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2021.10.25

【アメリカ編】コロナ禍の留学ってどんな感じ!?海外の現状と感染対策の違い

Kindai Picks編集部

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コロナウイルス
留学
国際学部
アメリカ

近畿大学では、新型コロナウイルス感染症の影響によって一時中断していた国際学部の留学プログラムを今年から順次再開。本来、留学は1年次の後期からの必須プログラムだったため、グローバル専攻の現2年生は待ちに待った留学となりました。8月から9月にかけてアメリカの留学先へ出発した学生たちは、現地でどのような日々を送っているのでしょうか? 街の様子や留学先でチャレンジしたいことなど、3人の学生にお話を伺いました。

取材は2021年10月2日におこないました。


新型コロナウイルスが国内で猛威を振るい始めてから、およそ1年半。いまだ予断を許さない状況が続く中、国内ではワクチン接種が進み、大阪府では4度目となる緊急事態宣言が解除されるなど、少しずつ社会の動きが元に戻る兆しも見えてきています。

近畿大学では、新型コロナウイルスの感染拡大状況を注視しながら、国際学部の留学プログラムを順次再開しています。

国際学部グローバル専攻 留学プログラム再開 コロナ禍以降2年ぶり、約160人が米国留学へ出発!

グローバル専攻は、アメリカのワクチン接種政策により感染者数が大幅に減少していること、留学生に対してもワクチン接種が可能であること、渡航便や滞在先の確保を含めて受入態勢が整っていることなどの状況に鑑み、2年生の留学希望者に対して、8月からアメリカへの留学を再開しました。1年生は、留学先との調整や米国総領事館のビザ申請の方法などにより、安全を確保するため実施時期を延期しています。

2020年は留学を停止せざるを得ず、本来の時期の出発が叶わなかった学生たちには苦難の年でしたが、今年はすべての国ではないものの、感染対策を徹底したうえで多くの学生が留学先へ旅立ちました。

国際学部の学生たちは、留学先でどのような日々を送っているのでしょうか? また、現地の感染対策の様子はどのようなものなのでしょう。アメリカで留学生活を送る学生たちに、それぞれの現地の様子や今思うことをインタビュー。今回はアメリカ編。フロリダ州とオハイオ州に留学中の、3人の学生にお話を伺いました。

マスクをしない習慣に驚き! アメリカ留学中の近大生の今

今年の8月から9月にかけて、アメリカの留学先へ出発した2年生のみなさん。本来は1年次後期に必須だった留学プログラムでしたが、1年越しの留学を果たしました。高橋さんと水嶋さんはフロリダ州の都市・タンパに、村上さんはオハイオ州の都市・クリーブランドに留学中です。



高橋 美月(左)
国際学部 国際学科 グローバル専攻 2年生
2021年8月25日からフロリダ州の都市・タンパのタンパ大学に留学中(正規留学)

水嶋 凌(中央)
国際学部 国際学科 グローバル専攻 2年生
2021年9月19日からフロリダ州の都市・タンパのELS Tampa (タンパ大学のキャンパス内)に留学中(語学留学)

村上 由華(右)
国際学部 国際学科 グローバル専攻 2年生
2021年9月12日からオハイオ州の都市・クリーブランドのELS Cleveland(ケース・ウェスタン・リザーブ大学のキャンパス内)留学中(語学留学)


NOマスクが多数派!? 個人の意思が尊重されるアメリカの感染対策



高橋さんが留学している学校の校舎。

ーー新型コロナウイルスの感染拡大により、1年次の出発を断念することになってしまいましたが、そのときにはどのようなお気持ちでしたか?

高橋:やっぱりショックでしたし、「延期ではなく、このまま留学が中止になってしまうんじゃないか」と不安になりました。

村上:1年次に留学できるというのをメリットに感じて近大に入ったのもあり、当時はすごく残念に思いました。私も「このまま留学の話がなくなってしまうんじゃないか」と思っていたので、9月に出発できたときには、うれしいだけじゃなく「行けるんだ!」とびっくりしましたね。

ーー高橋さん・水嶋さんはフロリダ州のタンパに、村上さんはオハイオ州のクリーブランドに留学中とのことですが、それぞれどのようなところにお住まいなのでしょうか?

高橋:私はホストファミリーの家にホームステイしています。一緒に暮らしているのは、50代のホストマザーと、そのパートナーの30代の男性です。


ホームステイ中、高橋さんが自室として使用している部屋。

水嶋:僕もホームステイ中です。ホストファミリーは74歳のホストマザーと40代の息子さん。あと、僕と同じ近大からの留学生が1人います。

村上:私は大学から30分くらいのところにあるアパート(寮)で、学生3人(アメリカ人2人・インド人1人)とルームシェアしています。それぞれ自分の部屋もあるんですが、すごく壁が薄いので、ルームメイトの鼻歌がよく聴こえてきます(笑)。

ーー現地の方や他国の方と暮らす中で、新型コロナウイルスに対する意識など、ギャップを感じたことはありますか?

水嶋:僕のホストファミリーは、感染予防が日本人ほど厳格じゃないところにギャップを感じました。帰宅後や食前の手洗い・消毒をしない時もありますし、外出先の屋内ではマスクをつけていますが、屋外ではマスクを外しています。

ーー日本は花粉の時期やインフルエンザの流行期など、コロナ禍の前からマスクを着用する習慣があるので、そこから生まれる文化の違いはあるかもしれませんね。

水嶋:ええ。僕たちがマスクをつけたまま帰宅すると、「マスクを外して、顔を見せて!」と言われることもありますね。個人的には、日本にいるときのようになるべくマスクを着用したり、手洗い・消毒をこまめにするようにしていますが……。

ーー2021年の5月に、アメリカの疾病対策センターが「ワクチン接種が完了した人は、マスクの着用不要」という指針を出したそうですね。ただ、デルタ株の蔓延もあり7月には方針が転換されましたが、それでも「ワクチン接種が完了しても、感染が深刻な地域では屋内でマスクを着用を推奨」と、屋外に関しては言及されていません。国による価値観の違いもかなりあるのでしょうね。

村上:私はルームメイトとは共有スペースで会ったときに挨拶を交わす程度で、あまり交流はないんですが、彼らも日本人ほど気にしていないと思います。みんな家の中では共有スペースであってもマスクはつけていないですし、時々向かい合って食事をしていることもあるので。

高橋:私のホストマザーは1月に新型コロナウイルスに感染した経験をお持ちなので、アメリカ人の中でも、感染予防の意識がかなり高いほうだと思います。ワクチンは既に接種されていますし、外出中もマスクを着用したり、消毒を持ち歩いたり、帰宅後の手洗いもしっかりされています。ただ、パートナーの方は、普段の予防はしっかりされているけど、ワクチンは未接種みたいです。

ーー日本に比べて、感染予防を意識されている方が少ないと感じますか?

水嶋:意識が低いというよりも、あまり気にしていない人が多いと思います。「陰性証明書」をフライトの3日前以内に取得しなければ搭乗ができないんですが、到着時の隔離は、体調不良者で検査対象となる場合を除き、現在は不要です。

ーーそうなんですね!

水嶋:またこの前、友達が現地の音楽フェスに参加したらしくて、SNSにその様子をアップしていたんですけど、みんなマスクをつけずに密集して大盛り上がりしていて。「日本で感染対策がずさんなフェスが開催されたときは大問題になっていたのに」と驚きました。

高橋休日は街の人出もありますし、マスクをつけていない人も多いです。日本ではマスクをつけていない人はほとんど見かけなかったので違和感があります。すれ違うときにはちょっとドキドキしちゃいますね。

ーーマスクの着用もワクチンの接種も、個人の判断に委ねられている状況ということですね。街の様子をお聞きすると、感染者数もかなり抑えられているのかなと感じますが……。

高橋:いえ、実は私たちのいるフロリダ州は、アメリカ国内で感染者数が多い州のひとつなんです。現地の人の中にはワクチン接種に否定的な人も多くて、ホストマザーによれば、そういった人から感染が広がり、医療現場が逼迫している状況のようです。

村上:私はあまり現地の人とは交流がないんですが、オハイオ州ではワクチン接種に前向きな人が多いと聞いたので、国ごとの文化や価値観の違いはもちろんですが、州や個人によってもまた違うのかもしれないですね。

ーー国ごとの習慣・文化・価値観の違いを知ることも重要ですが、万が一のために自衛をするのは大切ですね。


フロリダ、オハイオでのそれぞれの大学生活&私生活は?

ーー授業はオンラインではなく、対面で受けられていますか? 大学側は、なにか感染対策をとっているのでしょうか。

水嶋屋内ではマスクの着用が義務付けられているのと、校舎や教室の前には消毒液が置かれています。だいたい20人くらいの学生が同じ教室で授業を受けていますが、パーテーションなどはとくに設置されていません。ただ、そもそも教室が広いので、あまり気になりませんが。


水嶋さんが利用している校舎の様子。日本でもよく見かける、センサー式の消毒液噴霧機が設置されている。

村上:私の大学も同じような感じで、校内ではマスクを着用しなくてはならないのと、至るところに消毒液が置かれています。共有のパソコンを使う授業では、使用後にキーボードやマウス、ヘッドフォンなどを除菌するためのウェットティッシュも用意されていますね。先生たちが「使ったものを消毒して」と声がけしてくれますし、マスクを外している学生がいればすぐに注意してくれるので、授業は安心して受けられています。

ーー授業のある日、昼食などはどうされていますか? 食堂は利用されていますか?

高橋:私は週3日大学に通っているんですが、毎回ホストマザーがサンドイッチとオレンジなどのお弁当を持たせてくれるので、学校の外でひとりで食べています。食堂を利用している学生も多いと思いますが、勉強しながらひとりで食べている学生も多いです。

水嶋:僕はだいたい友達ととっていますね。食堂を利用することもありますし、校外のお店を利用することもあります。

村上:私は節約もかねてなるべくお弁当を自分で作って、友達とELSの学生ラウンジで食べています。学生ラウンジは、もちろん日本人以外の留学生も利用しているんですが、会話をするときにマスクをつけているのは日本人の学生だけで、驚きました。

ーーホストファミリーやルームメイトのほかに、アメリカ人の方や他国の方と交流する機会はありますか?

高橋:留学して1ヶ月と少しなので、人との交流はまだ十分できていないものの、クラスメイトたちと話すことは少しずつ増えてきました。同じ授業を受けているのは、ほとんどアメリカ人の学生です。

水嶋:僕もクラスメイトであれば少しずつ話す機会が増えてきましたね。クラスメイトはサウジアラビアからの留学生が多いです。

村上:私も、サウジアラビア人やパナマ人のクラスメイトがいて、その人たちとは話してます。ただ、アメリカ人の学生とは、すれ違うことはあっても交流することはないですね。

ーー休日にお友達と遊ぶこともありますか?

水嶋:僕は到着してから日が浅いので、まだ友達と休日に出かけたことはないんですが、ホストマザーが買い物に連れていってくれました。ただ、スーパーなども日本と違ってマスクをつけていない人が多いので、なるべく家で過ごしたいなと思っています。

高橋:私も、休日は人出が多いので、買い物などは授業のない平日に済ませるようにしています。

村上:私は同じアパートに近大生の友達がいるので、休日は一緒に出かけたりしています。この前はモールに行ってみたんですが、思っていたほど混んでなかったですね。フロリダと同じように、マスクをつけていない人は多いですが……。

ーーマスクを着用していない人が多いということですが、飲食店や商業施設のスタッフは着用していますか? お店側はなにか感染対策はしているのでしょうか?

水嶋:店員さんはマスクをしっかりつけていることが多いと思います。でも、マスクの着用や検温、消毒を求められたことはないです。一度、利用したお店が人数制限を設けていることはありましたね。

村上:オハイオも同じような感じです。また、そもそも営業を取りやめていたり、営業形態をテイクアウトのみに切り替えているお店はよく見かけます。


村上さんが住んでいるオハイオのコーヒーショップ。休業している。

ーーどんなお店が営業形態を変えているんでしょう?

村上:近くに『スターバックス』があるんですけど、そこは6時〜14時のみモバイルオーダーでの注文を受け付けていて、その時間帯に注文すればテイクアウトすることができます。『マクドナルド』や『KFC』もドライブスルーのみの営業になっていて、店内で注文や飲食はできないようになっています。こんな感染対策もあるんだなと知りました。


テイクアウトのみで営業しているスターバックスコーヒー


アメリカ留学中にチャレンジしてみたいこと



水嶋さんが利用した、フロリダのショッピングモールの様子。

ーーコロナ禍での留学には不安もあるかと思いますが、アメリカ留学中の4ヶ月間でやってみたいこと、チャレンジしてみたいことはありますか?

高橋:飲食店で食事をしたり、放課後にカフェに寄ったりという簡単なことも今は控えているので、もう少し感染状況が落ち着いたらしてみたいです。あとは、日本でいうところのお盆やお正月のような祝日「サンクス・ギビング」が11月にあるんですが、その日くらいはちょっと遠出してみたい気持ちはあります。でも今のところは、近場などで安全に楽しもうと思っています。

水嶋:先ほど音楽フェスの話をしましたが、僕も、もともとはフェスが好きで……。感染状況が落ち着いたら、フェスに参加してみたいです。それから、学校のキャンパス内にはビーチバレーのできるコートがあって、放課後にビーチバレーを楽しむ学生が多いんです。僕は個人的に参加を自粛しているんですが、すごく楽しそうなので参加してみたいですね。

ーー留学先ならではのアクティビティに参加できないのは少し辛いですね……。

水嶋:あとは、こっちの授業を受けてみて、他国からの留学生が授業中に質問をしたり意見したり、積極的に発言しているのが印象的で。僕もいい意味でその空気に染まって、日本に帰ったあとも、疑問に思ったことや自分の意見を躊躇なく発言できるようになりたいと思っています。

村上:私も、クラス内の雰囲気の違いはすごく感じます。みんな私よりたくさん発言しているし、同じクラスなのに語学力も高い気がして……。私ももっと勉強して、クラスメイトやルームメイトとたくさん話せるようになりたいです!

ーーありがとうございました!


価値観の違いを肌で感じることも学びのひとつ

コロナ禍でのアメリカ留学を経験することとなった皆さん。日本との文化や価値観の違いだけではなく、新型コロナウイルスの感染予防意識を通して、価値観の違いも感じられているようでした。しかし、そうした現地の方々との価値観の違いを肌で感じることも、学びのひとつといえるのかもしれません。

なお、今回取材した留学生の皆さんは、出発前にワクチンを2回接種済み。ワクチンは近畿大学で接種しました。万が一、感染が疑われる際に連絡する窓口もあらかじめ用意されており、感染後のサポートも留学先と近大で提携して行われるため、安心して日々を過ごすことができているそう。

引き続き、感染予防を意識しながら「楽しかった!」と思えるような、実りある留学生活を送ってください!

韓国の留学生に聞いた現地の様子はこちら!


取材・文:藤間紗花
編集:人間編集部

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