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    <title>Kindai Picks（キンダイピックス） | 近畿大学のニュースメディア</title>
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    <description>Kindai Picks （キンダイピックス）は、学校法人近畿大学が運営する、ニュース系キュレーションメディアです。編集部が収集したニュース・記事や、近大をより深く知っていただくための記事をいち早く配信します。</description>
    <pubDate>Thu, 21 Jan 2016 06:00:00 +0900</pubDate>
    <language>ja</language>
    <copyright>(C)Kindai University All Rights Reserved.</copyright>
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        <title>Kindai Picks（キンダイピックス） | 近畿大学のニュースメディア</title>
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    <item>
        <title>なぜ解剖が必要なのか？見落とされる児童虐待、医療ネグレクト…4500体と向き合った法医学者が語る、未来の命を救うための死因究明</title>
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        <description><![CDATA[物言わぬご遺体と向き合い、正確な死因を究明する「法医学」。異状死の9割が解剖されない日本の制度的課題に警鐘を鳴らす近畿大学病院特任教授・池田典昭は、約40年にわたり4500体以上のご遺体と向き合ってきました。相次ぐ児童虐待の隠された真実、東日本大震災の過酷な検案現場、そして冤罪を防ぐ法医学の最前線に迫ります。<br>]]></description>
        <pubDate>Thu, 30 Jul 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
        <content:encoded><![CDATA[親や同居の大人による虐待で、こどもが命を落とす――胸の痛む事件が後を絶ちません。<br><br><br>
<br>
こども家庭庁が公表する全国の児童相談所での虐待相談対応件数は、令和6年度に年間22万件を突破し、極めて深刻な社会課題となっています。<br><br><br>
<br>
<img src="/uploads/202607/c4a37eda66af0ba9008bfa09cfd30d74742e07e0.jpg" alt=""><br><br>
<span style="font-size: 12px; color:#585858">全国236か所（調査当時）の児童相談所における令和6年度の児童虐待相談対応件数は 223,691件<br><br>
出典：こども家庭庁「<a href="https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/a176de99-390e-4065-a7fb-fe569ab2450c/844e601a/20260130_policies_jidougyakutai_45.pdf" target="_blank" class="blank">令和6年度 児童相談所における児童虐待相談対応件数</a>」</span><br><br><br>
<br>
しかし、ニュースで報じられ、事件として立件されるケースは「氷山の一角」に過ぎないとしたらどうでしょうか？<br><br><br>
<br>
以前、Kindai Picksで公開した記事では、病院外で亡くなる「異状死」の約9割が解剖されず、死因が不明のまま処理されている日本の「死因究明制度の課題」に迫りました。<br><br><br>
<br>
<a href="https://kindaipicks.com/article/003223" class="link">死亡者数約160万人！異状死の9割が解剖されない日本。近畿大学病院死因究明センターが挑む「最後の医療」の最前線</a><br><br><br>
<br>
「解剖時に感情は入れない」と語る法医学界の第一人者・池田典昭先生。約40年間で4500体以上もの解剖を手がけてきた壮絶な歩みや、東日本大震災における身元確認の苦闘、そして法医学のメスが暴く「見落とされてきた児童虐待」の真実。法医学が社会に果たすべき本当の役割とは……？<br><br><br>
<br>
<img src="/uploads/202607/12847e06fd5f966170fdca8e6ed2a9d953c85d9b.jpg" alt=""><br><br><br>
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<div style="border-style: solid ; border-width: 1px; border-color: #CCCCCC; padding: 10px 5px 10px 20px;"><b>池田 典昭（いけだ・のりあき）</b><br><br><br>
近畿大学病院特任教授（法医学）／死因究明センター センター長<br><br>
専門：法医学<br><br>
山形大学医学部医学科卒業。同大医学部法医学講座助手、東海大学医学部 助教授、弘前大学医学部 教授を経て、1996年より九州大学医学部 教授に就任。2025年4月より現職。日本法医学会理事長、日本医療安全調査機構理事、日本犯罪学会理事、日本医事法学会理事などを歴任。専門は死因究明・損傷鑑定・個人識別など法医学全般。約4500体の検案・解剖を行った経験をもとに、地域医療・安全への貢献に取り組む。<br><br><br>
<a href="https://www.kindai.ac.jp/meikan/3316-ikeda-noriaki.html" target="_blank">教員情報詳細</a></div><br><br><br>
<br>
<br>
<h2>ミステリー好きの医学生が、4500体を解剖する法医学者になるまで</h2><br>
<b>――医学といえば「生きている人を治す」イメージが強いですが、先生が法医学の道を選ばれたきっかけは何だったのでしょうか？</b><br><br><br>
<br>
医学部に入学した当初は、生化学などの基礎医学に関心があり、生化学者を志していました。ただ、偶然にもよく通っていた生化学教室の隣が「法医学教室」で、司法解剖を見学するうちに、惹かれていったのです。<br><br><br>
<br>
じつは私、昔から大の推理小説好きでした。大学時代には「全日本大学ミステリー連合」の創設に携わり、早稲田や慶應のミステリークラブと一緒に活動していたほどです。<br><br><br>
<br>
<b>――ミステリーへの探究心が、死因を究明する法医学と結びついたのですね。</b><br><br><br>
<br>
それも理由の一つですが、何より解剖を通じて人の死因を究明することで、その成果が社会に貢献できることに、大きな意義を感じました。基礎医学の研究者を目指す道と迷いましたが、医学部の6年間を経て医師免許を取得するときに、「完全な基礎研究に従事するより、人間に関わる実践的な仕事をしよう」と思うようになって、法医学教室への配属を希望したんです。本格的に法医学者として、職務で解剖をするようになったのは、昭和60年以降です。以来、約40年間で4500体以上のご遺体に向き合ってきました。<br><br><br>
<br>
<img src="/uploads/202607/f2c3efba1f5a90b7e3efb4abc1e09d7750034f23.jpg" alt=""><br><br><br>
<br>
<b>――ご遺体と向き合う際、感情移入してしまうことはないのでしょうか。</b><br><br><br>
<br>
大原則として、事件の種類やご遺体によって考え方を一切変えないようにしています。感情を入れると、集中力に影響が出ますから。<br><br>
特段の儀式なども行わず、いつも通り、どのご遺体にも同じように接します。外科医の手術と同じで、「動じない」ということがプロとして最も大事なのです。<br><br><br><br>
<br>
<br>
<h2>見落とされる児童虐待。法医学者と臨床医の「視点の違い」</h2><br>
<b>――近年、こどもが犠牲になる痛ましい虐待死のニュースが絶えません。先生はどのようにこの問題と向き合ってこられたのでしょうか。</b><br><br><br>
<br>
私は20年来、法医学者として児童虐待の問題に関わってきました。九州大学にいた頃は、福岡市、福岡県の児童相談所と連携して、一時保護された児童の傷を観察し、その原因を判定する仕事を続けていました。現在も月に1回程度、福岡の児童相談所の嘱託医として、保護された乳幼児の傷を見て、「どうしてこの傷ができたのか（成傷機序）」を的確に判断する仕事をしています。<br><br>
また、残念ながら虐待による死亡事例に解剖で遭遇することも多くあります。<br><br><br>
<br>
<img src="/uploads/202607/bcae68808852abccd533aea16bdb98f860d5a949.jpg" alt=""><br><br>
<span style="font-size: 12px; color:#585858">令和5年4月1日から令和6年3月31日までの間に発生、又は表面化した児童虐待による死亡事例56例（65人）を対象にした調査によると、心中以外の虐待死（44例48人）において、主たる加害者は、実母 19人（39.6％）、実母と実父 7人（14.6％）、実母と実母の交際相手 2人（4.2％）、主たる虐待の類型は、ネグレクト 25人（52.1％） 身体的虐待 21人（43.8％）となっている。<br><br>
出典：こども家庭審議会児童虐待防止対策部会「<a href="https://www.cfa.go.jp/councils/shingikai/gyakutai_boushi/hogojirei/21-houkoku/" target="_blank" class="blank">こども虐待による死亡事例等の検証結果等について（第21次報告）</a>」</span><br><br><br>
<br>
<b>――最近の虐待ケースには、どのような特徴や課題があるのでしょうか？</b><br><br><br>
<br>
例えば最近、乳幼児が強く揺さぶられることで脳に障害を負う「揺さぶられっ子症候群（SBS/AHT）」の裁判で、無罪判決が続くケースがあります。これは小児科医、脳神経外科医、そして我々法医学者の三者で鑑定を行うのですが、難しい問題が潜んでいます。<br><br><br>
<br>
<b>――どのような問題でしょうか。</b><br><br><br>
<br>
生きているお子さんを診る臨床医と、亡くなったお子さんを診る我々法医学者とでは、同じ事例でも見え方が異なることがあります。どちらの立場も医学的には正しいのですが、そのぶん見解が分かれ、虐待が原因だと医学的に断定しきれないこともあります。そうした難しさから、無罪判決につながることがあるのです。<br><br><br><br>
<br>
<br>
<h2>医療ネグレクトや炎天下の車内放置、室内犬に噛まれて死亡する事例も…</h2><br>
<img src="/uploads/202607/3cf8336b06f4131df27205248bb77a45a6100bc0.jpg" alt=""><br><br><br>
<br>
<b>――直接的な暴力だけでなく、見落とされがちな「虐待」もあるとお聞きしました。</b><br><br><br>
<br>
私は、虐待はもっと広く捉える必要があると考えています。例えば、適切な治療を受けさせない「医療ネグレクト」や毎年のように起きる「炎天下の車内放置」。マンションのベランダからの転落などでも、過失では済まされない事例もあります。もう一つ、私が何度か鑑定を経験しているのが「室内犬による事故」です。<br><br><br>
<br>
<b>――小型犬などの室内犬が、こどもの脅威になるのですか？</b><br><br><br>
<br>
そうです。私も何度か経験していますが、親が目を離した隙に、乳幼児が室内犬に噛まれて死亡したり重症を負った例があります。<br><br><br>
<br>
あまり知られていない事実ですが、室内犬の中でも狩猟犬にルーツを持つ犬種は極めて危険で、ミルクを与えた後の嘔吐物のにおいや、排泄物のにおいに犬が興奮し、赤ちゃんを「獲物」と認識して噛んでしまうことがあるのです。<br><br><br>
<br>
<img src="/uploads/202607/b548962b8fe9d1446877f4e2b77b2718dbc18f17.jpg" alt=""><br><br><br>
<br>
インターネットでは、赤ちゃんとペットが触れ合っているコンテンツが人気を集めていますが、その影響で最悪の事態が起きてしまうことを懸念しています。<br><br><br>
<br>
家庭の中でのこどもの危険は、それだけではありません。カーテンをまとめるタッセル（ひも）や、ブラインドの操作コードのループに赤ちゃんの首や手足が引っかかる事故も過去にありました。コンビニの袋を被って窒息する事故も、相当な件数起きています。<br><br><br><br>
<br>
<br>
<h2>こどもの命を救う「CDR」が日本で進まない理由</h2><br>
<b>――そうした事故を防ぐために、どのような対策が必要なのでしょうか。</b><br><br><br>
<br>
「CDR（チャイルド・デス・レビュー：こどもの死因検証）<span style="font-size: 12px; color:#585858">※</span>」が極めて重要です。死因だけでなく、「なぜ亡くなったのか」という背景を検証する制度です。しかし、現在の日本ではCDRがうまく機能していません。なぜなら、そもそも解剖が行われず、「死因が究明されていない事例」が多すぎるからです。<br><br><br>
<br>
<snf:video><div class="youtube"><!--/.youtube--></div></snf:video><br>
<span style="font-size: 12px; color:#585858">※CDRは、医療機関や行政、警察など複数の機関が連携して、こどもが亡くなった事例を系統的に検証し、予防可能な要因を特定して今後の対策に生かす取り組み。日本では2020年度から一部の自治体でモデル事業が実施されています。こどもが亡くなったのは、家屋や家具などの構造の問題なのか、それとも人為的な問題のせいなのか。原因を明らかにすることで、対策をとることができます。</span><br><br><br>
<br>
<b>――なぜ解剖が行われないのでしょうか？</b><br><br><br>
<br>
日本の死因究明制度は「犯罪を見逃さないため（警察のため）」に設計されています。犯罪性が疑われない限り、ほとんど解剖が行われてません。司法解剖だけではなく、調査法解剖や承諾解剖などの枠組みもありますが、十分に活用されてないのが現状です。<br><br><br>
<br>
本来、死因究明の真の目的は「再発防止」と「亡くなった方の権利を守る」ことです。制度の根幹を見直さない限り、救えたはずの命が失われ続けるでしょう。<br><br><br>
<br>
<img src="/uploads/202607/2af7d5839980fd2e03ef9722c19649256964a342.jpg" alt=""><br><br><br>
<br>
<b>――こどもを亡くした親の多くが、解剖を望まないわけですね。</b><br><br><br>
<br>
その通りです。例えば寝ているこどもが原因不明で亡くなる「乳幼児突然死症候群（SIDS）」のケースでは、保育園などで亡くなった場合、保育者の業務上過失致死の可能性があるため、たいていは迅速に解剖が実施されます。<br><br><br>
<br>
ところが自宅で死亡した場合、遺族の多くが解剖を拒否する傾向があり、原因が判明できないことが多いのです。こどもを亡くした深い悲しみの中で、さらに我が子の身体を傷つけたくない、という親の気持ちは理解できます。しかしその結果、虐待死や親の過失、ネグレクトによるこどもの死が、相当な数、見過ごされているのではないか、という懸念を抱いています。<br><br><br><br>
<br>
<br>
<h2>東日本大震災の検視現場。法律の壁を突破した「直談判」</h2><br>
<img src="/uploads/202607/688fd96bd071a81bfa92ba08957afc29860cb37e.jpg" alt=""><br><br><br>
<br>
<b>――先生は2011年の東日本大震災で、過酷な検案活動に従事されました。当時の現場の様子を教えてください。</b><br><br><br>
<br>
震災発生から3日後の3月14日、警察庁、日本法医学会からの依頼があり宮城県に入りました。到着して何より驚愕したのは、ご遺体の数の多さです。私たちが検死を行う体育館には、約700体ものご遺体が保管されていましたが、翌日には900体近くに増えていました。<br><br><br>
<br>
約1週間で完了するはずでしたが、現実は厳しいものがありました。3月の東北は極めて寒く、停電のため投光器の光を頼りに、1日4〜5時間しか検視ができませんでした。<br><br><br>
<br>
<b>――ご遺体の身元確認は、どのように進められたのでしょうか。</b><br><br><br>
<br>
最初は通帳や免許証などの遺留品を頼りにしましたが、すぐに誤認が頻出しました。逃げる際に、自分の分だけでなく家族全員分の貴重品を持ち出す方が多かったからです。<br><br><br>
<br>
そこで、歯科医による歯形確認とDNA資料の採取に切り替えました。しかし歯科医による調査も、地元の歯科医の建物が津波に流されてカルテが存在しないといった問題もあり、なかなか進みませんでした。ご遺体が増え続けて置き場所がなくなり、外にテントを張って並べるような過酷な状況が続きました。<br><br><br>
<br>
身元が判明してからも、次には「棺が足りない」という問題が発生し、火葬するまでに何週間もかかったのが現実でした。<br><br><br>
<br>
<img src="/uploads/202607/2ff2b234786d1f6ec8058a8f6200db7514b21726.jpg" alt=""><br><br><br>
<br>
<b>――約2万人もの方が一度に亡くなられるという未曾有の事態では、想定外のことが多数起こったことと思います。</b><br><br><br>
<br>
そうですね。4月中旬になって、今度は福島に検死に行くことになりました。それまで福島第一原発の爆発事故のために、原発から20キロ圏内は捜索活動が行われておらず、ようやく開始されてご遺体が見つかり始めていたのです。放射線被曝の懸念から、多くの法医学者が参加を躊躇する中で私に声がかかり、行くことを決断しました。<br><br><br>
<br>
福島第一原発事故の影響で捜索が遅れ、発見されたご遺体は腐敗がかなり進行していました。DNA鑑定のための血液採取すら不可能な状態だったのです。<br><br><br>
<br>
身元確認には「指の骨」などを採取するしかなかったのですが、警察から「<b>骨の採取は死体損壊罪にあたるため不可</b>」と指摘されました。<br><br><br>
<br>
<b>――法律の壁に直面した際、どう動かれたのですか？</b><br><br><br>
<br>
このままでは身元が一生わからないと危機感を抱き、厚生労働省と警察庁に直接電話でかけ合いました。<br><br><br>
<br>
結果として、「<b>震災における身元確認のための組織採取は死体損壊に該当しない</b>」という特例文書を出してもらうことができました。これが、後の死因身元調査法の整備にもつながっています。<br><br><br><br>
<br>
<br>
<h2>「死体は語らない」――法医学が導く真実と、次世代へのバトン</h2><br>
<img src="/uploads/202607/20fa52335386489f80e780f581dcf2fbebb629da.jpg" alt=""><br><br><br>
<b>――近年、冤罪事件が話題になることもあります。法医学の果たす役割はますます大きくなっていますね。</b><br><br><br>
<br>
例えば袴田事件<span style="font-size: 12px; color:#585858">※</span>のような冤罪事件も、当時しっかりとした法医学教室の解剖が行われていれば、結果は違っていたかもしれません。「4人を刺して火をつけ、単独犯でなおかつ犯人が大きな怪我をしていない」というのは、法医学的にも不自然な点が多いからです。<br><br>
法医学者がしっかりとした死因究明を行うことは、冤罪を防ぐ最後の砦でもあります。<br><br><br>
<br>
<span style="font-size: 12px; color:#585858">※袴田事件（はかまだじけん）：1966年に静岡県で一家4人が殺害・放火された事件。元従業員の袴田巖さんが逮捕され、一度は死刑が確定した。しかし、長年の再審（やり直しの裁判）請求の末、捜査機関による自白の強要や証拠のねつ造が認められ、2024年10月に無罪が確定。事件発生から58年を経て冤罪が晴らされた。</span><br><br><br>
<br>
<b>――ご遺体からのメッセージをどう受け取っていますか。</b><br><br><br>
<br>
よく「死体に語らせる」と言いますが、私はそうは思いません。死体は語るのではなく、我々法医学者が「正確に判断する」のです。その人はなぜ死んだのか。どういう状況だったのか。死因だけでなく、背景を含めて確実に推定することが、法医学の真の目的です。<br><br><br>
<br>
<b>――最後に、これから法医学や医療の世界を志す若者たちへメッセージをお願いします。</b><br><br><br>
<br>
ミステリーなどの影響で法医学に興味を持つ医学生は多いです。ただ、中には「コミュニケーションが苦手だから」という理由で目指す人もいますが、そういう考えでこの世界に来ると、必ず後悔します。<br><br><br>
<br>
法医学とは、ご遺体と向き合うだけでなく、警察やご遺族と深く対話する「究極の臨床医学」です。普通の臨床医以上の医学知識とコミュニケーション能力が求められます。<br><br>
そして何より必要なのは、「ダメなものはダメ」「おかしいものはおかしい」と言える強い正義感です。社会の安心と安全を守るという強い信念を持った若者に、ぜひこの道を歩んでほしいと願っています。<br><br><br><br>
<br>
<br>
取材・文：大越裕<br><br>
写真：トミモトリエ<br><br>
企画・編集：<a href="https://ningenhenshu.jp" target="_blank">人間編集舎</a><br>]]></content:encoded>
        <category>オリジナル記事,医学部,近畿大学病院,池田典昭</category>
        <dc:creator>Kindai Picks編集部</dc:creator>
        <dc:language>ja</dc:language>
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    </item>
    <item>
        <title>マンジャロの次は「飲むダイエット薬」？ 夏本番の前に知る、医療ダイエットの光と影</title>
        <link>https://kindaipicks.com/article/003338</link>
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        <description><![CDATA[SNSで人気が過熱する「ダイエット薬」。糖尿病治療薬「マンジャロ®」の無許可販売が問題化し、書類送検や行政による監視強化に至る一方、注射のいらない飲み薬など次世代の肥満症治療薬の開発も加速しています。しかし、過熱の陰には見落とされがちなリスクもあります。そこで医学と薬学のお二人の専門家に、いま知っておきたい正しい知識を聞きました。<br>]]></description>
        <pubDate>Thu, 23 Jul 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
        <content:encoded><![CDATA[<img src="/uploads/202607/3ca7297213d30f965a8e1eb3d14bd7fe370e878f.jpg" alt=""><br><br><br>
<br>
SNSには、「食事制限なしで激痩せ」「注射だけで簡単に痩せられる」とうたった広告があふれかえり、手軽に痩せようと薬を入手する人たちが後を絶ちません。2026年6月には、糖尿病治療薬「マンジャロ」を医師の診察なしに違法に販売・補完したとして、大阪府警が20〜30代の男女3人を医薬品医療機器等法（薬機法）違反などの疑いで書類送検しました。<br><br><br>
<br>
このように薬を利用して減量することを、一部では「医療ダイエット」と呼ぶことがあります。医療ダイエットが広がる米国では、なんと8人に1人がマンジャロなどのGLP-1受容体作動薬の使用経験があるという衝撃的なデータも発表されています。<br><br><br>
<br>
<h4>GLP-1受容体作動薬の利用目的の内訳（米国・使用経験者対象）</h4><br>
<img src="/uploads/202607/604fcdf1e9fbc1fa9919c3ef1ce50d67dcf62117.png" alt=""><br><br>
<span style="font-size: 12px; color:#585858">使用経験者のうち、約4割（38%）が「純粋な減量目的（ダイエット）」のみで服用。医療ダイエット市場の急速な拡大を裏付ける結果となっている。<br><br>
出典：KFF Health Tracking Poll (April 23-May 1, 2024) <br><br></span><br>
<br>
GLP-1受容体作動薬とは、腸から分泌されるホルモン「GLP-1」の受容体（ホルモンを受け取るたんぱく質）に働きかけてインスリン分泌を促し、食欲を抑制する薬剤です。血糖コントロールの改善や体重減少効果があることから、糖尿病治療に使用される一方、医療ダイエットにも用いられています。ただし、吐き気などの副作用がみられることも。<br><br><br>
<br>
いま、国内外では次世代の肥満症治療薬が続々と開発されています。薬の形も、これまでの主流だった自己注射から飲み薬へと広がっています。ただ、体重をコントロールする薬の使い方には冷静な視点も求められています。<br><br><br>
<br>
近畿大学病院 内分泌・代謝・糖尿病内科主任教授・前田 法一に「ダイエット薬」を取り巻く現状や課題を聞きました。<br><br><br>
<br>
<div class="box__wrap"><figure class="box__photo"><img src="/uploads/202607/bb55a03a55adec50fe50a6618f92b684f3092a77.jpg" alt=""></figure><div class="box__inner"><div class="box__name"><b>前田 法一（まえだ のりかず）</b></div><div class="box__txt">近畿大学病院 内分泌・代謝・糖尿病内科 主任教授<br>専門：内分泌、代謝、糖尿病、肥満症、メタボリックシンドロームの診療・研究<br>近畿大学医学部附属病院 内分泌・代謝・糖尿病内科において、糖尿病（特に肥満2型糖尿病）、メタボリックシンドローム、脂質異常症、高血圧症、動脈硬化症などの生活習慣病の専門的な診療と研究に従事している。<br><br><a href="https://www.kindai.ac.jp/meikan/2974-maeda-norikazu.html" target="_blank">教員情報詳細</a></div></div></div><br><br><br>
<br>
<h2>効果は外科手術に迫る。急速に進む肥満症治療薬開発の最前線</h2><br>
<b>―― 「痩せ薬」として話題のマンジャロですが、インフルエンサーによるPRが問題視されたり、無許可販売者が書類送検されたりするなど社会問題化しています。どうしてこのような問題に発展したのでしょうか？</b><br><br><br>
<br>
<span style="color: #434cec"><b>前田</b></span>：一言で言えば、この薬が本来持つ「医学的な適応」と、世間が抱く「魔法の薬」というイメージが、かけ離れてしまったからです。本来、マンジャロのようなGLP-1受容体作動薬は、食事療法や運動療法を行っても良好な血糖コントロールが得られない糖尿病（正確には、2型糖尿病）患者さんに対し、専門的知識・経験を持つ医師の管理下で使うべき薬剤です。<br><br><br>
<br>
しかしSNSなどを通じて「努力不要で楽に痩せられる」という表面的な利点だけが拡散されました。結果として、副作用や長期的な健康リスクを無視した需要が急増し、歯止めのきかない状況を招いてしまったのです。<br><br><br>
<br>
これまで、日本糖尿病学会や日本肥満学会でも、自由診療で本来の効能効果とは異なる目的でGLP-1受容体作動薬を処方することに対し警鐘を鳴らしていますが、完全に排除するには至っていません。<br><br><br>
<br>
<b>―― 一方で、さらに効果の高い新薬「レタトルチド」が登場しているというのは事実でしょうか？</b><br><br><br>
<br>
<span style="color: #434cec"><b>前田</b></span>： はい。いま、肥満症治療の分野は驚くべきスピードで進化しています。これまでの中心は、GLP-1という1種類のホルモンの働きをまねる 「GLP-1受容体作動薬」でした。しかし、現在治験が進んでいる「レタトルチド（Retatrutide）」は、GLP-1に加えてGIP、グルカゴンという3種類のホルモンに作用します（編集部注：レタトルチドは発売前のため成分名で呼びます）。作用する相手を増やすことで、より高い効果をめざした薬で、3種類に作用することから「トリプルアゴニスト」と呼ばれています。海外で行われた、肥満のある人を対象とした治験では、もっとも多い用量を48週間投与したグループで、平均24%もの体重が減ったことが報告されました。減量（肥満）手術による体重の減り幅がおおむね3割程度であることを考えると、それに迫る数値です。<br><br><br>
<br>
<b>―― 24%！ 体重80kgの人が60kgになる計算ですね。これまで以上に普及し、乱用されるおそれはありませんか？</b><br><br><br>
<br>
<span style="color: #434cec"><b>前田</b></span>：その懸念は非常に強いです。特に大きな変化は「飲み薬」の登場です。現在主流のマンジャロなどは週1回の自己注射（皮下注射）が必要ですが、「オルフォルグリプロン（Orforglipron）」や「アミクレチン（Amycretin）」のような、注射不要の飲み薬の開発が進んでいます。オルフォルグリプロンは米国ではすでに承認・発売されており、日本での登場も遠くないでしょう。<br><br><br>
<br>
注意すべきは、どんなに良い薬でも副作用はあるということです。たとえば、GLP-1受容体作動薬をベースとした薬剤は、緊急入院を要する急性膵炎（すいえん）や胆石症、胆のう炎などの重い副作用が起こることもあります。だからこそ、自由診療やオンライン診療などで簡単に処方するようなものはありませんし、安易に買って使うべきではありません。<br><br><br>
<br>
<img src="/uploads/202607/d842ff49f70070b772923b7197b33b341950d4ac.jpg" alt=""><br><br>
<span style="font-size: 12px; color:#585858">従来の自己注射タイプから、経口薬（飲み薬）へと開発が広がっている。（写真はイメージです）</span><br><br><br>
<br>
<b>――糖尿病や肥満症の治療に使われる、次世代の薬の違いを教えてください。</b><br><br><br>
<br>
<span style="color: #434cec"><b>前田</b></span>：現在、肥満症治療薬は各製薬会社がしのぎを削って開発しています。オルフォルグリプロンは1日1回服用の経口薬（飲み薬）です。発売済みのリベルサス®（成分名：セマグルチド）は、起床直後に少量の水で服用し、その後30分間は飲食できないという決まりがあります。一方でオルフォルグリプロンはこうした制約がなく、食事の時間を気にせず1日1回飲めばよいので利便性が非常に高いのです。また、アミクレチンは、わずか12週間の服用で13.1%の減量に成功したというデータも出ています。<br><br><br>
<br>
しかし、薬で無理やり食欲を抑えれば、リバウンドのリスクがつきまといます。このような肥満症治療薬で危険視されるのが「筋肉量の減少」です。脂肪と一緒に筋肉が減ってしまえば、見た目は細くなっても代謝が落ち、身体機能が低下する 「サルコペニア」の状態を招きかねません。健康な人が安易に使い続けることのリスクは計り知れないのです。<br><br><br><br>
<br>
<br>
<h2>「保険適用」か「全額自費」か。知っておくべき肥満症治療の基本</h2><br>
<b>―― 肥満症治療薬を使って減量する場合、保険が適用されるケースとされないケースの違いを教えてください。</b><br><br><br>
<br>
<span style="color: #434cec"><b>前田</b></span>：肥満症治療薬が保険適用（自己負担3割）になるのは、あくまで「病気の治療」すなわち「肥満症」と診断された場合のみです。単なるダイエット目的での使用は、全額自己負担の「自由診療」です。ただし、自由診療だからといってどこまでも痩せていいとは思いません。必要以上に体重を落とせば、栄養状態が悪くなり、骨密度や免疫力の低下、女性では月経不順などにもつながるおそれがあります。見た目の細さと引き換えに、健康を損なってしまっては本末転倒です。日本肥満学会では、「痩せ」がもたらす健康障害についても警鐘を鳴らしています。<br><br><br>
<br>
保険適用を検討される場合、まずはGLP-1受容体作動薬の処方経験が豊富な肥満症専門医や糖尿病専門医など専門医がいる病院を受診するのが一般的です。<br>
もともと、GLP-1受容体作動薬は2型糖尿病の治療薬として、15年ほど前から使われてきた薬です。当初は1日1～2回の皮下注射が必要でしたが、開発が進んで週1回の注射で済むようになり、従来の糖尿病薬を上回る効果もあって急速に普及しました。その過程で食欲を抑える作用があるとわかり、肥満症の治療薬としても承認されるようになった、という経緯があります。<br><br><br>
<br>
<b>―― 保険が適用されるための具体的な基準はあるのでしょうか？</b><br><br><br>
<br>
<span style="color: #434cec"><b>前田</b></span>：はい。ただし前提として、保険が使えるのは「肥満症治療薬」として承認された薬に限られます。現在、日本で「肥満症の治療薬」として承認され、保険診療で使えるのは 『ウゴービ®』と『ゼップバウンド®』の2つだけです。よく話題になるマンジャロは、あくまで2型糖尿病の治療薬であり、肥満症には保険が使えません。<br>
そのうえで、これらの薬が保険適用（自己負担3割）となるには、医師が医学的な減量治療を必要と判断し、少なくとも次のいずれかに当てはまることが求められます。なお、実際の処方は、厚生労働省の最適使用推進ガイドラインに従う必要があります。<br><br><br>
<br>
<ul style="list-style: decimal;"><br>
<li style="margin-left: 1.4em; text-indent: 0em;">BMIが35以上の高度肥満症である。</li><br>
<li style="margin-left: 1.4em; text-indent: 0em;">BMIが27以上35未満で、糖尿病・高血圧・脂質異常症・睡眠時無呼吸症候群・変形性関節症などの肥満に関連する健康障害が一定数以上ある。</li><br>
<li style="margin-left: 1.4em; text-indent: 0em;">高血圧症、脂質異常症、2型糖尿病のいずれかに対して、すでに治療薬による治療を受けている。</li></ul><br><br>
<br>
<h4>糖尿病や肥満症の治療に使われる、次世代薬の比較表</h4><br>
<br>
<br>
<br>
<br>
<table border="1" width="100%" cellspacing="10" bordercolor="#CCCCCC"><br>
<tbody><br>
<tr><br>
<th bgcolor="#ececec" width="20%" style="padding: 3px; border: 1px solid;">一般名</th><br>
<th bgcolor="#ffffff" width="47%" style="padding: 3px; border: 1px solid;" colspan="3">セマグルチド</th><br>
<th bgcolor="#ffffff" width="33%" style="padding: 3px; border: 1px solid;" colspan="2">チルゼパチド</th><br>
</tr><br>
<tr><br>
<td bgcolor="#ececec" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">製品名</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">オゼンピック</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">リベルサス</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">ウゴービ</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">マンジャロ</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">ゼップバウンド</td><br>
</tr><br>
<tr><br>
<td bgcolor="#ececec" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">適応症</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">2型糖尿病</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">2型糖尿病</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">肥満症</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">2型糖尿病</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">肥満症</td><br>
</tr><br>
<tr><br>
<td bgcolor="#ececec" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">作用</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;" colspan="3">GLP-1受容体作動薬</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;" colspan="2">GIP/GLP-1受容体作動薬</td><br>
</tr><br>
<tr><br>
<td bgcolor="#ececec" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">投与経路</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">皮下注射</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">経口（飲み薬）</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">皮下注射</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">皮下注射</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">皮下注射</td><br>
</tr><br>
<tr><br>
<td bgcolor="#ececec" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">投与頻度</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">週1回</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">1日1回</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">週1回</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">週1回</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">週1回</td><br>
</tr><br>
<tr><br>
<td bgcolor="#ececec" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">用法・用量</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">0.25〜1 mg/週（漸増）</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">3〜14 mg/日（漸増）</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">0.25〜2.4 mg/週（漸増）</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">2.5〜15 mg/週（漸増）</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">2.5〜15 mg/週（漸増）</td><br>
</tr><br>
<tr><br>
<td bgcolor="#ececec" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">平均体重減少率</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">約15%</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">-</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">約15%</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">約22%</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">約22%</td><br>
</tr><br>
<tr><br>
<td bgcolor="#ececec" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;">主な副作用</td><br>
<td bgcolor="#ffffff" valign="top" style="padding: 3px; border: 1px solid;" colspan="5">悪心、嘔吐（おうと）、便秘、まれに膵炎・胆石症</td><br>
</tr><br>
</tbody><br>
</table><br><br>
<br>
<br>
<br>
<br>
表の通り、セマグルチドは、オゼンピックとリベルサスが2型糖尿病、ウゴービが肥満症の薬としてそれぞれ承認されていますが、その最大投与量は病気の種類によって異なります。一方、チルゼパチドは、マンジャロ（2型糖尿病）とゼップバウンド（肥満症）とで、最大投与量に違いはありません。つまりチルゼパチドの場合、糖尿病薬であるマンジャロでも、肥満症の薬と同じ量まで使えてしまいます。この点が、マンジャロが自由診療で「痩せ薬」として広く使われるようになった一因と思われます。<br><br><br>
<br>
<b>―― 米国では8人に1人が使用経験ありというデータもありますが、ダイエット目的での使用について、先生はどうお考えですか？</b><br><br><br>
<br>
<span style="color: #434cec"><b>前田</b></span>：米国では薬物療法がダイエットの「当たり前の選択肢」になっています。日本でも、自力での減量が困難な方が、一時的に薬の補助を借りることで高血圧や脂肪肝が改善され、結果的に長期的な医療費が安くなるという観点は重要です。また、美容やダイエットのために安全性が不確かなサプリメントや自己輸入品を使用したり、リスクを伴う脂肪吸引をしたりするよりは、医師の管理下で薬を使う分には、一定の理解はできます。<br><br><br>
<br>
しかし、あくまで「薬」であることを忘れてはいけません。<br><br><br><br>
<br>
<br>
<h2>過熱するダイエット広告、薬機法と公衆衛生の視点から</h2><br>
ここからは薬機法や公衆衛生に詳しい、薬学部 医療薬学科 教授・川﨑 直人に、SNSにあふれる医療ダイエットの問題点と、それに惑わされないために必要なことを伺います。<br><br><br>
<br>
<div class="box__wrap"><figure class="box__photo"><img src="/uploads/202607/6f37b52dc6bf75403ff3660bf446a20c12f9b212.jpg" alt=""></figure><div class="box__inner"><div class="box__name"><b>川﨑 直人（かわさき なおひと）</b></div><div class="box__txt">近畿大学 薬学部 医療薬学科／教授<br>専門：薬学、公衆衛生学<br>近畿大学 薬学部 医療薬学科で、生活環境やヒトの健康・抗加齢について研究。生活習慣や嗜好に関する調査、有害金属や染料の除去技術の開発を進めており、さらに毛髪中のミネラルと疾病との関連性についても研究している。<br><br><a href="https://www.kindai.ac.jp/meikan/910-kawasaki-naohito.html" target="_blank">教員情報詳細</a></div></div></div><br><br>
<br>
<b>―― SNSにあふれる「医療ダイエットPR」にはどのような問題があるのでしょうか。</b><br><br><br>
<br>
<span style="color: #0bd43f"><b>川﨑</b></span>：今回の書類送検は、処方薬を無許可で販売したことによるものですが、より根深いのはクリニックによる広告手法です。「1日たった○円 」「食事制限なしで激痩せ」といった表現で、本来は糖尿病治療薬であるものをダイエット目的で宣伝することは、薬機法における「承認された効能・効果以外の広告禁止」や「誇大広告の禁止」に抵触するおそれが極めて高いです。<br><br><br>
<br>
<b>―― インフルエンサーによる「個人の感想」という形での発信も多いですよね。</b><br><br><br>
<br>
<span style="color: #0bd43f"><b>川﨑</b></span>：インフルエンサーがクリニックから報酬を得て発信しているなら、それは立派な広告であり、虚偽・誇大表現には厳しい責任が伴います。「自由診療だから何を言ってもいい」というのは大きな誤解です。「必ず痩せる」「誰でも効く」といった、効果を保証するかのような表現は、たとえ医師の発言でも認められません。<br><br><br>
<br>
<b>――こうした使われ方は、本当に薬を必要とする患者さんにも影響しているのでしょうか。</b><br><br><br>
<br>
<span style="color: #0bd43f"><b>川﨑</b></span>：ダイエット目的での不適切な処方が爆発的に増えたことで、本当に薬を必要としている糖尿病患者さんにマンジャロなどのGLP-1受容体作動薬が行き渡らない「供給停止」や「限定出荷」の状態が続いています。これは公衆衛生上の大きな損失です。他人の治療機会を奪ってまで手に入れる「痩せ」に、どのような価値があるのかを考えなければなりません。<br><br><br>
<br>
<b>―― 飲み薬などの次世代の肥満症治療薬が登場すれば、この問題はさらに加速しそうですが、私たちはどのようなリテラシーを持つべきでしょうか。</b><br><br><br>
<br>
<span style="color: #0bd43f"><b>川﨑</b></span>：飲み薬になることで心理的ハードルは下がりますが、副作用のリスクは変わりません。吐き気や下痢、まれに膵炎などの重い副作用、さらには筋肉量の低下などを正しく理解する必要があります。SNSで訴求される「タイパ」や「手軽さ」という甘い言葉に流されず、エビデンスに基づいた正しい知識を持つことが、自分自身の体を守る唯一の方法です。<br><br><br><br>
<br>
<br>
<h2>「楽して痩せたい」に近づくほど、リスクが見えにくくなる</h2><br>
医療ダイエットをめぐる技術は、驚くほどの速さで進んでいます。効果はより高く、そして薬の形態は注射から飲み薬へと、より手軽になっていきます。ですが、前田・川﨑のお二人の話に共通していたのは、「手軽さが増すほど、リスクは見えにくくなる」という警鐘でした。<br><br><br>
<br>
どれほど効果的でも、それは病気を治療するための「薬」であり、副作用や、筋肉の減少といった代償と無縁ではありません。安易な使用は、本当に薬を必要とする人から治療の機会を奪うことにもつながります。<br><br><br>
<br>
「楽して痩せたい」という願いは、誰の中にもあるものです。だからこそ、SNSの手軽な言葉ではなく、確かな根拠に基づいて判断する目を持つことが、いま一人ひとりに求められています。<br><br><br><br>
<br>
<br>
企画・編集：<a href="https://ningenhenshu.jp" target="_blank">人間編集舎</a><br>]]></content:encoded>
        <category>オリジナル記事,医療,SNS</category>
        <dc:creator>Kindai Picks編集部</dc:creator>
        <dc:language>ja</dc:language>
        <enclosure url="https://kindaipicks.com/uploads/202607/e0980ad8de38cdc58fee7e40ec6bc02fb882bd36.jpg" length="487629" type="image/jpeg" />
    </item>
    <item>
        <title>“命の水”の危機　老朽化する上下水道に未来はあるのか</title>
        <link>https://kindaipicks.com/article/003332</link>
        <guid>https://kindaipicks.com/article/003332</guid>
        <description><![CDATA[「水道や下水道が原因で道路が陥没し、人命が失われる」。2025年1月に発生した、埼玉県八潮市の道路陥没事故。専門家ですら想定していなかった事態は、日本のインフラが限界に近づいていることを社会に突きつけました。老朽化する水道管、深刻な財政難、減り続ける技術職員――。私たちの暮らしを支える"命の水"はいま、大きな転換点を迎えています。国会では2026年7月15日、改正下水道法が可決、成立しました。世界最高水準とされる日本の水道事業にいま、何が起きているのか。近畿大学  経営学部 経営学科 教授 浦上拓也に、現状と課題、そして今後への展望を聞きました。<br>]]></description>
        <pubDate>Thu, 16 Jul 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
        <content:encoded><![CDATA[<div class="box__wrap"><br>
<figure class="box__photo"><br>
<img src="/uploads/202607/6eaad8cfb443947757929b4c458d53cdfffa548b.png" alt="浦上 拓也（うらかみ　たくや）"><br>
</figure><div class="box__inner"><div class="box__name"><b>浦上 拓也（うらかみ　たくや）</b></div><div class="box__txt">近畿大学 経営学部 経営学科 教授<br><br>
専門：公益事業論（特に水道のマネジメント） <br><br>
近い将来、水道事業経営は危機的な状況になると予測されています。現在の市町村による経営はもはや限界であり、民間の参画を含めた広域的統合を模索していかなければならないと考えています。<br>
<br><a href="https://www.kindai.ac.jp/business/research-and-education/teachers/introduce/urakami-takuya-faa.html" target="_blank">教員情報詳細</a></div></div></div><br>
<br><br>
<h2>八潮道路陥没がつきつけた衝撃　なぜ異変は見逃された？</h2><br>
<br>
<img src="/uploads/202607/cc5a43b33f2d8b61fcbf619d7368e48dd120010d.jpeg" alt="八潮道路陥没"><br><br>
<span style="font-size: 12px; color:#585858">八潮市道路陥没事故現場（2025年1月）<br><br>
草加八潮消防組合「八潮市中央一丁目交差点道路陥没救助事案に関する検討委員会最終報告書」より<br>
</span><br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——近年、各地で水道管による事故が相次いでいます。2025年に埼玉県八潮市で起きた大規模な道路の陥没は、トラック運転手の方が亡くなられるという痛ましい事故となりました。<br>
道路の下では何が起きていたんですか？<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
<img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>古くなった上下水道管による事故はたしかに増えていますが、道路陥没によって人が亡くなるという事態は八潮のケースが初めてのことで、専門家の間でも衝撃が走りました。<br><br>
汚水から発生した硫化水素によって下水道管が腐食し、隙間から周りの土砂が流れ込んだことで道路の下に空洞ができ、何かのきっかけで道路が耐えきれずに陥没してしまったと見られています。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——下水道管の腐食は、点検などでは見つかっていなかったのですか？<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>5年に1回の点検で一部の腐食は見つかっていましたが、それほどの緊急度はないと判断されていました。点検は、マンホールからの目視など簡易な方法でも行われます。八潮市の事故以前は、点検頻度もレベルもそこまで細かく定められていませんでしたから、危機的な破損が見逃されてしまったのだと考えられます。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br><br>
<br>
<h2>叫ばれていた上水道の危機　楽観視されていた下水道</h2><br>
<img src="/uploads/202607/7a1aec482477245d1c08e82d813d3cf554991ac5.jpeg" alt="浦上 拓也"><br>
<br><br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——以前から、水道管の事故はたびたびニュースになっていた気がするのですが、管理する自治体に危機感はなかったのでしょうか。<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>老朽化した水道管は以前から問題視されていました。しかし下水道管については、八潮市の事故以前、関係者に危機感はあまりなかったというのが正直な感触です。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——え……？水道管と下水道管で、どうして危機感に違いがあるんですか？<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>水道管、つまり上水道は、戦後の高度経済成長期に急速に整備が進み、1980年代には普及率が90％を超えていました。下水道は、その頃の普及率が30％ほど。1970年代に海や川の汚染など公害が問題になったことで、その後、下水道の普及が進みました。<br><br>
普及時期の違いが、老朽化の時期のずれにもなっています。<br><br>
上水道管の法定耐用年数は40年とされ、2010年代から全国で次々と更新時期を迎えてきました。一方の下水道管は、法定耐用年数が50年で、普及も上水道より遅かったため「あと10年〜20年は大丈夫だろう」という楽観的な考えが関係者全体にあったのだろうと思います。<br><br>
八潮市の事故で壊れた下水道管は、設置から42年でした。法定耐用年数の50年間は自治体で減価償却が続くので、多少コンクリートが剥がれていても「50年は持つだろう」というような考えが危機感の薄さにつながってしまったのかもしれません。<br><br><br>
<br>
八潮市の事故をきっかけに、下水道管も使用環境によっては耐用年数を待たずとも、改修や更新をしなければいけないことが明らかになりました。下水道管の点検や診断基準が厳格化された改正下水道法が、7月15日、国会で可決、成立しました。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br><br>
<br><br>
<br>
<br>
<img src="/uploads/202607/496dc17b368b2f37e0cef1af31070f665d3c2fa2.jpg" alt="上下水道"><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——水道管と下水道管で、劣化の仕方も違うのでしょうか？<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>水道管も下水道管も、鉄やコンクリートなどでできていますので、長い年数が経つと腐食していきます。<br><br>
水道管は、高い圧力がかかっていて、管の中は空気がなく水でパンパンに満たされているので、少しでも管に穴が開くと一気に水が吹き出します。比較的、破損に気づきやすいですね。<br>下水道管は中に空間があるので、そこに汚水から発生した硫化水素が充満して、徐々に管を破損させます。圧力がかかっていないので破損した箇所から周辺の土砂が管内に入り込み、最悪の場合、道路の陥没へとつながります。<br><br>
高濃度の硫化水素は非常に危険で、点検や整備にもリスクがともないます。八潮の事故後に全国で行われた緊急点検の現場でも、硫化水素による作業員の死亡事故が発生してしまいました。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br><br><br>
<h2>進む老朽化、膨らむコスト、減る職員　三重苦の上下水道</h2><br>
<br>
<img src="/uploads/202607/b4279552b2bdddc57121340b1c42f030182b261a.jpg" alt="老朽化水道管"><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——古くなった上下水道管は、全国でどれくらい増えているのでしょうか？<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>全国の水道管の総延長は、約74万km（地球18．5周分）、下水道管は約49万km（地球12周分）です。<br><br>
そのうち法定耐用年数を経過した老朽化水道管は、総延長の22％にあたる約17万km。下水道管は全体の7％にあたる約3万kmが老朽化しています。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——途方もない長さですが、更新は進んでいないのですか。<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>老朽化した上下水道管が年々増える一方で、更新や耐震化などの工事は追いついていません。現在の更新スピードだと、上水道だけでも、全ての老朽化水道管を取り替えるのに130年以上かかる計算です。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——更新が進まない理由はなんでしょうか。<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>さまざまな悪い条件が揃ってきていることにあります。まず、大きな問題が「お金」です。<br><br>
水道事業の多くは市町村が運営しています。法律で「独立採算制」が原則とされているため、基本的には市民が支払う水道料金で、施設の維持管理や更新などに必要な費用をまかなわなければなりません。改修のために水道料金を上げるには、議会で条例を改正する必要があります。しかし、市民の生活に直結する水道料金を値上げするのは、簡単ではありません。さらに、人口減少と節水型機器（トイレやシャワーヘッド、自動水栓など）の普及で、水道料金の収入はどんどん減っています。<br><br><br>
<br>
入ってくるお金は減っている一方で、出ていくお金は増えています。<br><br>
30年ほど続いた超低金利時代は終わって金利が上がり、さらに、燃料高や円安、人件費や資材の高騰で工事費は上がり続けています。自治体が発注する予算で工事を受けてくれる事業者が見つからず、「入札不調」も相次いでいます。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——例えば分譲マンションでは計画的に修繕費を積み立てますが、水道事業では改修に必要なお金を積み立てていなかったのでしょうか？<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>できるだけ安く水を提供するという努力を続けてきたために、改修のための積み立ては行われてきませんでした。水道法の第1条には、「清浄にして豊富低廉な水の供給を図る」と書かれています。つまり、「安心安全で十分な量の水を、安い料金で送る」ということが水道事業体の役割なんです。もし、水道事業で余剰のお金を蓄えていたならば、「お金があるなら、水道料金を安くして」という声が市民から上がるでしょう。<br><br>
さらに、料金を安くするため、高度経済成長期に普及・整備を終えると、水道事業に携わる職員の数を減らしてきました。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——お金だけじゃなく、人手も足りていないのですか。<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>上下水道ともに、ピーク時に比べて職員の数がおよそ4割も減っています。料金を安くするために一生懸命、人を減らしてコスト削減してきて、いまは、維持管理を担当する職員数がギリギリ確保されているという状況です。更新や改修の方にまで手が回っていません。また、工事を担う民間業者も、公共工事が減れば事業を縮小しますから、人材が減って高齢化も進んでいます。公共工事も、業者（人手）の取り合いになっているような状態ですね。<br><br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br><br>
<br>
<h2>日本の上下水道　世界最高水準への軌跡</h2><br>
<br>
<img src="/uploads/202607/8f8d5e816ee95d1333da71d7638e946c714804e7.jpg" alt="水道"><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——そもそも、日本の水道は、いつから始まったんでしょうか。<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>水道管から水を初めて送ったのは、1887年（明治20年）の横浜からです。日本における近代水道の始まりとされています。当初は、コレラや赤痢といった水系伝染病の問題がありました。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——現在のように、衛生的な水ではなかったのですね。<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>はい。水系伝染病が劇的に減少したきっかけは、1922年（大正11年）<span style="font-size: 12px; color:#585858">（※）</span>に東京市で始まった水道水の塩素消毒です。これを導入した東京市長・後藤新平は科学者でもあり、ドイツへの留学経験を通じて細菌学の知識を身につけていました。当時、軍事用として生産されていた塩素が、水道水の消毒に転用されたとする説もあります。この頃、年間の乳児死亡数は30万人にのぼっていましたが、塩素消毒の導入以降、大きく減少しました。現在では、日本における水系伝染病の発生はほぼゼロに抑えられています。<br><br>
<span style="font-size: 12px; color:#585858">※1921年（大正10年）とする文献もあり<br>
</span><br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——きれいな水は、命を守ることに直結するんですね。当たり前のように使っていました。<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>世界で水道の水を安全にそのまま飲める国は、日本を含めてわずか9カ国（日本、ニュージーランド、オーストリア、デンマーク、フィンランド、アイスランド、オランダ、ノルウェー、スウェーデン）です。現在、日本の水道は52項目の厳しい水質基準をクリアする必要があり、世界最高水準の安全性を誇ります。2026年4月には、有機フッ素化合物（PFAS）の基準が新たに加わりました。<br><br>
下水道についても厳しい排水基準が守られています。普段、道を歩いていて「下水くさい」と感じることは、ほとんどありません。それは、汚水が適切に処理され、きれいになってから川や海へ流されているからです。つまり、下水道が、それだけしっかり機能しているということなのです。<br><br><br>
<br>
かつて「水と空気はタダ」と言われた時代もありました。しかし、決してそうではありません。安全で衛生的な上下水道は、見えないところで多くの人が支えています。私たちもその費用を負担しているという意識を、もう少し持ってもいいのではないでしょうか。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br><br>
<br>
<h2>蛇口の向こうにある未来　持続可能な上下水道のために<br>
</h2><br>
<br>
<img src="/uploads/202607/20daafce606c77f3f54327aefcda08e8886ba975.jpeg" alt="浦上 拓也"><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——上下水道の維持のために、今後どうしていけばよいのでしょう。やはり、値上げの方向へ進みますか？<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>上下水道事業の経営を維持するためには、水道料金の値上げは避けられません。すでに、あちこちの自治体で値上げや、値上げの検討が始まっています。何年もかけて段階的に料金を上げていくという例も見られます。<br><br>
もともと、水道料金は自治体格差が大きく、全国で最も安い兵庫県赤穂市と、最も高い北海道夕張市では約8倍もの差があります<span style="font-size: 12px; color:#585858">（※）</span>。今後、人口の多い都市部と、人口減が進む地方で、さらに格差が広がってくる可能性もあるでしょう。<br><br>
<span style="font-size: 12px; color:#585858">※2021年度水道料金データより　一般社団法人「水の安全保障戦略機構」と「EYJapan」調査による<br>
</span></div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——料金の値上げは避けられないとして、それだけに頼らず上下水道を維持していく方法はあるのでしょうか。<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>できるだけコストを抑えながら、改修や更新を進めていくことも重要です。法定耐用年数を超えたからといって、すべての水道管を一律に更新する必要はありません。上下水道管は、周辺の土壌や地盤の状態によって劣化の進み方が大きく異なります。30年でダメになるものもあれば、60年以上持つものもあります。例えば、管に多少の劣化が見られても、周辺の地盤がしっかりしていることで十分な機能を維持しているケースもあります。そのため、状態を正確に見極め、優先順位をつけながら効率的に更新していくことが求められます。こうした劣化診断には、AI技術の活用も進んでいます。</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——水道管の診断にもAIが使われているのですか。<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>どのような土壌で、どのような材質や大きさの管が、どのタイミングで破損しやすいのか。こうした膨大なデータをAIに学習させる取り組みが進んでいます。民間事業者の中には、90％以上の精度で劣化を予測できるシステムも登場しています。使える管はできるだけ長く使い、破損リスクの高いものから優先的に更新していく「状態監視保全」という考え方です。こうした手法を取り入れることで、コストを抑えながら効率的なメンテナンスが可能になります。また、最新の上下水道管は表面にコーティングが施されるなど耐久性も向上しており、中には100年以上使えるものもあります。</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——最新技術が上下水道管のメンテナンスにも生かされているんですね。<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>さらに、破損した際に断水など社会への影響が大きい大口径管や、地域の基幹となる管路は、優先的に更新が進められています。<br><br><br>
経営の効率化も欠かせません。<br>これまで原則として市町村ごとに運営されてきた水道は、2018年の水道法改正で広域連携が進められるようになりました。下水道についても、2026年7月15日に可決、成立した改正下水道法に、広域化の推進が盛り込まれました。事業規模を大きくすることで、資材の共同調達や工事の一括発注が可能となり、コストの削減につながります。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——運営のかたちを大きく転換する時期なのですね。私たち個人ができることはありますか？<br>
</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
 <img src="/uploads/202607/0e2d03a23f94be71d6476c7be026e1b80e1a09be.png" alt="浦上 拓也"><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="--text-color: #f18c00;">経営学部・浦上</b><br>
<div>個人レベルでできることは、蛇口の向こう側に、もう少し関心を持つことだと思います。蛇口から出た水や、排水溝へ流した水が、どのような経路をたどり、どう処理されて海や川へ戻っていくのか。そんなことを少し想像してみてほしいですね。<br><br><br>
<br>
日本の上下水道は、世界最高水準の安全性を、世界でも低い水準の料金で支えています。その仕組みを次の世代へ引き継ぐために、必要な更新や投資を先送りしないことが大切です。先送りすればするほど、改修費用は膨らみ、事故のリスクも高まります。いま、まさにその状況が起きています。上下水道の現状に危機感を持ち、理解を深めていただければと思います。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br>
<br><br><br>
取材・執筆　Kindai Picks編集部<br><br>
編集　アール・プランニング<br>]]></content:encoded>
        <category>オリジナル記事,経営学部,水道</category>
        <dc:creator>Kindai Picks編集部</dc:creator>
        <dc:language>ja</dc:language>
        <enclosure url="https://kindaipicks.com/uploads/202607/e2aadee55ee92f703c47c4fc446f17fb34f00d6b.jpg" length="925823" type="image/jpeg" />
    </item>
    <item>
        <title>バーベキューのトングから食中毒に！？アウトドアで気をつけたい予防ポイントとは</title>
        <link>https://kindaipicks.com/article/003323</link>
        <guid>https://kindaipicks.com/article/003323</guid>
        <description><![CDATA[バーベキューやキャンプなど、外で食事をするのが楽しい季節になりました。みんなで食材を焼いて、取り分けながら食べるのもバーベキューの楽しみの一つです。でも、その何気ない行動の中に、実は食中毒のリスクが潜んでいることをご存じですか？せっかくの楽しい時間を台無しにしないために、アウトドアで気をつけたい食中毒予防のポイントを、近畿大学 生物理工学部 食品安全工学科教授の江口陽子が解説します。<br>]]></description>
        <pubDate>Thu, 16 Jul 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
        <content:encoded><![CDATA[<br><br>
<div class="box__wrap"><br>
  <figure class="box__photo"><br>
    <img src="/uploads/202606/3476f9d43e97844dd9134c4b82954b450f6fbd25.png" alt="江口 陽子(えぐち ようこ)の写真"><br>
  </figure><br>
  <div class="box__inner"><br>
    <div class="box__name"><b>江口 陽子(えぐち ようこ)</b></div><br>
    <p class="box__txt"><br>
      近畿大学 生物理工学部 食品安全工学科 生物理工学研究科 教授<br><br>
      専門は微生物学、分子生物学<br><br><br>
      細菌が環境に適応するために必要な情報伝達系である二成分制御系について研究しています。二成分制御系は病原菌の病原性などの発現に関わり、抗病原性薬の標的としての候補になります。<br><br><br>
      <a href="https://www.kindai.ac.jp/bost/research-and-education/teachers/introduce/eguchi-yoko-56d.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">≫教員情報詳細</a><br>
    </p><br>
  </div><br>
</div><br>
<br><br>
<h2>夏に食中毒が増えるのはなぜ？</h2><br>
<img src="/uploads/202606/a463c81bc42c6817552c961209f9d65aa9f883a0.jpeg" alt="インタビューを受ける江口先生の写真"><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——梅雨が始まる6月ぐらいからニュースや自治体の広報などで「食中毒に注意しましょう」という呼びかけを目にします。これからの季節に起こりやすい食中毒にはどんな種類があるのでしょうか。</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>食中毒の種類には、大きく分けてノロウイルスなどによるウイルス性食中毒と、細菌による細菌性食中毒があります。気温が高くなる季節に起きる多くは、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオなどの細菌が原因の食中毒です。これらの細菌は、35～40℃くらいで最も活発に増殖します。気温が上がると食品自体の温度も高くなり、その表面に付着している細菌も増えやすくなるんです。なかには増殖するだけでなく毒素を作る細菌もあり、それを食べてしまい食中毒になるケースもあります。<br><br>
普段から食品を低温下で保管するのが、食中毒予防の第一のポイントです。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<h2>細菌性食中毒が起こるしくみ　“増える”細菌</h2><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——細菌が増殖すると食中毒が起こるんですか？</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>食中毒は、細菌が増えるだけで起きるわけではありません。問題になるのは、増殖した大量の生きた菌が体内に入ってしまうことです。たとえば生の魚についている腸炎ビブリオ菌では、10万～100万個くらいの菌が、生きた状態で口から入った場合に食中毒を起こします。食べ物は胃を通ります。胃の中では胃酸が出ており、pH2.5～3の強い酸性の環境です。腸炎ビブリオ菌は酸に弱いため、10個や100個など少量であれば胃で死んでしまい、腸に到達しても悪さはできません。<br><br>
ところが、10万個、100万個となると、一部が生きたまま胃酸をすり抜けて腸まで到達します。腸は中性の環境ですから、そこで菌が増えて食中毒を起こします。気温が高くなると食品上で菌が増えやすくなり、その結果、生きた菌が大量に体内に入ってしまうことが夏に食中毒が増える理由ですね。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——では、少しくらいの量なら細菌を体内に入れても、食中毒にはならないのでしょうか。</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>必ずしもそうではなく、細菌の種類にも関係していて、O-157などの腸管出血性大腸菌は少し事情が異なります。O-157は酸に強いため、胃の中でも生き残って腸まで到達してしまいます。しかも、100〜500個程度と非常に少ない菌数で食中毒を起こすことがわかっています。<br><br>
<br><br>
O-157は牛の腸内に存在する菌で、衛生的に食肉加工されていても牛の生肉には割と付着しているものなんです。たとえばバーベキューで生肉をつかんだトングで、焼き上がった肉をそのまま取ってしまうと、生肉についていたO-157が加熱済みの肉に移ることがあります。しかも少数の菌でも発症するため、こうした何気ない行動が食中毒につながることがあるのです。 <br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
<br><br>
<br><br>
<h2>アウトドアでついやりがちの行動…“移る”細菌で食中毒リスクが高まる</h2><br>
<img src="/uploads/202606/6e710cf53f185ed5d7f1debdb06b1b42bfddfcdf.jpg" alt="バーベキューでトングを使って肉を焼くイメージ"><br>
<br><br>
<br><br>
<font size="4" color="#154E99"><b>——普段は食中毒にならないように気をつけていても、アウトドアというレジャーの場だと気が緩んでしまうこともありますね。</b></font><br>
<br><br>
<br><br>
<div class="talk"><br>
<figure class="photo_display"><br>
<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
</figure><br>
<div><br>
<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>バーベキューの場面でよくあるのが、トングを介して食中毒を発症してしまう例です。生肉についている細菌がトングを介して焼き上がった食べ物に移ることは、バーベキューに限らず焼き肉店でもよくあります。だから最近は、生肉をつまむトングと、食べるための箸を必ず分けるように案内する店も増えています。<br><br>
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日本で起こる細菌性食中毒の中で最も多いのが、カンピロバクター菌によるものです。主に生の鶏肉を汚染している菌で、比較的少ない菌でも食中毒を起こすといわれています。特に鶏肉は厚みがあるので、中心まで十分に火が通らないまま食べてしまって、食中毒につながるケースが少なくありません。<br><br>
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例えば、バーベキューで、生の鶏肉をつかんだトングで焼き上がった肉を取るとします。熱々の部分をつかめばトングについていた菌は熱で死ぬこともありますが、少し冷めた部分をつかんだ場合は、菌が残ったまま加熱済みの肉に移ってしまいます。結果、焼いた肉はトングについていた菌で再び汚染されて食中毒が起こるのです。<br>
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<font size="4" color="#154E99"><b>——少しの菌でも場合によっては食中毒を起こすんですね。</b></font><br>
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<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
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<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>そうですね。少ない菌数でも発症する食中毒菌は、特に意識しておきたいですね。焼肉ではO-157が代表的ですが、最近はサルモネラ菌も少ない菌数で発症するケースがあるといわれています。サルモネラ菌は牛肉だけでなく、鶏肉や豚肉にも存在しているため、こちらも気をつけたいところです。<br>
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<font size="4" color="#154E99"><b>——トングや箸のほかに、まな板や包丁などの調理器具にも注意が必要ですね。</b></font><br>
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<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
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<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>汚染された食品から別の食品や食器などに菌が移ることを「交差汚染」または「二次汚染」と言います。たとえば、鶏肉を切ったまな板を軽く水洗いしただけで、その後サラダ用の生野菜を切ると、そのサラダが原因で食中毒になるということも起きています。まな板が 1枚しかない場合は、生で食べるものを先に切り、生肉を切った後は生で食べるものを扱わないようにするだけでも予防になります。<br>
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<font size="4" color="#154E99"><b>——まな板の上に敷く使い捨てのシートもありますね。</b></font><br>
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<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
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<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>そういうものを使うのもいいと思いますし、泡タイプの次亜塩素酸ナトリウムを持っていけば簡単に殺菌できます。ちなみに私は、トマトやキュウリなど、生で食べる野菜は家で切って、すぐに食べられる状態にして、クーラーボックスで4～10℃に保って持っていきます。食品は低温で保管するということがとても重要なんです。<br>
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<font size="4" color="#154E99"><b>——肉も切っていくほうがいいのでしょうか。</b></font><br>
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<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
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<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>大きなブロック肉を現地で切るのもアウトドアの楽しみの一つだと思います。ただ、肉を切った包丁やまな板には菌がついている可能性がある、という意識は持っておいてほしいですね。交差汚染に気をつけて適切に扱えば問題ありませんが、リスクをできるだけ減らすなら、家で切っていく方が安全だと思います。<br><br>
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あと、生肉と生で食べる野菜を近くに置いていると、生肉から出たドリップが何かのはずみに野菜に付くことがあります。たとえば、生野菜の上に肉のトレーを持っていった時に、ドリップが1滴落ちただけでも、O-157やカンピロバクター菌だと食中毒につながる可能性があります。<br>
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<h2>おにぎりにも注意が必要！</h2><br>
<img src="/uploads/202606/7ce8b376b8f9b39476d43a831be8145d0faece2f.jpg" alt="素手でおにぎりを握るイメージ"><br>
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<font size="4" color="#154E99"><b>——ほかの食材はどうでしょう。たとえばおにぎりを持っていく人は多いと思います。</b></font><br>
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<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
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<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>素手でにぎると、手についている菌がおにぎりに移ることがあります。代表的なのが黄色ブドウ球菌で、30℃以上になると比較的早く増殖します。厄介なのは、毒素を作ること。夏の暑い日に長時間常温で置いていると、付着した黄色ブドウ球菌が増えて毒素を作ることがあるため、なるべく冷やした状態で持っていく方がいいですね。<br>
</div><br>
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<font size="4" color="#154E99"><b>——おにぎりって、アツアツの状態で握りますよね。その内部の熱も原因になるんでしょうか。</b></font><br>
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<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
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<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>部屋に置いていれば、その熱は時間とともに室温と同じくらいになります。問題なのは室温の方です。室温が高い環境では菌が増えやすくなるので、夏に5～6時間も常温で置いておくのは少し心配ですね。<br>
</div><br>
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<font size="4" color="#154E99"><b>——ビニールの手袋やラップを使ってにぎるとどうでしょう。</b></font><br>
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<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
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<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>かなり効果はあります。黄色ブドウ球菌は手に傷があると増えやすいので、そういう状態で素手でにぎるのはやめたほうがいいですね。手洗いをして、手袋を使ったりラップ越しににぎったりすると、おにぎりへの菌の付着を減らせるので、安全性は高くなります。<br>
</div><br>
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<h2>魚介やジビエは？食材ごとの落とし穴</h2><br>
<img src="/uploads/202606/f2e7179c7a590e148f83a77e11c80d2782df0095.jpg" alt="バーベキューでイカやエビ、貝などを焼くイメージ"><br>
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<font size="4" color="#154E99"><b>——魚介類でも食中毒になる菌は潜んでいるんですか？</b></font><br>
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<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
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<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>海産物で注意したいのは、腸炎ビブリオ菌です。これは水温の高い海水中にいる細菌で、その海域でとれた魚や貝に付着していることがあります。この菌は35～37℃くらいの温度で非常に速く増えます。そのため、自分でとってきたサザエなどを暑い屋外にしばらく置いたままにして、刺身で食べるのは危険です。バーベキューで十分に加熱するのであれば、基本的には問題ないと思います。<br>
</div><br>
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<font size="4" color="#154E99"><b>——最近人気のジビエも気をつけた方がいいですか？</b></font><br>
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<div class="talk"><br>
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<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
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<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>ジビエも動物由来なので基本的に豚肉や牛肉と考え方は同じです。中心まで十分に加熱すること、そしてトングなどを介した交差汚染を避けることが大切です。<br>
</div><br>
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<font size="4" color="#154E99"><b>——同じものを食べていても、食中毒を発症する人と発症しない人がいます。発症しやすいのはどんな人ですか？</b></font><br>
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<div class="talk"><br>
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<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
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<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>一概には言えないのですが、子どもや高齢者、免疫不全の人、体の状態が弱っている人、免疫力が低下している人は特に気をつけた方がいいですね。食中毒菌が体内に入ったときに発症しやすくなりますし、発症したあとに重症化しやすいこともあります。そういった方が一緒にいる場合は、より気を配ることが必要ですね。<br>
</div><br>
</div><br>
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<h2>食中毒を防ぐカギ「つけない・増やさない・やっつける」</h2><br>
<img src="/uploads/202606/9172b6ff93d65bb3e5f5e9a8037805c8b0ef50ec.jpg" alt="食中毒予防3原則 1.つけない 2.増やさない 3.やっつける"><br>
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<font size="4" color="#154E99"><b>——起きる原因を知って、注意して行動すれば食中毒は防げるのですね。</b></font><br>
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<div class="talk"><br>
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<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
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<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>食中毒の予防三原則は、「つけない・増やさない・やっつける」です。「つけない」というのは、しっかり手洗いをして、手から食品に菌を付着させないこと。そして、生肉から別の食材や調理器具に菌が移る交差汚染を防ぐことです。「増やさない」は、食品を気温の高い場所に長時間置かず、菌を増殖させないこと。「やっつける」は、十分に加熱して菌を死滅させることです。<br><br>
この3つを意識するだけで、バーベキューでの食中毒のリスクを大きく減らすことができます。<br><br>
<br><br>
また、食中毒の原因菌は、どんな食品でも同じように増えるわけではありません。菌によって、増えやすい食品に特徴があります。どんな食材に、どんな菌のリスクがあるのかを知っておくことも、食中毒予防につながります。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
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<h3>バーベキューで特に注意したい菌は？</h3><br>
<div style="border-style: solid ; border-width: 1px; border-color: #eaf0f7; background-color: #eaf0f7; padding: 10px 5px 10px 20px;"><br>
<span class="underline">O-157</span><br>牛などの腸内に存在する病原性大腸菌。胃酸に強く、100〜500個程度の少ない菌数でも発症するとされる。激しい腹痛や血便の症状が出て、子どもや高齢者では重症化することもある。<br><br><br>
<span class="underline">サルモネラ菌</span><br>牛肉、豚肉、鶏肉など幅広い食材に存在する菌。少ない菌数でも発症するケースがあるとされ、加熱不足や交差汚染に注意が必要。<br><br><br>
<span class="underline">カンピロバクター菌</span><br>日本で最も多い細菌性食中毒の原因の一つ。主に鶏肉に存在し、加熱不足や交差汚染で感染する。比較的少ない菌数でも発症する。<br><br><br>
<span class="underline">黄色ブドウ球菌</span><br>人の皮膚に存在する菌。高温環境で増殖すると毒素を作ることがあり、加熱しても毒素がなくならないため注意が必要。<br><br><br>
<span class="underline">腸炎ビブリオ菌</span><br>海水中に存在し、魚介類に付着していることがある菌。35〜37℃程度で急速に増殖するため、魚介類を高温下で長時間放置しないことが重要。<br>
</div><br>
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<font size="4" color="#154E99"><b>——こういった知識があると効率的に予防ができますね。</b></font><br>
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<div class="talk"><br>
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<img src="/uploads/202606/6d704f9847f6b6162105347f7a8777666194fc57.png" alt=""><br>
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<div><br>
<b style="color: #d7007f;">生物理工学部・江口</b><br>
<div>はい。ほかには、肉のどこに食中毒菌がいるのかを知っておくことも大切ですね。たとえば鶏肉のカンピロバクター菌は、もともとニワトリの腸内にいる菌です。それが食肉に加工される過程で、肉の表面を汚染すると考えられています。胸肉やモモ肉の塊肉であれば、菌は内部よりも表面により多く付着しています。だから、表面をしっかり焼くのが大切です。ただ、中心部まで移動している菌の存在も否定できないので、中心部まで完全に加熱して、菌を確実に死滅させることが重要になります。<br><br>
<br><br>
「中心部まで十分に加熱する」<br><br>
「焼けた肉を生肉用トングで取らない」<br><br>
「食材は低温で保管する」<br><br>
<br><br>
こうした基本を徹底したいですね。アウトドアでは不便さもあって、家庭のキッチンではやらないようなことをやってしまいがちです。だからこそ、どこに危険が潜んでいるのかを知り、一つ一つの行動を意識することが大切です。手洗いなどの基本的な衛生対策も含めて、少し注意するだけで、食中毒は十分予防できると思います。<br><br>
食中毒対策を習慣にして、夏のイベントやアウトドアを楽しみましょう。<br>
</div><br>
</div><br>
<!--/.talk--></div><br>
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<h2>取材を終えて</h2><br>
今回のお話で印象的だったのは、何気ない行動の中に食中毒のリスクが潜んでいるということでした。特に、生肉をつかんだトングで焼けた肉を取り分ける行動は、親切心からついやりがち。その場で「そのトングは使わないで」とは言いづらいので、最初に「生肉用と食べる用を分けよう」とさりげなくルールを共有しておこうと思いました。「つけない・増やさない・やっつける」という基本を意識した行動が、安心してバーベキューを楽しむことにつながるのですね。<br>
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<div class="box"><br>
<div class="box__head">この記事を書いた人</div><br>
<div class="box__wrap"><br>
<div class="box__inner"><br>
<div class="box__name">松田　きこ</div><br>
<div class="box__txt">編集者兼ライターとして、知識人や文化人、経営者など3,500人以上を取材。生活文化・観光・ものづくりを軸に、独自のネットワークで情報を掘り起こします。美味しいものやお酒、旅が大好きで、出会いを大切に、心に残る瞬間を積み重ねています。</div><br>
<!--/.box__inner--></div><br>
<!--/.box__wrap--></div><br>
<!--/.box--></div><br>
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<br><br>
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取材・執筆：松田　きこ<br><br>
編集：アール・プランニング<br><br>
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<br><br>]]></content:encoded>
        <category>オリジナル記事,生物理工学部,食中毒,感染予防,アウトドア</category>
        <dc:creator>Kindai Picks編集部</dc:creator>
        <dc:language>ja</dc:language>
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