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2016.04.19

地震発生から2日。DMAT隊員が見た被災地のいま

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大学

余震の続く被災地。この度の熊本県熊本地方の地震発生にあたり、近畿大学では一日も早い復旧に向け、医学部附属病院、医学部奈良病院からDMATを派遣した。
現地を訪れた隊員に、現場の状況を聞いた。

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DMATとは
「災害派遣医療チーム(Disaster Medical Assistance Team )」の略称で、「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」と定義された特別医療チーム。
死者・行方不明者6,425人を数える大惨事となった阪神・淡路大震災発生時に持ち上がった初期医療体制の課題を克服すべく、厚生労働省が2005年4月に発足させた。
医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、東日本大震災では約1,500人の隊員が派遣され、災害地域内での初期医療活動に尽力した。


2011年3月12日、本学の5人のDMAT隊員が自衛隊機で岩手へ向かった。


――今回参加した隊員の所属等は?

医学部附属病院・大阪DMAT隊員(以下、大阪隊員) 救命救急センター医師2名、看護師2名、業務調整員。(看護師2名は女性)
隊員5人中3人は、東日本大震災時の派遣経験者でした。

医学部奈良病院・奈良DMAT隊員(以下、奈良隊員) 救命救急センター医師、救命救急センター看護師、手術部看護師、事務部職員。(全員男性)


――現地はどのような状況でしたか?

大阪隊員 16日は1時間毎に頻繁に地震がありました。17日は少し収まったとは言え、揺れがある状況でした。患者搬送のため向かった病院にも多くの患者がいました。

奈良隊員 熊本市内では、古い建物の外壁や屋根瓦の崩落や、道路の隆起等が各地で見受けられました。




――どのような活動をされましか?

大阪隊員 16日10時に大阪を出発し、17日8時に熊本赤十字病院着。病院間の患者搬送、本部活動(DMAT管理運営、情報収集、スクリーニング等)で、日勤と夜勤でシフトを組み、交代で勤務にあたりました。

奈良隊員 4月16日(土)から17日(日)まで、被災により診療継続が困難となった病院から、当院ドクターカーを用いて、重症呼吸不全の患者1名の転院搬送を行いました。




――どんな環境下での活動でしたか?

大阪隊員 被災地に入ってからは、大阪から持参した非常食等を取っていました。

――どんな使命を感じて活動にあたっていましか?»

奈良隊員 一人でも多くの方の救命と、被災地の情報を各地に正確に伝え、各機関で共有することによる、絶え間のない救援の提供を念頭に活動にあたりました。

――物資その他、今、現地では何が必要であると感じますか?


大阪隊員 大きな道路は通行可能で、コンビニに並んでいる物資は届いているように見受けられましたが、それが必要な場所に十分に行き届いているか不安が残ります。薬剤品は、現地のもので不足を感じず活動可能でした。

奈良隊員 現地の店舗が閉鎖しており、水、食料、ガソリン等が不足していました。長期間かつ多数の避難者に対する生活物資や、宿泊施設が必要と感じました。






近畿大学では今後も引き続き、様々な支援を行っていく方針です。

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