにSNS断ち！大好きなアイドルのDVDを合格した時のごほうびに……

放課後の教室で、クラスの友だちと一緒に勉強していたという磯野さんの1年前の再現写真

磯野 綾さん
近畿大学 建築学部（現役合格）
大阪府出身




■ あなたの受験エピソードは？

昔から設計の図面を眺めたりするのが好きで、ぼんやりだけど「建築関係に進みたいな」と思っていました。目標が明確になったのは高校2年生のころです。進路希望調査票を提出するタイミングで、いろいろ調べて大阪市立大学と近大の建築学部に受験する大学を絞りました。

受験勉強は放課後、教室で友だちと集まってすることが多かったです。女子全員が仲の良いクラスだったので、みんなで頑張ることでモチベーションも高まりました。同じ高校から近大を受験する人も多かったので、受験も楽しく取り組めました。

辛い時期を一緒に乗り越えたクラスのみんなとは、今でも月に一度は集まるぐらい仲良しです。塾にも通っていたけど、大人数クラスでわからないところがあってもなかなか聞けなかったので、疑問点は学校の休み時間、先生に教えてもらうことが多かったですね。


■ 近大入学後の大学生活は？

再現写真撮影後にみんなでピース

近大は学生数が多く、学部を越えていろんな人と仲良くなれるのがいいところですね。
私はサークルに入っていないけど、授業で席が隣り合った人と仲良くなったり、他学部にいる高校時代の同級生を通じてたくさん友だちを作ることができました。

建築学部は課題が多いのですが、好きな分野を学んで頑張った分だけ評価してもらえるのは楽しいし、充実しています。最近は他大学から先生を招いた講義にも参加してます。

授業が早く終わる日は、近大の通信教育部で事務のアルバイトをしているんですが、大学内でのアルバイトは移動時間も短縮できて早く帰れるので、アルバイト後も課題に取り組む時間が確保できるのが利点です。

大学生活は時間の使い方を自分で考えられるので、ゆとりを持って楽しむことができていると思います。


■ 受験生へのメッセージをお願いします！

私は「勉強中は携帯を見ない」「SNSは削除」など、自分ルールを作って受験を乗り切りました。特に、SNSを見ると、友だちが「今日は●時間勉強した」とかつぶやいてるのを見たりして焦ってしまうので、受験の時は少し距離を置くのがおすすめかも。

たまには息抜きも作って、大好きな嵐のコンサートに行ったりもしていました。試験当日は、周りの人は参考書をずっと見ていましたが、私は「今見ても抜けていくだけかも……」と不安なところだけ見直して受験に挑んだことで、落ち着いて後悔なく終えられました。

これから受験シーズン本番を迎えるみなさんは、ぜひ終わった時のごほうびを用意して頑張ってくださいね。私は合格後、買い貯めていた嵐のDVDを一気に観ました（笑）！

毎日14時間勉強漬け！ 偏差値29からのリベンジ

宅浪で毎日14時間勉強、本屋と家の往復くらいしかしていなかったという奈良さんの1年前の再現写真

奈良 樹さん
近畿大学 経済学部 総合経済政策学科（1年間浪人）
大阪府出身




■ あなたの受験エピソードは？

近大マグロのニュースを見て以来「これからは近大が来る！」と、母校でもないのになぜか近大のファンだった母から、高校受験の時から近大をプッシュされてたんです。家が近くて身近な存在だったこともありますが、駅でインパクト大の「早慶近」ポスターを見た時に衝撃を受けて、「やっぱり近大に行こう」と決めました。

しかし、残念ながらその年は失敗……。それもそのはず、現役の時はまったく勉強してなかったから……。実は僕、大のディズニーファンで、高3になってもディズニーパークに行きまくってたんです。偏差値は29でした（笑）

浪人が決まってからは一念発起して「1年間自分を限界まで追い込もう！」と決意。スマホからLINEやSNSを削除して友だち全員と距離を置いて、1年間本当に誰とも会わず、もちろんディズニー断ちもしました。

受験勉強は毎日朝6時に起きて、宅浪でみっちり14時間勉強。「朝早くから勉強した方が頭に入りやすい」など、良い勉強方法を聞いたらとにかく何でも試しまくりました。


■ 近大入学後の大学生活は？


近大合格記念で愛犬もマグロに……

念願だった近大に合格して、僕はもちろん母も合格に大喜び。なぜか母は愛犬にまでマグロのかぶり物をさせて記念写真を撮っていました……（笑）

入学式も感動しました！大学の入学式は固いイメージだったんですが、近大の入学式はすごく面白くて。OBのつんくさんからのメッセージで、辛かった1年間を思い出して泣いてしまいました。

ちょっと遠回りしたけど、近大に入ることができて本当に良かったと思っています。高校生のみなさんはぜひ現役合格できるよう、陰ながら応援しています！


■ 受験生へのメッセージをお願いします！

近大の英語は問題が独特だと思うので、まずは英語に力を入れた方がいいかも。過去問をこなしてだんだんと慣れて、難しい後期の問題も解けるようになったら自信がつくのではないでしょうか。

また、僕は浪人中、息抜きに散歩をしてみても「やっぱり勉強しないと」と焦りすぎたこともあったけど、無理しすぎるとだんだん追い詰められてしまうから、受験生のみなさんにはできる範囲の全力で頑張ってほしいと思います！

最後に

実際に大塚くんが勉強していた部屋で、1年前の再現写真を撮影してくれたカメラマンの木村華子さん

現役近大生からのメッセージ、いかがだったでしょうか？

学部選びや勉強方法についてのアドバイスなど、ぜひ参考にしてみてくださいね。受験シーズンはこれからが本番。みなさん、お体に気をつけて悔いのないよう頑張ってください！！

▼いくぞ！近大｜近畿大学入試情報サイト


（終わり）


取材：トミモトリエ
文：山森 佳奈子
再現写真：木村華子
企画・編集：人間編集部